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牡牛座3度「花咲くクローバーの芝生へと導く自然のステップ」 #サビアンシンボルのタロットワーク

ルディアによれば「肥沃な経験の後、個人の意識が徐々に拡大していく」度数です。雷によって活性化された渓流の清らかな水は、小さな花で覆われた土を肥やします。精神の花園に到達するためには、意識は段階的に進まなければなりません。努力が必要です。到達するのはシンプルで謙虚な花が咲いた芝生ですが、蜂は蜂蜜のためにそれを追いかけています。花の中には甘みとエネルギーが潜んでいます。勤勉さと決意、謙虚さと信念の中で「自然の充足」への到達を求めるべき段階です。

ジョーンズによると、自然界とのふさわしく有益な協力関係の側で、人間の精神が不屈に手を伸ばす象徴です。人間は美と秩序の中に身を置くことで、神聖な現実を直観します。自己実現のための行動は慎み深いものですが、生きる上で価値ある成果のすべてを求め続けます。肯定的な場合、この度数は日々の努力を受け入れる創造的な楽観主義であり、否定的な場合は、無根拠な自己陶酔と、幻想的で不可能なものに気を取られ現実を無視します。

クローバー(シロツメグサ)は非常に繁殖力が強い植物です。どんな土地にも定着し、一度根付くとなかなか駆除の難しい草でもあります。この繁殖力がこの度数のポイントのようです。サビ研でSUGARさんはこの度数に<杉菜>という季語を当てていらっしゃいました。スギナもクローバーと同じく、どんな枯れた土地でも定着する繁殖力の強い植物です。

1度と2度により生み出された強い生命力がこの3度だと考えられそうです。

スプレッド

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1.自然のステップ
2.花咲くクローバーの芝生

ジョーンズ版のシンボル名には「STEP UP」という言葉が含まれていて、下から上へと上がるイメージがあるためこう配置しました。上から下への動きを持っていた1度や2度と対照的です。

クローバーが繁殖するための、勤勉さ・決意・謙虚さ・信念を持った段階的なステップ(つまり必要とされる努力)が1枚目のカードに。その繁殖の結果が2枚目のカードに示されます。

リーディング結果

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1.自然のステップ:ソード5逆
2.花咲くクローバーの芝生:ペンタクル8

自然のステップとして求められる努力はソード5逆。議論によって肥沃さが花開くのではない。違いや差異をぶつけ合うことが求められてはいないようです。むしろそうしたことは避けられるべき行為となります。

花咲くクローバーの芝生、ペンタ8。物質的なエネルギーが結晶化し、高い価値を完成させるカードです。クローバーの一回根付いたら駆除するのも難しい繁殖力の強さは、8の数字の揺るぎなさにも通じます。またペンタクルなので、物質的なエネルギーや大地、生命があふれる芝生ともイメージがつながりやすいです。

カード同士の関連

ペンタクルとソードは元々あまり相性がよくないスート同士です。そのためここでは「ペンタクルが優先され、ソードがひっくり返った」様子が感じられます。

クローバーは他の雑草を生えさせないためのグラウンドカバーとして使われることもあります。密集して地面を埋め尽くすため、他の植物が根付きにくくなる。この「同じ種類の植物だけの繁栄」にはペンタ8との関わりを、「違う植物がない」状態にはソード5逆の「違いや差異をぶつけない」との関わりを感じます。

あとこれは深読みしすぎで意味があるかはわかりませんが、「5を取り除く8」と考えると8−5=3という式も浮かび、3度の数字を強調しています。このワークを「各度数における個人の発達段階」として読むなら、3の強調はこの度数が自分にとってなんらかのストレートな要素を持っているかもしれない、と考えることもできます(しかしそこまで深く考えることもないかもしれません)。

他の度数との関連

この2枚のカードは牡羊座8度「女性用の帽子」でも一緒に登場していました。ソード5は正位置で「帽子」として、自然のエネルギー(日光や風)から頭を守っていました。それが逆位置になったことは、自然のエネルギーをシャットアウトする効果がなくなり、自然をそのまま受け入れるようになった、と考えることもできます。そしてその帽子に頭を守られていた「女性」としてペンタ8。この2つは上下の位置関係をひっくり返してこの牡牛座3度に登場しました。「ペンタ8はもう頭を自然エネルギーから守ってもらう必要はなくなった」とでも言うように、帽子を脱ぎ捨てたのです!

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ソード5逆は他にも何度か登場しています。まず牡羊座20度「鳥に餌をやる少女」として。ここでも生命を守るための行為が帽子の「自然エネルギーのシャットアウト」から「弱い生物に餌を与える」という転換が起きています。似たような転換がこの牡牛座3度でも起きています。

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また牡羊座14度「大蛇」での男性のカードもソード5逆です。芝生へ進むための努力は男性性のエネルギーを使うものだ。あるいはこのときの逆位置は「男性性エネルギーの抑圧」という可能性もありました。そうだとすると自然のステップとは、ソード5的男性性エネルギーを抑える努力によって芝生へ到達することになります。この読みは「女性用の帽子」を脱ぎ捨てた女性が、むきだしの女性性エネルギーを発揮することとも噛み合うようです。

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(この調子で今までの度数との関連を読んでいくとあとあと大変なことになりそうですが・・・ひとまず「これまでの伏線が回収されたのを見逃してはならない!」という気持ちで見ていっています。このワークは続けてやることにより連続ドラマや叙事詩が立ち上がってくるようで大変おもしろい!)

みなさんのカード

twitterでやってくださった方のカードもご紹介していきます。その度数についてなんらかの「納得」を得られるカードが多いですね。「そのまんまじゃん!」みたいなカードもあります。みなさんどうもありがとうございます!

牡牛座1度

牡牛座2度

yagiさんのは各度数に1枚ずつカードを引くオリジナルスタイル。