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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2019年4月の記事一覧

単独で自立する水切りネット → ◯

台所の三角コーナーは掃除が面倒ですね。そんなとき、優れモノを見つけました。 ステンレスなどの三角コーナーにかぶせるスタイルではなく、水切りネットだけで自立するので、単独で台所に立てて使えるようになっています。底にマチがあり、円柱状の形をしていて、ネットのワイヤーが比較的しっかりしているので、そのまま立てられるのでしょう。 三角コーナーを維持して現状の組み合わせのまま改善するのではなく、アイテムを減らしてしまうというデザインの発想です。 若干値段が高いのが気になるところで

親指を連想させる形になっている → ◯

冷凍食品パッケージの説明書きです。電子レンジで加熱後に熱くなったときの持ち手の箇所を★と親指風の枠線で示していました。 ★印だけではなく、親指を連想させるような形状の枠線で囲まれているところが優れていると感じました。 これが親指だと理解できればここを見るだけでどのような持ち方をするのか、一瞬にして理解することができます。場所だけでなく持ち方を文章で書くとなると、多くの記述が必要になりますし、わかりにくくなる可能性が高いです。 地味ですが、利用者の視点で見る図示の良い使い

チェックリストがあるのに使わない → ×

そのトイレは明らかに清潔に掃除されており、トイレットペーパーも三角に折られていました。しかし、せっかくのチェックリストには記載がありませんでした。 連絡の不徹底か、管理者と現場の意思疎通がないのかよくわかりません。実施したことを客観的に文書化し、可視化できるチェックリストは使ってこそ意味があるので、チェックマークをつけましょう。5項目なら5秒でチェックできると思います。 掃除をする人にとっては、面倒な作業が一つ増えたと思いがちですが、数秒で印をつけるだけなので、やったほう

その場で必要な情報がある → ◯

バス停にGW連休中の運行案内の貼り紙がありました。インターネットでも得られる情報なのでスマホで見れば事足ります。 しかし普段バスに乗っていない人にとっては、バス停に行ってから今日は休日ダイヤなのかどうか初めて意識をするはずです。 その情報が必要になる現場で、目に飛び込んでくるように表示があるのは助かります。

注意事項のイラストは役にたつ → ◯

冷凍食品のパッケージ裏に書かれた注意事項と、ポイントを補足したイラストです。 この種の注意書きは何度も利用している人にとっては、あたり前過ぎて冗長かもしれませんが、慣れない人にとってはとても優先度が高く必要な情報です。 特に加熱によってやけどをする危険があったり、加熱の仕方によって食品が破裂する恐れがある内容については、冗長でもしっかりと表示することが必要だと感じました。

ほどよい遊び心 → ◯

トイレのサインは何度もこのブログに書いていますが、今回のパターンは興味深いデザインでした。 シルエットとブルー系の色から男性であることは外していない上に、足に変化がつけられています。作者が意図されているかどうか不明ですが、おしっこを我慢しているようにも見えます。 目をつぶって思い浮かぶような直立して正対しているシルエットだけがトイレサインではありません。やりすぎて意味不明になってしまったサインに遭遇することもありますが、これぐらいの遊び心は微笑ましいのではないでしょうか。

オンラインバンキングなのに夜できない手続きがある → ×

コンビニの24時間営業が見直されているようですが、店舗やATMなどの営業時間に制限されない銀行のオンラインバンキングこそ24時間使えることが必要ではないかと感じました。 振込などの際に使うワンタイムパスワードをカード方式から、スマートフォンアプリに変更したのですが、アプリを使うための初期登録の手続きを試みたところ、24:00を過ぎていて登録ができませんでした。 自動音声案内の電話がかかってきて、その番号で認証するようです。素人考えですが、人間が応答するのではなく自動音声案

提供時間目安が表示されている → ◯

地元野菜を使った料理がおすすめの飲食店です。日替り定食を美味しくいただきました。 店の外の看板と、店内のメニューにも同じ表示がありましたが、日替わり定食を注文すると10分くらいかかると、提供時間の目安が書かれていたのが印象に残りました。 7〜12分という具体的でやや細かい数字であるのも興味深いです。ストップウォッチで計測してみたら、約11分で出てきましたので、実測値からこの時間を割り出しているのだと思います。信頼のおける数字だと感じました。 昼食時間に限りのある勤め人に

遅延証明書は必要なのか? → ×

最近ではかなり減ったようですが、公共交通機関の遅れで遅刻した際に、遅延証明書の提出が義務付けられている会社もまだまだあります。 ただ、このような手続きには、内容チェックや保管などの事務作業が発生し、総務部門の仕事が増えるわけです。遅刻届と遅延証明書を紙で保管したり、スキャンしてデータ保存しておくだけでも、その作業量や費用はバカになりません。 例えば、遅延証明書提出を不要とし自己申告だけにすると、自己都合の遅刻をごまかす人が出てくるでしょうが、内容チェックのための人件費を使

騒音の中では合理的な判断がしにくい → ×

店頭のカウンターで狭い間口に複数の接客テーブルが設置されており、間仕切りも不完全でした。騒音とも言えるほど隣の会話が耳障りで、まったく話に集中できないという経験をしました。 情報収集だけならまだしも、購入の判断をしなければならないとなると、ノイジーな環境は不適格です。聴覚は人の感情を揺さぶります。周りがうるさいとそれだけで、その場を立ち去ろうとしてしまいます。 販売店側にとっても、隣と干渉しないパーソナルスペースを確保した接客コーナーが、長い目で見れば望ましい結果をもたら

日本語が読めなくても駐輪場とわかる → ◯

自転車・バイクの駐輪場にあったイメージです。文字の表記は日本語だけしかありませんが、このようなイラストイメージがあれば、日本語が読めなくても、自転車とスクーターなど小排気量のバイクをとめられる場所だとわかります。 この絵柄によって、原動機付き自転車やせいぜい125ccクラスの二輪が対象で、750ccの大型バイクは対象外という雰囲気も醸し出されているので、良いと思いました。

商品名にサイズが含まれている → ◯

ホームセンターで販売されていたアルミホイルです。簡素なパッケージですが、16m巻きというアルミホイルとして重要な情報が、商品名そのものに含まれていて目を引きました。 逆に言えば、パッケージにそれ以外の余計な情報が一切ないので、16m巻きが際立っており、ネーミングと相まって成功している例と言えます。

Suicaであることがわかる → ◯

バス料金の支払い方法中国語のガイダンスがありました。硬貨や紙幣のイラストにも数字だけしか表記しておらず、日本語が読めない人にも絵でわかるように工夫されています。 SuicaやPASMOなどの交通系のICカードも文字を書かずに、絵柄だけで表現しているのが良いと感じました。

ハンドドライヤー送風口の位置 → ×

温風で手を乾かす送風口が、外に独立しておらず、手を洗うボウル部分に設置されている場合があります。 通常の使用であればおそらく問題ないのでしょうが、手を乾かしている時に蛇口や石鹸ノズルにうっかり手を近づけてしまうと、水や石鹸が出てしまいます。 設計する人もさすがに考えるでしょうから温風が出ている際には、同時に水や石鹸が出ない仕様になっているかもしれません。しかし、乾かしている手を激しく動かして温風が一瞬止まれば、水や石鹸が出てしまうケースをゼロにはできないと思われます。