黒機ひつじさんイメージの物語
「天使きたりて」
神の愛を疑うものに祝福はなく
神の求める公正さに忠誠を誓う。
天使というものは元来そういうものであるし
迷いはないはずだった。
乾いた感覚
性別はなく
ただ秩序のために
出会ったのは人間じみた悪魔の男
彼は善性に満ちていた。
悪とされる魔の男。
月の夜に出会った。
ルナティック
祝福の力
神に与えられた断罪の力。
ルナティック
月と同じ名前とするなら
それは狂奔と似たような意味と
悪魔の男は語る。
穢れのない子供たちを護り
孤児院の中で人間として生きる男。
同族殺し
神すらも欺き
命すら消耗することを厭わない男。
魔の身でありながら聖なる力を扱う男。
天使はその男に惹かれ
性別をなにかにした
性別は本来ないはずなのに
神の愛よりもその男の清廉さに
惹かれたのだ。
堕天する可能性を考慮したとしても
彼の語る無垢たる正義に
惹かれた。
天使と悪魔の相反する法則など
気にしないように。
二人の物語は
これから始まる。
結末は見届ける誰かに
託された。
それは聖でありながら魔に惹かれた天使と
それは魔でありながら聖に惹かれた悪魔の
刻まれる
新しい物語。
発達障害当事者の詩人が色々と経験しながら生きていくかんじです。興味あれば支援してくださるとありがたいです