読了メモ「レヴィ=ストロース入門 」13
1.登場人物の固有名詞化
ここまでの考察概要
① 神話は構造を語る
② 1家族3世代を「家族名」だけで物語るのが神話の基本構造
上記から、「家族名」が固有名詞になる、その他の登場人物が固有名詞になる、のはどのような場合か、思いつく可能性を列挙する。
①動物名が固有名詞的に使用されるケース
・1家族を「家族名」だけで物語る基本構造の場合、他のアクターは家族名以外で表現せざるえない。その際に固定名詞的に多用されるのが動物名
→本書に該当する神話が複数有り
②1家族の「家族名」に複数人が該当するケース
・妻が複数人いる、息子が複数にいる、等
・「家族名」だけでは判別できないため
→本書に該当する神話が有り
③複数の家族が登場するケース
・単なる「父」ではどちらの家族の「父」かわからないため
→本書に該当する神話は無い
④構造種類が重なるケース
・順序的構造「父」と位相的構造「首長」が重複する場合など
・呼称が2つあるので1つにするため
→本書に該当する神話が有り
⇒所謂「神様」が登場する「神話」はこれの発展形と思われる
⑤世代交代を表現するケース
・主人公が「ある男」や「家族名」では、世代交代しても前世代と区別がつかないため
→本書に該当する神話は無い
⇒所謂「歴史」記述はこれの発展形と思われる
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