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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2019年12月の記事一覧

PASMOのポイント還元方法 → ×

キャッシュレスポイントの還元方法については、サービスによって様々で、混乱してしまうほどです。 PASMOのポイント還元についてのメールが来ていたので、読んでみると私の場合、還元を受けるには、その使用記録(メール)を持って、駅など指定された場所に出向かなければならないことがわかりました。 諸事情あると思うのですが、この方式は面倒でハードルが高いと言わざるを得ません。駅の窓口で還元ポイント分をチャージしてもらうのはどうなのかと考えてしまいます。

操作を思いとどまらせようとするダイアログ → ×

このテーマも繰り返し書いていますが、ウェブサービスなどの退会に関してより顕著に見られます。 年会費の引き落としの自動継続を行わないボタンを押したところ、下記のような操作を思いとどまらせようとするダイアログが表示されました。 利用者は強い意志を持って自動継続を行わない処理を選んでここまで到達しているので、ダイアログひとつ挟んだくらいで覆ることはほとんどありません。 しかし、このダイアログでは「常時保護する」がデフォルトの設定になっているので、何も考えずにリターンキーを押す

印刷面と方向が類推でわかる → ◯

今日は必要最小限の年賀状をあわてて購入し作成して、投函してきました。たまにしかプリンターを使わないので、表裏や上下をまるで気にしていなかったA4の白い紙と異なり、ハガキでは印刷面と上下を意識しなければならないことに気付きました。 まず印刷面の表裏です。自分と正対している表面が印字される面というのは比較的類推しやすいと思います。 上下はちょっと微妙で両方あり得ると思いますが、給紙方向・排紙方向が上から下に向かっているので、上辺になるのが下の方向だろうと予想しました。 正解

東西線のドアは幅が広い → ◯

東京メトロ東西線の車両は、使い勝手の向上やアクセシビリティへの配慮の観点から工夫が反映されている箇所があります。 最も目立つのはドアの幅が広いことです。上記写真では比較対象がないのでわかりにくいかもしれませんが、15000系と呼ばれる車両では、全扉が1800mm幅のワイドドアとなっており、実感としてあきらかに他路線のドアより横幅が広く取られています。 ラッシュ時など混雑している際にドアの幅が広いことが威力を発揮します。狭いと短時間の停車中に乗り降りできる人数が限られますが

具体的アイテムで指定する → ◯

マクドナルド店内にあるプラスチックゴミ用のゴミ箱です。ファストフード店やセルフサービスのコーヒーショップなどは、そこで販売される商品が限定されているため、ゴミとなるアイテムが限られます。 よって分別のためのカテゴリ(プラスチックや紙など)を示すよりも、具体的なアイテム名称(プラスチックゴミならフタ・ストロー・マドラー、紙ゴミなら紙コップ・ナプキンなど)をそのまま書いたほうが捨てる人も楽なのです。 対象物の種類が有限で数が限られている場合は、具体的アイテムを直接指定する方法

アイドリングストップのマークがかわいい → ◯

排気ガスをモチーフにしたデザインで、自動車のアイコンがないので若干わかりにくいという気もしますが、この場所が駐車場なので車が前提ということでしょう。 最近では、排気ガスのイメージだけで自動車のアイドリングを表現しているアイコンやグラフィックをよく見かけるようになりました。さらに抽象度を上げていくと具体的に何を示しているのか、誤解を生じることがあるかもしれません。 マフラーから吐き出されるイメージの二本の線がポイントです。これがないと雲と同じになってしまいます。

切らずに出せる → ◯

納豆のたれは様々なバリエーションがありましたが、今日見かけたタイプは画期的です。マジックカットなどどこでも切れるものはありましたが、上記写真の納豆のたれの袋は切る必要がないのです。 従来型の納豆のたれの容器は、以下のような問題点があります。 1. 切るときに中身をこぼしてしまう。 2. 手で切るのに失敗して、結局ハサミを使わざるを得なくなる。 封を切って注ぎ口を開ける操作と、納豆にかける操作が分離しているので、前者の切るときに問題が生じるのです。 今回の方式では、封を

