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テレワークゆり物語 (48)安倍晋三氏推薦本

『「総理」と書かないでください。』
『写真を掲載しないでください』
『文字は小さくしてください』
『色は地味にしてください』

2014年1月に発刊した拙書 『在宅勤務が会社を救う』の帯に掲載する、安倍晋三総理からの推薦文に関する、総理官邸からの依頼である。
私の無茶な行動で安倍晋三総理から推薦をいただけることになったが、異例の事態(?)に、官邸の方々に大変なご心配とご苦労をかけていることがよくわかった。

推薦いただけることに感謝しつつ、依頼はきっちり守ろう。

本屋には、総理の写真やイラストを、表紙や帯に掲載している本がたくさん平積みされている。当然、多くの人の目に留まり、手に取る人も多い。そして本が売れていく。
出版社の担当者からは、「もったいない」と言われたが、「推薦」をいただいた以上、守るのが礼儀だ。

安倍晋三「氏」と記載する
写真は掲載しない
文字は小さくする
色は地味にする

その結果が、冒頭の写真である。
現役総理が推薦する本として、ありえない「目立たなさ」である。笑

結果、本は売れたかというと、残念ながらそうではない。
帯うんぬんではなく、当時、ターゲットである経営者にとって「在宅勤務」や「テレワーク」は、興味の対象ではなかったのである。
いろいろな方のご理解とご協力で出版できた「在宅勤務は会社を救う」という本は、月日が経過する中、このまま消え行くと思われた。

しかし、世の中は何が起こるかわからない。
2020年、新型コロナウイルスの感染防止対策として「テレワーク」が大きく注目される。

今こそ、この本が役に立てるのではないか。

テレワークを実施しようとする企業、経営者、推進担当者の一助になればと、出版元に相談・提案したところ、期間限定ではあるものの

「在宅勤務が会社をを救う」電子版の、無料公開が実現した

いろいろ無茶をした出版から6年以上。安倍晋三氏や、当時の官邸の皆様に、少しはお礼ができたのではないかと思う。


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