【行政手続きのデジタル化に関する調査】約4割が行政手続きのオンライン申請「経験あり」ー「経験あり」の回答者は2年前の前回から16.3ポイント上昇。オンライン申請経験者の37.2%は、新型コロナウイルス関連の申請で初めて利用
2022年8月24日、全国の20代以上の男女1,065名に実施した「行政手続きのデジタル化に関するアンケート」(全9問)の結果を発表しました。
「行政手続きのオンライン申請を利用したことがある人」は全体の40.8%となり、2年前の2020年8月に実施した同様の調査から比較して、16.3ポイント上昇しました。行政手続きのオンライン申請経験者に絞ると、半数以上が利用した理由について「新型コロナウイルス感染症拡大が影響している」と回答。また初めてのオンライン申請の内容を尋ねると「ワクチン接種含む新型コロナウイルス関連の手続き」と回答した人が37.2%で最多となりました。
調査方法:インターネット調査/期間:2022年8月9日~16日
調査対象:全国の20代以上男女1,065名
結果のポイント
全体の40.8%が行政手続きのオンライン申請を利用したことがあると回答(2年前調査の24.5%から16.3ポイント上昇)
行政手続きのオンライン申請経験者に利用場面を尋ねると、54.9%が「ワクチンを含む新型コロナウイルス関連の申請」
「ワクチンを含む新型コロナウイルス関連の申請で利用した」と回答した人の内訳を年代別でみると、50代と60代以上の割合がそれぞれ全世代平均を上回った。ワクチン接種予約や持続化給付金の申請といった場面で利用された可能性がある(60歳以上が65.9%、50~59歳が59.1%)
初めてオンライン申請を利用した行政手続きの内容は、「ワクチン接種含む新型コロナウイルス関連の手続き」が37.2%で最多
「新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオンライン手続きを利用した」との回答は54.2%
行政手続きのオンライン申請経験者の9割以上が今後も利用したいと回答
結果の詳細
1)オンライン申請経験者は2年前から16.3ポイント増の40.8%。利便性も高く評価される
行政手続きのオンライン申請は、40.8%が経験ありと回答しました。コロナ禍が始まり間もなかった2020年8月に同様の調査を実施した際の結果と比較すると、経験者の割合は16.3ポイント増加し、年代別では20代が49.3%と全世代平均を上回りました。オンライン申請を利用した理由については「役所の窓口に出向かなくても申請できるから」(68.5%)が最も回答を集めました。その背景には新型コロナウイルスに伴う外出自粛だけでなく、オンライン申請そのものの利便性も広く評価されてきたことがあると考えられます。実際に「24時間365日利用できるから」(58.2%)「手続きに時間がかからないから」(39.8%)も多くの回答を集めました。
※2020年8月の調査データでは「はい」が24.5%
URL:https://www.trustbank.co.jp/newsroom/newsrelease/press365/
2)新型コロナ関連の手続きは、50代以上のオンライン利用が若年層を上回る結果に
実際のオンライン申請の内容として、最も多かったのは「ワクチン接種含む新型コロナウイルス関連の手続き」で54.9%。続いて「税・戸籍・住民票関連の手続き」(37.0%)となりました。また、「ワクチン接種含む新型コロナウイルス関連の手続き」で利用したと回答した人のうち、年代別では、50代が59.1%、60歳以上が65.9%と全世代平均を上回りました。一方、20代では50.5%、30代では44.3%と全世代平均を下回る結果となりました。
3)初めてのオンライン申請は「新型コロナ関連」が4割弱で最多
オンライン申請を利用したことがある人に初めてのオンライン申請を利用した行政手続きを尋ねると、こちらも最も多かったのは「ワクチン接種含む新型コロナウイルス関連の手続き」の37.2%。また、オンライン申請経験者の半数以上がオンライン申請を利用した理由に「新型コロナウイルス感染症拡大が影響した」と回答し、新型コロナウイルスをきっかけに行政手続きのオンライン申請利用が進んだことがうかがえます。
4)オンライン申請経験者の9割が今後も利用意向あり。利便性の高さが理由
行政手続きのオンライン申請経験者のうち、91.5%が「今後もオンラインでの申請を利用したい」と回答。その理由を尋ねた問いでは、「新型コロナウイルス感染予防の観点から」(27.9%)よりも、「役所の窓口に出向かなくても申請できるから」(74.6%)や「24時間365日いつでも利用できるから」(69.6%)、「手続きに時間がかからないから(窓口での待ち時間など)」(46.5%)といったオンライン申請そのものの利便性を支持する回答が目立ちました。
5)オンライン申請未経験の理由に「申請できること自体を知らない」
一方、行政手続きのオンライン申請を経験したことがない人に対し、これまで使ってこなかった理由について尋ねると「オンライン申請でできること自体を知らなかったから」が最も多い34.4%となりました。そのほかには「オンライン申請できる行政手続きが限られているから」(24.2%)「職員と対面で申請や手続きをしたほうが安心だから」(23.9%)が続きました。
6)今後期待することは「使い勝手の向上」と「セキュリティ対策の強化」
今後、行政手続きのオンライン申請が普及するにあたって期待することを尋ねると、使い勝手の向上に関する回答(「スマートフォンからも簡単に申請できるようにしてほしい」「誰でも使えるように操作方法を簡単にしてほしい」など)が多くの回答を集めました。また、セキュリティ対策の強化も強く期待されていることがわかりました。