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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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#食品

調理方法説明シールの文字が小さい → ×

電子レンジで加熱するチルド食品の惣菜を買いました。ふたの上部に調理方法を書いた楕円形のシールが貼られていますが、その説明書きの文字が非常に小さいものでした。 若者ならいざ知らず、老眼の進んできた高齢者にとってはちょっと厳しいレベルの文字サイズでした。加熱時間が何分かとか、加熱時にふたをとる取らないの区別など間違えると危険を伴う可能性もある内容は、確実に読み取れる文字サイズが要求されると思います。

あれば便利な開封用のミシン目 → ×

レトルトのパスタソースの外箱です。最近の食品パッケージでは、開けやすくするためか、開封のためのミシン目が入っているものがあります。 しかしこの指を押し入れるミシン目が浅く不完全だったりすると、写真のようにその線での開封に失敗してしまいます。 あれば便利ですが、失敗が頻発するくらいなら、なくても良いと思います。結局捨てる際、解体するときにはミシン目を手掛かりにしないことが大半ではないでしょうか。

アレルギー物質の表示にイラストを添える → ◯

食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に表示する必要性の高いものという理由で、7品目については表示が義務付けられています。その後特定原材料7品目に準ずるものが設定され、義務付けられていないものも含めると、合計で28品目になっているそうです。 上記は菓子パンの例ですが、このように含まれているアレルギー物質の名称だけでなくイラストが添えられていると、目が向きやすく、小さい文字を注意深く探す手間が軽減されます。 イラストだけは望ましくありませんが、文字

1人前と表示がある → ◯

食材の分量ならまだしも、レトルトの加工食品ならパッケージの見た目の大きさでわかるだろうという意見が多いと思います。 しかし料理をまったくしない人にとっては「一人分」や「一食分」の目安がわからないので、1人前とわざわざ表示してくれることは、役に立つことなのです。 初心者向けと経験者向けやプロユースでは書くべき項目が異なる例と言えるでしょう。

消費期限日にマルがついている → ◯

やたら量が多いのが特徴のひとつである会員制ディスカウントストアのコストコです。一般的な食品系のスーパーでは見かけなかった表示がありました。 消費期限日を赤色の楕円で囲んで目立つようにしてあるのです。量が多いと一度の食事で食べ切れず、少しづつ食べるケースが増えるので、消費期限日を目立たせて意識を向けるように仕向けているのかと感じました。 少量の包装ならすぐ食べ切ってしまうので、このような注意喚起はそれほど必要性が高くないでしょう。1パッケージの量が多いので、消費期限に気づか

周辺で稼ぐ → ◯

結果は良好だったので、一安心しましたが、昨日大腸内視鏡検査を受けました。今回は検査や医療の周辺に関連する話題です。 同じ検査を受けられた方ならご存知だと思いますが、この検査は大腸の中をカメラで覗くために、腸の中を完全に空っぽにする必要があります。 このため、検査の前日はできるだけ消化の良いものを食べなければならず、そのレシピを完璧に守れる人でない限り、自炊は許されません。結論としては病院が指定する「検査食」を購入することになります。 利用者から見れば割高なレトルト食品で

糖質グラム数を表示する → ◯

迷いましたが、販売促進のPOPとして効果があるという点で◯としています。正論を言えば糖質を気にするぐらいなら、三食をしっかり食べて、間食のお菓子など食べなければ良いのが結論ですが、人間なかなかキッパリとそこまで到達できないものです。 「この程度ならいいだろう」と言い訳をするきっかけとしてこの数字が使われている訳です。なんとなく少なそうということがわかれば良いので、具体的数値はほとんど意味を持ちません。 逆に他の食品と比較しやすいカロリー表示は、このような店頭ではおそらく行

切らずに出せる → ◯

納豆のたれは様々なバリエーションがありましたが、今日見かけたタイプは画期的です。マジックカットなどどこでも切れるものはありましたが、上記写真の納豆のたれの袋は切る必要がないのです。 従来型の納豆のたれの容器は、以下のような問題点があります。 1. 切るときに中身をこぼしてしまう。 2. 手で切るのに失敗して、結局ハサミを使わざるを得なくなる。 封を切って注ぎ口を開ける操作と、納豆にかける操作が分離しているので、前者の切るときに問題が生じるのです。 今回の方式では、封を

個包装にも賞味期限が表示されている → ◯

写真は納豆の発泡スチロール製パッケージです。納豆は3個まとめてパッケージし、販売されていることが多く、3個をまとめる全体のフィルムに賞味期限が印字されていることが多かったように思います。 フィルムは開封してすぐに捨ててしまうことが多いので、賞味期限が個包装の側に表示されているのは実用的で助かります。 個包装側だけに表示があれば良いかというとそうではありません。買うときには3個をまとめる全体のフィルムに書かれた賞味期限を見るので、両方に表示が必要だと感じました。

ケチャップのシール開封のガイド → ◯

逆さボトルで有名なハインツのケチャップです。購入直後はキャップの中にシールが貼ってあり、未開封の新品であることがわかるようになっています。 そのシールを剥がす際の持ち手部分が開封のガイダンスになっており、どうすれば簡単にシールを剥がして開封できるか図示されていました。どこを持って、どちらの方向に引っ張るのか図だけで簡潔に描かれています。 ここには日本語も英語も中国語も、説明文はまったく書かれていません。図だけで表現を完結するのは素晴らしいと感じました。

ドレッシングに見える → ×

敢えて×をつけるほどのことはないかもしれませんが、誤解であっても第一印象は重要なのでこのように書きました。 オレンジジュースのペットボトルパッケージの上部が細くなっており円錐形に近い形状になっているので、ドレッシング類の瓶を想像してしまいました。 もしかしたらボトル全体でなく上部だけが見える棚にあったことが、ドレッシングらしさを強調してしまったのかもしれません。また、隣に置かれている商品によっても影響を受けてしまいます。 見慣れた商品ジャンルのパッケージの形を変えること

トレーが伏せてある → ◯

あるパン屋さんの店内入り口です。トングとトレーがありますが、トレーがきちんと伏せて重ねられていました。 使用後のトレーを洗って乾燥させた後、伏せてあるのは、清潔で未使用であることを示すためだと思われます。 ひっくり返さないとすぐに使えないという欠点があるので、賛否両論あるのかもしれません。清潔感を示すには良い方法の一つではないかと感じました。

メッセージが入れられるパン → ◯

誕生日のデコレーションケーキのように、好きなメッセージを入れられるフランスパンのサンプルを見かけました。 出産内祝いなどのギフトや母の日・父の日の贈り物などを想定しているようです。ケーキに文字を入れるのはよく見かけますが、パンは比較的珍しいのではないでしょうか。 大きい一升パンはかなり迫力がありました。ディスプレイ効果も抜群です。

左右に引っ張るのがすぐわかる → ◯

パンとかお菓子の包装で、ビニール袋をとめているテープに開封方向の矢印が描かれているものがあります。ちょっとした工夫ですが、見れば左右に引っ張って破くのがすぐにわかります。 この類のものは、ハサミでビニール袋そのものを切ってしまえば良いので、無くても袋を開封するために実害はそれほどありません。ただ、ハサミがないときにテープを剥がすのは思ったより面倒だったり、力が必要だったりします。 指先や手先の動作に問題を抱えている方が一定数存在します。アクセシビリティやユニバーサルデザイ