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マトリクスで考えること

意識と無意識の思考が並行して処理できる件数については大きな差があるのではないかと思う。

無意識が処理していることって多分めちゃくちゃ膨大で、
例えば今スマホを両手フリック入力していて、どの指をどう動かすかを無意識が処理しているわけだが、おそらく膨大な変数であることだろう。
「おそらく」と打つ時は、左手右手右手左手と打つわけだが、組み合わせとすると2の4乗で16通もあるのに無意識は簡単に1/16を見つけ出す。

しかし、両手フリックを初めてやる人は無意識では処理できないので意識の出番になるわけだが、当然1/16を処理できるわけがないので、1/2を5回処理することになる。

意識が処理できる変数は少ない。
例えばコーヒーの味が分からない素人が、コーヒーの味を表現しろと言われたら、酸っぱいと苦いくらいしか分からないかもしれない。一つの評価軸による判断で、2区分しかできない


だんだんコーヒーに慣れてくると、濃い薄いの軸も加えて、4区分で判断できるようになる。

しかし、これにもう一つ軸を加えると一気に処理できなくなる。

2×2のマトリクスというのは、意識で処理できる変数の限界なのかもしれない。

無意識レベルで判断できることが増えていけば、当然、もっと複雑に評価できるようになるが、それは一部のプロの領域である。いわゆる職人技といわれるものだ。
つまり、それは再現性がなく、誰でもできるわけではないのである。

2×2マトリクスは再現性を持たせるために適した表現手法であり、人への説明資料とするのには最適である、というだけのものなのかも知れない。
マトリクスで何かを評価できた気になるのは、実際にはナンセンスなのだろう。

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