マガジンのカバー画像

Culture Centered Design

711
街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
運営しているクリエイター

#地下鉄

丸ノ内線と大江戸線の色が近い → ×

もちろん運営主体が異なることなどに加えて諸事情があったことでしょうし、明るいところでよく見れば違いがわかります。 しかし太陽光が降り注ぐ明るい場所ではなく、薄暗い地下でこれらの案内サインを見ることがほとんどなので、区別がつきにくく問題となります。

視線やや下側へのサイネージ表示 → ◯

サイネージが天井から吊り下げられていることがありますが、スルーされていることが多いのではないでしょうか。現代人の特徴として視線を上に上げて見上げる角度で掲示物をみることは少ないと思われます。 写真のサイネージは、ホームドアに埋め込まれているので、地表面と並行やや下向きの角度で目に入りやすい位置にあり、存在が認知され、閲覧されることが多いと感じます。 ただし下側すぎても見てもらえなくなる可能性が高くなります。首を上下に降ることをせずに視線だけを動かして楽に見られる角度の範囲

東西線のドアは幅が広い → ◯

東京メトロ東西線の車両は、使い勝手の向上やアクセシビリティへの配慮の観点から工夫が反映されている箇所があります。 最も目立つのはドアの幅が広いことです。上記写真では比較対象がないのでわかりにくいかもしれませんが、15000系と呼ばれる車両では、全扉が1800mm幅のワイドドアとなっており、実感としてあきらかに他路線のドアより横幅が広く取られています。 ラッシュ時など混雑している際にドアの幅が広いことが威力を発揮します。狭いと短時間の停車中に乗り降りできる人数が限られますが

乗り換えの路線名を表示する →◯

地下鉄の天井から吊り下げられるタイプの行先案内表示板が、新しいものに更新されていました。 数秒ごとに表示内容は切り替わりますが、これまでなかった乗り換え駅での路線名を表示するパターンが増えていました。 新宿や渋谷など大きな駅では、かなり数多くの路線が乗り入れているため、文字も小さくなりますが、乗り換え路線名表示は総じて良いことだと感じました。 乗り換えは別途用意されている路線マップ図を見れば良いのですが、いままさにこのホームに入ってくる車両の情報として、「この先の駅で◯

明るくても薄暗くてもそれなりに読みやすい配色 → ◯

表示エリアの大きさに対して、やや情報量が多すぎるようにも思いますが、背景色と文字色のコントラストや、読みやすいフォントの使用など、東京メトロの案内表示は見やすく改善されていると思いました。 特にこの案内表示が吊り下げられる位置によって、照明からの距離がバラバラで一定しませんが、明るくても多少薄暗くてもそれなりに読みやすいことは重要です。

音声ガイダンスのボリュームが大き過ぎ音質も悪い → ×

地下鉄駅ホームへの通路が工事中でした。50cm程度通路が狭くなっているようですが、さほど狭いとも感じません。 ハンディキャップがあり視覚情報をとり難い人にとっては、「通路が狭くなっております。ご注意ください」という音声ガイダンスは有益なのですが、ボリュームが大き過ぎ音質が悪いので繰り返されていると、不快になってきます。 また、情緒や精神面が不安定な方々にとっては繰り返される大きな音は、不安をもたらす要因の一つに相当すると聞きます。 音声ガイダンスのボリュームと音質、さら

閉鎖中の文字が小さい → ×

地下鉄駅への通路で、出口が工事中で閉鎖されている旨を知らせるボードがありました。このボード自体も工事中でB9の文字の上に「B9閉鎖中」の仮シールが貼られていました。 これではいかにも小さいので、もっと拡大して貼るか、元のB9の文字の上に、取り消しの意味の横棒二重線や、×印を重ねて上書きしたほうが良いのではないでしょうか。

必要最小限の情報に絞り込んでいる → ◯

東京メトロ丸ノ内線の地下鉄駅プラットフォームにある比較的新しいタイプの電光掲示板です。 ディスプレイの解像度が高くなると、どうしても様々な「あったら良い」情報を表示したくなるものですが、シンプルに必要最小限の情報にとどめていることに好感を持ちました。 上記例で「特別警戒」が表示されているのメッセージ欄も、事故や大幅な遅れなど電車の運行に重大な影響がある内容以外は表示しないのが望ましいと考えます。そのような運用によって、表示されている情報の視認性がさらに上がり、よりわかりや

問題ありを示すロードコーンの色 → ◯

地下鉄駅構内に漏水箇所があることをロードコーンを置いて示しています。 漏水という正常ではない状態、つまり不具合・問題が発生している場合は、警戒色である赤を用いるのが、望ましいと思います。

この○は区別しやすい → ◯

過去のブログで丸ノ内線と大江戸線のマークの区別がほとんどつかない例を紹介しました。今回はマークの円形の太さを変えることによって差別化を図っています。 路線の区別が利用者ニーズの優先度と考えれば、MとEだけでよく、駅番号は不要とも考えられますが、違いがあったほうがより差が明確になるのでかえって良いのかもしれません。

のぼりとくだりが反転している → ◯

写真は地下鉄の出入口ですが、ラッシュ時などに通行をスムーズにするために、階段をのぼり方向とくだり方向に区別して表示しているところが増えています。 文字の色と背景色を反転させた色使いをすることで、両者が対になっていて、反対(方向)であることを示すことができるので、良い方法だと思いました。

漏水にはバケツ → ◯

どんなに凄いハイテクビルでも、自然災害や劣化によっても漏水は起こるもの。すぐには修繕できないことも多いでしょう。そんな時、現場はやっぱりビニール袋とバケツです。とりあえずしのぐための対応は、安価でどこでも入手できて、素人でも扱えるモノが一番です。

薄暗いと色の違いがわからない → ×

写真で見ると色の差がわかるのですが、地下へ繋がる薄暗い通路では、丸ノ内線の赤と大江戸線のマゼンタの差がはっきりしません。 目的の路線や駅を探しながら歩いていると、注意力散漫になるのでなおさら区別しづらくなります。 さらに駅名が「新宿」「新宿西口」と紛らわしいので、混乱に拍車をかけています。似ているものが近くに隣接しているとわかりにくくなる事例でもあると感じました。

大江戸線のわかりにくさの本質はこれだ → ×

何度か都営大江戸線がわかりにくいことをこのブログに書いてきました。今日都庁前駅で気づいた点を記してみます。 路線図をチラリと見ると一瞬は環状になっているかのように見えてしまうのですが、実はそうではなく、新宿と新宿西口はくっついておらず別の駅なのです。そして自分の目的の駅が近い距離なのに、わざわざ都庁前まで行ってから、乗り換えて折り返さなければなりません。 路線計画はさておき、人間の認知やユーザーインターフェースの点だけから言えば、そもそも山手線のように完全な環状線にしない