大企業に転職して早一年

昨年6月に4年間勤めたPR会社を退職して総合広告代理店に転職しました。
早いものでもう一年が経とうとしており、振り返り的な意味を込めて久しぶりにnoteを書いてみることにしました。

なぜ転職したのか

前職ではPR会社の中でWeb広告を扱うというそこそこ特殊なポジションでWeb広告チームのリーダーをやっていました。会社の中の半分以上のメンバーはPR領域に関わっているのでWeb広告の知識が必ずしもあるというわけではなく、会社の中では数少ないWeb広告の専門家的なポジションだったかと思います。

前職の前に勤めていた会社はアフィリエイト広告を専門に扱っている会社だったので運用型広告などについては殆ど知識がなく、前職に転職したばかりの頃は右も左もわからず先輩に聞いたり、とにかく調べたり、本を読んだりと知識を詰め込んで入社4ヶ月後くらいにはなんとなく勉強会を開けるくらいにはなりました。それから約2年,3年と同じ会社で働き続けてなんとなくポジションも上がっていって重要な仕事を任せてもらえるようになったもののほぼ独学でやってきたということもあり、自分の知識や考え方に対して自信が持てなかったところがありました。
まあありがちと言えばそうなのですが、30代手前にして100人いかないくらいの会社で井の中の蛙になってしまうのが怖かったので大海にこのタイミングで一度出てみようということで転職した感じです。決して前職の会社が嫌いになったなどではなく、本当に素晴らしいメンバー・上司と遊ぶように働かせて頂いていい4年間だったと思っています。退職した後も社長から会社の飲み会に誘って頂いて高級寿司をご馳走になったり、その御礼に有給を取って会社のメンバーの写真を撮ったり、元同僚・後輩と未だに飲みに行ったりと良い職場だったなーと。コロナ禍での転職ゆえ、転職してから出社回数が未だに10回にも満たないので前職のワチャワチャした感じがとても懐かしいです。

転職してみて

今は総合広告代理店でデジタルメディアのプランナーを担当しています。転職する前は専業代理店から来た猛者達にボコボコにされる覚悟での転職でしたが、人柄が良い優しい人ばかりなのでなんとか生き延びられています。前職では、Web広告担当として入社し、同じ業務をやり続けることに飽き、別部署のWebディレクターの作ったワイヤフレームを真似て提案書に盛り込んでいたら、Webディレクターを兼任するようになり、気付いたらSNSアカウントの運用コンサル・新規サービスのPM・趣味でカメラをやっていたのでPRイベントのカメラマンも…と器用貧乏な感じでやっており専門性が浅いことにコンプレックスがあったのですが意外とそれが今の仕事にハマっているのか、最近では周辺領域の仕事まで相談されることが増えてきました。
また、面接の時に新しいものが好きという話をしたことや週次で気になったニューストピックをチームに共有しているせいか、会社としての新しい取り組みに人柱的に突っ込まれて地雷を積極的に踏みにいき、そこから仕組みづくりをしていくという大企業らしくない働き方もさせてもらえるようになり、飽きずに働けています。

その他、これまでは同じ仕事をしているメンバーが2,3人くらいしかおらず、知らないことはとりあえず自分で調べなければならなかったところ相談できる相手がいる安心感は大きいです。

転職して良かったこと

良かったことは、やはり物の見方が広がったことだと思います。
特に前職では関わることの無かったマス広告のことを考えるようになったことが大きいです。テレビCMと連動したデジタルメディアの運用や施策考案など考えることの幅が広がったのはエキサイティングだと思います。
また、前職の時に問い合わせても返信すら貰えなかった媒体やソリューションを扱って提案が出来るようになったことも大企業ならではのメリットだなと。

転職して感じたデメリット

コロナ関連のことは無しで考えるとやはり企業の規模が大きいゆえ他部署との調整に難易度を感じます。前職では1人で考えて提案書を作れたところが、10人ほどの関係者とその利害を調整して提案内容をまとめなければならないので苦労する部分が大きいなと。また、Web広告の領域でも役割が細かに分かれているので1つのことをやろうとしても複数人動かさなければならなかったりするのでコミュニケーションコストが増えたのはデメリットですね。

あとは前職ではMacとGoogleのツールを使っていたところ現職ではWindowsとMicrosoftになり使いづらいという小さなデメリットもあったりもします。使えるPCやサービスで求人探せるサービスが欲しい。

結果、転職して総合的に良かったと感じるか

失ったものもまあ多いのでなかなか難しいところではありますが元々課題に感じていた井の中の蛙になることは避けられたのでその意味では転職して正解だったなと思っています。

また、キャリア的なところで言うと小さい組織からキャリアをスタート出来たのは生存者バイアス的にはなりますがとても良かったと思います。新卒入社した頃は大学時代の友人たちが有名企業で働いている中、あまり知られていない企業で働いていることにコンプレックスを感じたこともありましたが、今となってはなんて意味のないことに拘っていたんだろうと感じます。
むしろ、自分の思いつきでこれやったほうがいいのでは?ということを提案してすぐに実行できる環境で20代を過ごせて良かったと思います。社内で何度も勉強会をやったり、他社の方々と共同でイベントを開かせて頂いたりと色々やりました。

これから

とつらつらと書いてみましたが、なんとか仕事は出来ていて徐々に社内で指名で仕事を貰えるようにはなってきたもののまだまだ出来ないこと、知らないことが多い自負があるので愚直に仕事に取り組み、学び続けて行きたいと思います。とりあえず今の会社で同じ業務領域を担当している人が100人ほど(前職の社員数とほぼ同じと考えると恐ろしい)いる中でこれ系の仕事ならコイツに聞けと指名されるくらいまでは今の会社で頑張っていきたい所存です。
ちょうど前職に転職したくらいの頃は自分の利益にならないことはやりたくなーなどと思っているセコい人間だったんですが、前職の経験を経て周りの人のことを想ってやったことこそが自分に返ってくるという教訓的なことを学ぶことが出来て本当に良かったです。その恩返し的に前職の会社を辞める前の有給期間中に前職の後輩に向けて自分の知っていることを体系的に教える勉強会を自主的に計5回やったのですが、その時参加していた後輩が今会社を引っ張っていってくれていると元上司からLINEを頂いた時は嬉しかった。

という感じでつらつらと日記的に久しぶりにnoteを書いてみました。
過去の自分のような状況で転職するか悩んでいる方の参考になれば幸いです。


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