コートカードは何者なのか?
コートカードが読みにくい、という方が多かったので、自分なりの読み方をまとめてみました。
それぞれのコートカードはなにを示し、なにを求め、どんな影響力を持っているのか?
(2020/8/7、逆位置について追記しました)
コートカードは人物か?
基本的には人物を示します。どんな態度や姿勢、能力、成長段階、立場の人物なのか。
人物ではなく、環境や状況が「そういう態度を持っている」と示す場合もあります。でも通常はまず「どんな人物か?」と読んでいいでしょう。
コートカードは誰を指すのか?
自分自身の場合もあるし、第三者を示す場合もあります。スプレッドの中のポジションがそれを示してくれるか、思い当たる人物を探すのがスムーズなときもあるでしょう。「絵と顔が似てる人」なんてことも。
一人の人物のいろんな側面を、複数のコートカードが示すときもあります。
コートカードの性別はどう読むか?
絵の人物と現実の人物の性別が一致するとは限らない
クイーンは女性、ペイジ・ナイト・キングは男性の絵が描いてあることが多いです。しかしもちろん、キング的な女性やクイーン的な男性を示す場合もあります。絵の性別と現実の人物の性別が一致するとは限りません。
もちろん性別がリーディングのヒントになる場合もある
とはいえ、性別が一致する人物を示すこともよくあります。誰のことかわからない場合は絵の性別をヒントにして可能性を絞ることもできるでしょう。
例えば男女関係を読むスプレッドで、「私」を示すポジションと「相手」を示すポジションの両方にクイーンが出た場合、両方とも女性側の人物を示すケースもあります。
コートカードの求めるもの
それぞれのコートカードがなにを求めているかを知っておくと、人物像がわかりやすくなります(以下「それ」とはそのスートのエネルギーのこと)。
ペイジは「それ」を欲しがる。
ナイトは「それ」を使いたがる。
クイーンは「それ」を育てたがる。
キングは「それ」をコントロール、プロデュースしたがる。
例えば・・・
ソードペイジ「知識を欲しがる」
ペンタクルナイト「労働力を使いたがる」
ワンドクイーン「情熱を育てたがる」
カップキング「感情をプロデュースしたがる」
「したがる」は「する能力がある」「する態度がある」でもあります(知識を欲する能力がある、情熱を育てる態度がある...)。
コートカードの成長段階
コートカードは「それ」を扱う能力の成熟度、成長段階を表しています。
ペイジは未熟、ナイト、クイーン、キングの順で成熟していく。
そのスートの問題への対処能力がどれくらいあるか。責任能力が低いか高いか。立場の高さでもあります。
コートカードの影響力
それぞれのコートカードは、影響を受け取ったり、与えたりする姿勢を示しています。
ペイジは周囲から「それ」の影響を受け取る。
ナイトは自分の「それ」を使って周囲に影響を与える。
クイーンは周囲の状態を受けた上で自分の「それ」を使って影響を与える。
キングはゼロから「それ」を生み出して自他に影響を与える。
ペイジは素直に受け取るので、その姿で「初々しい」とか「やっぱりそれっていいわね」と思わせる影響力はありますが、スートの力をコントロールして影響を与える力はありません。周りの状況によって変動します。例えばペンタクルペイジなら職場の新人さん、与えられた仕事は素直にやるが自分から仕事を作り出すことはできない。
ナイトは自ら「それ」を発信し影響を与えていけますが、周囲に合わせない。自分発信がメインで他からの影響を受けにくい。ワンドナイトなら情熱的に引っ張っていくリーダー、でもみんなの状態を受けてそうしているのではなく、一方的に熱意を与えていく。
クイーンは周囲の「それ」を育てたいので、まず周囲の状況を受け取り、その上で自分の「それ」を使って影響を与えます。ナイトに比べて相手に合わせられる。ソードクイーンなら嫁の掃除の方法に問題があるのでそれを指摘する姑さん、相手の不注意や不勉強を受け取りそれを正すことで、相手の知性を育てようという態度。
キングは自分の中にも相手の中にも「それ」がない、無の状態から「それ」を作り出して自他に影響を与えられます。自分や周囲がどんな状況だろうが望んだ「それ」を作り出し、自分や周囲を変えられる。他のコートカードに比べ「建前」や「裏表」も上手く使えます。カップキングなら、実際にはネガティブな感情を持っていても、表向きには楽しい感情を作り出して場の空気を明るくできる。
逆位置のコートカード
逆位置で出た場合は、いくつかの読み解き方ができます。
・そのコートカード的な姿勢がネガティブな方向に発揮される。
(例:ワンドキング逆位置→人の言うことを聞かない独断的な姿勢/ソードペイジ逆→好奇心のあまり人を質問攻めにする)
・そのコートカード的な立場を離れる、その役割を降りた状態。
(例:カップクイーン逆位置→他者の感情の面倒を見る立場をやめる、感情的ケアの役割から離れる/ペンタナイト逆位置→バリバリ働くのをやめる)
・そのコートカードの成長段階を否定する姿勢。
(例:ペンタペイジ逆→社会的な未熟さを卒業し、大人になろうとする/ソードキング逆→自分の知識を人に教えない姿勢、知的権威の否定)
逆位置についてはこちらの記事もご参考に。
まとめ
コートカードは・・・
・基本的に人物を示す(それ以外の場合もある)
・自分自身や第三者を示す
・複数のコートカードが一人の人物の多様な側面を示す場合もある
・絵と現実の人物の性別が一致するとは限らないが、ヒントにもなる
・求めるもの、能力、態度を示す
・成長段階、成熟度、対処能力、責任能力、立場を示す
・影響を受け取ったり、与えたりする姿勢を示す
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