ヒートテックは機能なのか? → ×

ヒートテックという固有名詞をもっと定着させようと、あらゆる機会を活用して露出するのはわかります。しかしヒートテック機能と主張されるとどうもしっくりきません。 一般的には「保温性が高い」とか「汗をかいてもすぐ乾く」などできること(動詞)が機能と呼べるのではないかと思います。 ヒートテックは「保温性が高い」「汗をかいてもすぐ乾く」が実現された素材についた名前(名詞)なので、やっぱりピンとこないのだと感じました。

画像サムネイルとボタンが似ていて紛らわしい → ×

これはかなり特殊なケースですが、画像サムネイルとボタンの形状や大きさが非常に近いので、画像サムネイルにボタンのテーマカラーを使っていると、それがボタンに見えてしまって混乱してしまうという現象が起きました。 上記の例では、左側の note編集部お気に入りマガジンにある「note」は画像サムネイルですが、ボタンと同じ扱いに見えてしまい、脊髄反射的に思わず押してしまいました。 右側にある本物のボタンと一目で明らかに区別がつくように、例えば横の長さを長くしてしまうなどの改善策があ

メッセージ内容がわかりにくい → ×

表計算ソフトで2つのファイルを開いていて、一方でコピーをした後にファイルを閉じようとしたら、下記のメッセージが表示されました。 わたしは反転している行をコピーして、別のファイルに挿入コピーしたかったので、「はい(Y)」をクリックしました。 この問題は2つの要素があります。1つ目は、一般的なコンピューターやスマートフォンでの操作の前提となる、「コピーしたものはクリップボードという名前のついたところに一時的に保存されて、ペーストする時にはそのクリップボードにある情報が貼り付け

滑り止めのマット → ◯

待ち合わせまでに時間が中途半端にありましたので、久しぶりにモスバーガーに立ち寄りました。 トレーに飲み物などが滑らないように網状のマットが敷いてあります。大したことではないのですが、トレーによっては直に置いた状態だと滑りやすいので、ちょっとした気遣いが感じられました。

二連のマシンの右側しかキリマンジャロブレンドを入れられない → ×

セブンイレブンではレギュラーサイズで110円のキリマンジャロブレンドを発売しましたが、従来型のマシンでは左右どちらか一方の注ぎ口からしか購入することができません。 物理的な制約は何もないので、間違えてマシン左側にカップを置き、レギュラーサイズのボタン(R)を押して普通のブレンドを注いでしまうミスが生じてしまいます。 会計はレジで終わってしまうので、その後の商品選択操作は利用者に委ねられてしまうのが問題の一つの要因です。 究極は注ぎ口は1つしかなくカップを置いたら自動判別

コンビニのイートインでの注意書き → ◯

コンビニのイートインコーナーに、かなりの枚数の注意書きが貼られていました。 利用者としての自分は、多少はいいじゃないかとも思いましたが、コンビニオーナーや従業員として考えたら、「確かにそうするだろう」と感じました。 おそらく飲酒する特定少数の人にイートインが長時間占有されてしまい、来店者が近づきにくくなったことが原因ではないでしょうか。苦渋の選択だったかも知れませんね。

文字列ではなく色と形で記憶している → ◯

上記はマクドナルドとバーガーキングのロゴのブランド名の文字部分をいたずらで差し替えたジョーク作品ですが、明らかに左がバーガーキングで、右がマクドナルドに見えます。 見た人は決して文字を読んでいない訳ではなく、正しく読んでいるはずなのに、文字によるブランド名より色や形のロゴデザインがより強く印象に残ります。 これは人がものごとを認知するときには、色や形が重要な役割を果たしていることを示す面白い実験だと思います。