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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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#駅

POP体だと用事もないのに気軽に押してしまいそうになる → ×

駅構内のホームに設置されているインターホンの説明がPOP体の書体で書かれています。 書体に罪はないのですが、このフォントを見ていると、用事もないのに何となく気軽に押してしまいそうになります。のんびりとしていて緊張感がないのが特徴で、明朝体やゴシック体ではこんな雰囲気にはなりません。 用事がなくても呼び出しがウエルカムなら問題ありません。しかし対応する駅員の省力化を考えて、必要最小限の利用を想定しているなら、カチッとした書体が望ましいと思いました。

ゴミ箱の透明化の流れは続く → ◯

最近ではテロ防止を名目に、駅などの公共スペースにあるゴミ箱は撤去される傾向にあります。その流れとの関連性は不明ですが、ゴミ箱の側面の一部を透明化して、中身が見れるようになっているケースが増えているようです。 おそらく危険物や不審物を故意にゴミ箱に入れられた際に、発見しやすくするのもゴミ箱透明化のひとつの目的であろうと思います。 見た目が悪い点を指摘する方も多いようですが、透明化によって爆発物を発見できる可能性が少しでも高まるのであれば、そちらが望ましい方向だと感じます。

閉鎖中の文字が小さい → ×

地下鉄駅への通路で、出口が工事中で閉鎖されている旨を知らせるボードがありました。このボード自体も工事中でB9の文字の上に「B9閉鎖中」の仮シールが貼られていました。 これではいかにも小さいので、もっと拡大して貼るか、元のB9の文字の上に、取り消しの意味の横棒二重線や、×印を重ねて上書きしたほうが良いのではないでしょうか。

改札口に行けそうな面構えがない → ×

JR横浜線の駅の階段の入り口付近です。規模も比較的大きく、新しい駅ですが、改札口へ至る階段がなんとも殺風景で、JR駅の改札に向かう感じが全くしないのです。 迷う人も多かったでしょうから「JR線改札口」と書かれたサインは後から取り付けられたと考えられます。 理想は階段の先が下から見通せる状態で、JRのロゴやシンボルカラーが見えるのが良いと思いますが、それが構造上無理でも、なにがしかのデザインによる統一感を保つ必要があると感じました。

必要最小限の情報に絞り込んでいる → ◯

東京メトロ丸ノ内線の地下鉄駅プラットフォームにある比較的新しいタイプの電光掲示板です。 ディスプレイの解像度が高くなると、どうしても様々な「あったら良い」情報を表示したくなるものですが、シンプルに必要最小限の情報にとどめていることに好感を持ちました。 上記例で「特別警戒」が表示されているのメッセージ欄も、事故や大幅な遅れなど電車の運行に重大な影響がある内容以外は表示しないのが望ましいと考えます。そのような運用によって、表示されている情報の視認性がさらに上がり、よりわかりや

問題ありを示すロードコーンの色 → ◯

地下鉄駅構内に漏水箇所があることをロードコーンを置いて示しています。 漏水という正常ではない状態、つまり不具合・問題が発生している場合は、警戒色である赤を用いるのが、望ましいと思います。

この○は区別しやすい → ◯

過去のブログで丸ノ内線と大江戸線のマークの区別がほとんどつかない例を紹介しました。今回はマークの円形の太さを変えることによって差別化を図っています。 路線の区別が利用者ニーズの優先度と考えれば、MとEだけでよく、駅番号は不要とも考えられますが、違いがあったほうがより差が明確になるのでかえって良いのかもしれません。

これからは置いてチャージ → ◯

これまでの習慣で、Suicaに現金チャージする際には無意識にカード挿入口を探してしまいました。今後はアプリへのチャージ対応も増えますから、カードやスマートフォン、時計などを置いてチャージするのが一般的になってくるでしょう。 しかし、このユーザーインターフェースは、置いてチャージできるようなシグニファイアが足りない気がします。もうひと工夫あると、置いてチャージできることが明確にわかると思いました。

情報量が多すぎ → ×

鉄道の乗り場位置を示すのに床への表示が多く見られるようになっています。下を見ればどこに並べば良いかわかるので、悪くはない方法ですが、急行や特急など多くの種類の列車が入るプラットフォームでは、同じ場所に様々な列車名がずらりと並んでしまう結果になります。 また、加えて写真のように人が並ぶ位置をテープの線で表現しようとすると、線が交錯して非常にわかりにくくなります。 この例では、床への表示は列車名だけに絞ったほうが、わかりやすいのではないでしょうか。

漏水にはバケツ → ◯

どんなに凄いハイテクビルでも、自然災害や劣化によっても漏水は起こるもの。すぐには修繕できないことも多いでしょう。そんな時、現場はやっぱりビニール袋とバケツです。とりあえずしのぐための対応は、安価でどこでも入手できて、素人でも扱えるモノが一番です。

あけるが上にある → ○

JR五日市線の車両は、ドアが自動開閉ではなく、乗客がボタンを押して降りる必要があります。駅に到着し停車している間だけランプが点灯しているので、その時に「あける/Open」または「しめる/Close」ボタンを押すとドアを開閉することができます。当然ながら走行中は「あける」ボタンを押してもドアは開きません。 逆に言えば、この仕組みに慣れておらずぼーっとしていてボタンを押さないと、ドアが開かず目的の駅で降り損なう恐れがあるのです。 これを防止するためには「あける」が上にあるのが

薄暗いと色の違いがわからない → ×

写真で見ると色の差がわかるのですが、地下へ繋がる薄暗い通路では、丸ノ内線の赤と大江戸線のマゼンタの差がはっきりしません。 目的の路線や駅を探しながら歩いていると、注意力散漫になるのでなおさら区別しづらくなります。 さらに駅名が「新宿」「新宿西口」と紛らわしいので、混乱に拍車をかけています。似ているものが近くに隣接しているとわかりにくくなる事例でもあると感じました。

新幹線は青、京急線は赤 → ○

品川駅構内の案内サインです。色だけに頼って対象の内容を表現するのは望ましくありませんが、複数のアイテムを分類するのに、カラーを用いることは効果的です。 人は視覚情報の中でも色に頼って記憶している割合が高いようです。 鉄道の路線は、その車両のメインカラーのイメージが強く結びついているので、東海道新幹線は青、京急線は赤という案内サインでの塗り分けは、利用者の記憶とマッチしていて、無理がない良いデザインだと感じました。

乗車位置マークの位置変更 → ○

最近の電車のプラットフォームには、乗車位置を示すマークが貼り付けられていることが増えています。私の利用している駅では、この乗車位置マークの位置変更が行われたようです。従来はドアの正面に1枚あった乗車位置マークが、ドア位置の左右へ2枚に分けて貼り付けられました。 これまでは乗車待ちの人がドアの正面に2列で並んでいて、電車が停止してドアが開いた瞬間に左右に分かれていたのが、最初から1列でドアの左右に並ぶかたちになりました。 この方式にすると、降車する人にとっては待っている人が