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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2018年10月の記事一覧

図柄ナンバープレートの図柄がはっきり見えない → ○

いわゆるご当地ナンバー、図柄入り自動車用ナンバープレートを見かけたのですが、思ったより背景の図柄が目立ちません。おそらく正しく読めるよう数字の文字色と背景のコントラスト比が決められているので、動いている状態だと普通の白いナンバーとそれほど変わらないという印象です。 見本としてWebサイトにアップされている画像などでは、かなり色の濃い図柄もありますが、見本は誇張されたサンプルと見ておいたほうが良いかもしれません。 ナンバー自体の可読性が悪くなるのはよくないので、申し込んだ方

袋を破く方向と垂直の辺にギザギザをつける → ○

お菓子やインスタント食品など最近の食品の包装には、マジックカットと呼ばれる手で引き裂いて開けやすい仕組みが使われていることが多くなりました。 しかし「この方向にはどこからも手で切れます。」と書いてあってもつるんとしていて切れ込みや写真のようなギザギザがないと、きっかけがつかみにくいものです。 切れ込みが1箇所だけだと開封に失敗したときにハサミを持ち出さなければならないという残念な結果に陥るので、複数の切れ込みやその延長であるギザギザになっていたほうが望ましいと感じます。

石鹸には「おす」と書いてある → ○

手を蛇口に近づけると水が流れる自動水栓は、もう当たり前になりつつありますが、液体石鹸はセンサーで感知するタイプと、昔ながらのプッシュ式の両方が並存しているようです。 本来その形状や見た目のデザイン上の工夫で手をかざせば自動的に出るのか押す必要があるのか理解できるのが理想です。しかし残念ながらこれといったものにお目にかかったことがありません。特に水と石鹸が違う方式の場合には迷うことがあります。 アイコンで区別できれば良いのですが、こんな時は「おす」「自動」と文字で記載するの

顧客満足のためには用紙補給を → ×

某書店の検索端末で、見慣れないエラーメッセージを見ました。プリンター用紙切れのエラーのようです。 検索端末を使う人を観察していると、多くの人が検索結果をプリントしてその紙を持って本のある棚に向かうようですし、そこまでしている人は購入まで至っていることが多いようです。 紙がないと棚の位置を覚えておくのは思ったより厄介ですし、棚番号をメモをするのはさらに面倒です。このエラーで離脱率が上がっているのは確実でしょう。顧客満足のためには用紙補給をまめに行うのが望ましいと思います。

ドトール来客の多様性 → ◯

チェーン店のコーヒーショップでもなぜか落ち着くドトールですが、あることに気づきました。 来店者が老若男女幅広く、属しているであろうコミュニティも、とっても多様なのです。そこで話されている内容も痴話げんかから宗教の勧誘までバラエティに富んでいます。 スターバックスでは逆に幅が狭く、比較的似たようなタイプの人々が集っているように感じます。 若い頃はセグメントされたものばかり追いかけていましたが、最近はなんでもありのとてつもない多様な世界の良さを感じるようになっています。

すでにショッピングカートに追加済みであることを伝えてくれる → ○

書籍のみならず、様々な商品をつい購入してしまうamazonですが、ほしい物リストや、ショッピングカートにすでに入っている商品とおなじものを追加すると、すでにリストやショッピングカートにあることをウォーニングメッセージとして伝えてくれます。 販売する立場からすれば、同じ商品をあとから追加で買うということも当然あり得るので、ショッピングカートへの同一商品追加のチェックを行うことは不要かも知れません。間違って2つ買うのか意図して2つ買うのか分かりません。たとえ間違いでも同じ商品を

ご協力お願いしますでは具体的に何を訴えているのかわからない → ×

雨の日の小売店では、傘から落ちる雫で床が濡れないようにビニール袋の傘袋を用意している店舗が多いようです。このスーパーマーケットでも同様でした。 おそらく伝えたいメッセージは「床が濡れて滑りやすくなるので、濡れた傘は傘袋に入れてください。」だと思われます。それが「傘袋の御協力お願いします。」だと急にわかりにくくなります。 理由を添えて、肯定の命令文にすることが、多様な解釈を産まず意図が伝わりやすいのではないかと考えます。

