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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2018年12月の記事一覧

ネットサービスなのに土日や年末年始に利用できない → ×

土地や建物の登記情報について調べたり、登記簿謄本を取り寄せたりできるWebサービスがあります。残念ながら平日の決められた時間帯しか利用できないようです。 内容によっては、職員の方のマンパワーが必要なケースも当然あると思います。しかしすでに登録済みの登記情報の検索や閲覧など既存のデータベースにある情報を開示するような内容であれば、部分的になってもサービス提供すべきではないでしょうか。 せっかく開発したWebサービスにも関わらず利用頻度が低いのは、機能やユーザーインターフェー

レンジフードのお手入れマニュアル → ×

年末の大掃除で、レンジフードを取り外して油汚れをとるのが恒例となっているのですが、毎年すっかり手順を忘れてしまい、マニュアルのわかりにくさに悩まされています。 諸々指摘したいことはありますが、最もよくないのは、一連の流れとして読んでいるのに、「2」や「4」のように別ページに書かれている手順を参照しなければならないことです。 半年か1年に一度の掃除なので、「2」だけを実施する人はほとんどおらず、全部の部品を一度外して掃除してから取り付ける人が大半を占めるはずです。 であれ

地域でのゴミ分類名称+色分け → ○

マンションなど集合住宅でのゴミ出しは、間違えると近隣のトラブルにもなりかねませんので、引っ越し直後には慎重にならざるを得ません。比較的わかりやすい分類方法のゴミ出しBOXが設置されている集合住宅がありましたので、ご紹介します。 まずラベルにはその地域で用いられているゴミ分類名称を使うのが基本です。「可燃」でも「燃やせるごみ」でもその自治体の名称をそのままBOXのラベルにした方が良いでしょう。ただし「プラスチックごみ」は、「プラ」マークがアイコンとして記憶され機能しているので

薄暗いと色の違いがわからない → ×

写真で見ると色の差がわかるのですが、地下へ繋がる薄暗い通路では、丸ノ内線の赤と大江戸線のマゼンタの差がはっきりしません。 目的の路線や駅を探しながら歩いていると、注意力散漫になるのでなおさら区別しづらくなります。 さらに駅名が「新宿」「新宿西口」と紛らわしいので、混乱に拍車をかけています。似ているものが近くに隣接しているとわかりにくくなる事例でもあると感じました。

フタ止めシールは標準装備として必要か? → ○

カップヌードルには包装の底部にフタ止めシールなるものが付属しています。これはお湯を注いだあとにフタがめくり上がらないように固定しておくためのセロハンテープです。 割り箸でも皿でもフタの上に乗せれば用は足りるので、わざわざシールを標準装備する必要もないと思われます。 しかし、割り箸も軽いので浮き上がる恐れはあります。想定しているお湯を注いで3分後の望ましい調理済み完成形を実現するのに必要と考えて、この「フタ止めシール」を添付しているのではないでしょうか。トップメーカーとして

気づきにくい → ×

おしゃれなのですが、すごく気づきにくいトイレのサインがありました。 十分な光が当たっていることが前提のデザインなので、薄暗いと見落としそうになりました。マークと背景のコントラスト比が低く、アクセシビリティ的にも問題があります。 トイレの存在が安易に、すぐに認知できることが求められます。なので、多少野暮ったくてもステレオタイプに沿ったサインが妥当かと思います。

新幹線は青、京急線は赤 → ○

品川駅構内の案内サインです。色だけに頼って対象の内容を表現するのは望ましくありませんが、複数のアイテムを分類するのに、カラーを用いることは効果的です。 人は視覚情報の中でも色に頼って記憶している割合が高いようです。 鉄道の路線は、その車両のメインカラーのイメージが強く結びついているので、東海道新幹線は青、京急線は赤という案内サインでの塗り分けは、利用者の記憶とマッチしていて、無理がない良いデザインだと感じました。

違う階だと現在地を示さない → ×

最近の大型書店には、探している書籍がどの本棚にあるかを示してくれる書籍検索用の端末があります。 表示されているのは2階のフロア図で、探している本は★マークで示されているF22という棚にあることがわかります。 この検索を行ったとき、私自身は3階にいたので、3階の平面図である検索結果には現在地は表示されず、欄外の凡例だけしかありませんでした。確かに表示されている平面図は2階だけなので、そこに現在自分がいる3階の検索端末はありません。 しかし、わがままな利用者の心理としては、

乗車位置マークの位置変更 → ○

最近の電車のプラットフォームには、乗車位置を示すマークが貼り付けられていることが増えています。私の利用している駅では、この乗車位置マークの位置変更が行われたようです。従来はドアの正面に1枚あった乗車位置マークが、ドア位置の左右へ2枚に分けて貼り付けられました。 これまでは乗車待ちの人がドアの正面に2列で並んでいて、電車が停止してドアが開いた瞬間に左右に分かれていたのが、最初から1列でドアの左右に並ぶかたちになりました。 この方式にすると、降車する人にとっては待っている人が

上に折ると文字で書いてある → ○

冬といえば鍋ですね。最近では小分けした少量の鍋用のつゆが写真のような容器で販売されています。商品によっては開け口がどこにあるのか、どうやって開けるのかわかりにくいものがあります。 この商品では注ぎ口の開け方について、三角のマークに添えて「上に折る」と文字でも表記されています。絵やアイコンだけで表現できたらスマートだなと思うのですが、解釈の範囲が広く実際には誤解のないガイダンスにするのは大変です。 多少野暮ったくても、実用品では文字で補足するのが妥当ではないでしょうか。

必要十分なメールの配信停止画面 → ○

メールマガジンその他の配信を停止する画面はベンダーや運営会社の考え方によって、様々なスタイルのものがありますが、非常にシンプルな画面に出会いました。 メールマガジンの文中テキストリンク「配信停止」から直接この画面が表示され、メールアドレスを入力するだけです。昔はほとんどこれだった気もしますが、最近ではその理由を選択させたり、何画面かを経ないと配信停止の画面に至らないケースも増えています。 策を弄して配信停止や退会を思いとどまらせるより、利用者のやりたいことに応じた手順をシ

商品名に洗えるを含める → ○

商品のネーミングには、様々な要素がありますが、購入するか迷ったときの最期のひと押しの意味合いがあることは否めません。 大切なのはキャッチコピーとして添えられる言葉ではなく、商品名自体で、商品名に含まれる言葉こそが重要だと感じました。 意図的かどうかにかかわらず、名前は本質を表すものとして認知されます。数ある特徴のひとつではなく、これなんですと打ち出すには商品名そのものであることが必要です。

終了時にわざわざ聞くことではない → ×

文書を保存し、メニューから終了を選んだ時に、見慣れないメッセージが表示されました。 最後にコピーした文字列がクリップボードに入っているので、それを保持したままにしますかという質問なのですが、一刻も早く終了してパソコンの電源を切りたいと思っている人にとっては、有害極まりないメッセージとなります。 変更を加えた文書が保存されていない状態であれば、必ず終了して良いか問い合わせる必要がありますが、クリップボードの保持の確認は余計なお世話だと感じます。 アプリケーションを終了する

目安個数9個 → ○

重量128g分のチョコで一袋にしているのだそうです。確かによく考えれば、お菓子でも惣菜でも1個の重量が目減りしていく傾向がある中で、全体のグラム数を明記してくれるのは、良心的ではないでしょうか。 製造工場がロボット化されているとしたら、必ず9個を正確に一袋に詰めることができそうにも思います。しかし目安個数というアバウトな表現はいいと思います。