「お乗換え」より矢印の向きをはっきりわかるように → ×

JR南武線の分倍河原駅ホームに描かれている乗換え案内表示サインです。 書体の好みはともかく、今回の最大の問題点は、見る角度によって、矢印の向きがわかりにくくなる点です。 円柱状の柱なので矢のない方向から見ると矢印の矢の部分がほとんど見えないことがあります。解決策としては視認性をよくするため、矢の先端の三角部分の面積を大きくすること、または湾曲する円柱に貼り付けるのではなく、平面に案内を設置することでしょう。 手作りの案内を後から追加しなければならないのは、迷う方が多く駅

トイレスタンプは押すのか引くのかがわかりにくい → ×

トイレの洗浄剤として複数のメーカーから発売されているトイレスタンプ。青い部分の持ち手を下方向へひと目盛り分押し込むことによって、1回分のジェル状の洗浄剤が押し出される仕組みです。拙宅でも使用していますが、継続して使っているにも関わらず、いつも迷うことがあります。 迷うのは青い部分を押すのか引くのかという点です。ひと目盛りどちらかに動かすことだけは記憶しているのですが、数週間たつと必ず忘れてしまいます。 とりあえず引いてみても出てこないので、押せば良いことがわかります。よっ

×を押してもすぐに消えない → ×

最近は問い合わせに従来からある入力フォーム画面だけでなく、チャットを使う企業ページが増えています。チャットの仕組みはすぐに返答が欲しい人にとっては役に立つこともあると思います。 しかし、上記の例では右上の×をクリックしてもすぐにウインドウが消えずに、終了の再確認を促すダイアログが表示されてしまいました。 利用者の心理としては、×を押したら直ちに消えて欲しいのが実情だと思います。また、ファイルの削除や上書き確認などと違い、たとえ誤ってこのウインドウを消しても、再度表示する方

注意書きの肥大化は笑い話として笑えない → ×

「写真はイメージです」は百歩譲ってよしとしても、「写真は拡大しています」は看過できない注意書きだと思います。 中に入っている商品がその実態としての大きさも含めてパッケージに描かれているべきという心理はわかります。しかしそこから原寸で表示しなければならないと感じて、商品が小さいと文句をつけるのは、そもそもおかしい気がします。 消費者保護のためにどこかで線引きは必要でしょうが、昨今の注意書きは一部のモンスタークレーマー対策のためだけに、肥大化していると感じます。

ラテは茶色 → ◯

セブンカフェのコーヒーを久しぶりに買いました。かつてテプラが貼られて話題になったマシンがリニューアルされていたことを今更ですが気づきました。 REGULAR 普通 / LARGE 大きい もテプラではなく、マシンに印字されていて、妥当なインターフェースに進化しています。利用者である私たちが慣れて学習したこともあり、もうここでは違和感を感じなくなっています。 この機械ではコーヒーとカフェラテを選ぶことができます。コーヒーは従来通りの黒のボタンで、カフェラテは薄い茶色のボタン

一貫性がない → ×

居室や廊下などの照明スイッチです。緑のランプが点灯している状態が照明OFFでランプが消えている状態が照明ONです。 真っ暗なときでもすぐに照明がつけられるので理にかなっていますが、ひとつだけこのルールに則っていない左上のスイッチがありました。これだけランプがないのです。 他の場所のスイッチと比べてここだけ特別扱いにしている理由がよくわかりませんでした。何らかの理由があるのかもしれませんが、似て非なるものがあるのが一番厄介です。 ひとつのルールを覚えておけばそれを応用でき

駅前ベンチのリフォーム → ◯

駅前の環境整備で工事がしばらく続いているのですが、ベンチのリフォーム中でしたので、途中経過を撮らせてもらいました。 スクラップ&ビルドで古いものは廃棄してしまい、新しいベンチを入れるのかと思っていたら、金属製の足を再利用して塗り直し、古くなった板を入れ替えているようです。 コストパフォーマンスが不明であり、すべてがこのような方式で実施できるかどうかわかりませんが、利用できるものを活かしたリフォームは望ましいと思います。 また、工場で出来上がった完成品を運んでくるだけでは