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PS5版イモータルズフィニクスライジング クリアレビュー UBIの新作は面白いのか。

12月3日にUBIより発売されたイモータルズフィニクスライジングは、アサシンクリードオリジンズのチームによって作られた完全新作ゲームだ。UBIといえば最近ではあまり良い噂を聞かないし、購入を躊躇している人も多いだろう。このレビューを見て、少しでも参考材料になってくれれば嬉しい。ちなみに、クリアレビューとなるため、多少のネタバレが含まれている場合がある。何も知らずに遊びたい、と言う人はブラウザバックを推奨しよう。

イモータルズフィニクスライジングとは

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アクションアドベンチャーゲームである。テュポンによって呪われた土地を解放すべく、神々の力を借りながら、主人公フィニクスが冒険をする、と言った内容だ。ゼルダの伝説BOTWをリスペクトしており、ゲーム内容はゼルダBOTWにかなり寄せたものになっている。

プレイヤーは、ギリシャの神々と彼らの土地を呪いから救うため、翼を持った主人公フィニクスとして冒険します。
神々の伝説の力を習得し、迫りくる試練を乗り越え、ギリシャ神話の中でも最も危険とされるテュポンをはじめとする、神話上のモンスター達を倒しましょう。
                               公式より引用

ストーリー

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ストーリーはコメディ調で、ゼウスとアトランティスの会話によって進む。
ゲーム中は頻繁にゼウスとアトランティスの会話が聞こえてくるが、ジョークと皮肉を交えた会話のため聞いていて笑顔になれる。ギリシャ神話の知識がないと分からない部分もあるが、ストーリーは理解できるだろう。

良い点

フィールド

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フィールドは衝突の岩、永遠の春の谷、クレオスの果樹園、鍛冶の聖地、戦争の巣、冥界への門、王の頂、衝突の岩、の7つに大きく分かれている。衝突の岩はチュートリアル時に使用する孤島である、武器や翼を手に入れることができる。
永遠の春の谷とクレオスの果樹園は緑豊かな自然が広がり、様々な生き物や敵を観察することができる。鍛冶の聖地と戦争の巣は緑が少なく、砂漠の様な地帯だ、強い生き物や敵が多く生息していた。冥界の門はテュポンの住う山がある、ここはゼルダBOTWのハイラル城にあたるため、物語終盤まで行くことはないだろう。王の頂はネタバレになるので、ここでの詳細な説明は省かせていただく、是非自分の足で行って欲しい。

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フィールドに住む動物たちは、馬、鹿、熊、猪など様々だ。攻撃すると敵対してしまう動物もいるので注意しよう。こっそり観察していると、時折屁をこいたり、草を食べたり、仰向けになって背中をスリスリしていたり、非常に個性豊かなモーションを見せてくれる。他にも、フィールドに生えている木はどれも斧で切り倒すことができるし、木に実っている果実は弓矢などで打ち落とすことができる。この様な細かな作り込みが世界を作るのだ。

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ゼルダBOTWを意識したと言うこともあり、グラフィックはリアルなものではなく、フォートナイトの様なポップなグラフィックになっている。しかし、リアルじゃないからといって美しくないわけじゃない、ポップなグラフィックではあるものの、自然豊かな平原や山、乾き切った砂漠の丘は実に美しく、この大地が生きていることを実感するだろう。

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また、主人公フィニクスは翼を広げることで空を飛ぶことができる。上に飛ぶことはできないので高所から降りる時などに使用することになるが、この美しい大地を空から眺めるのは本当に気持ちがいい。下では熊が群れを成していたり、大きな敵が道を歩いていたりする日常の光景を見ることができる。きっと私がゲームを起動していない時でも、彼らはこの大地で日々を送っているのだろう。

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フィールドの移動方法は翼だけではない、プレイヤーは馬や鹿などの動物の背後にこっそりと近づくことで、手懐けることができる。手懐けた馬などは乗ることができるためフィールド移動の際に非常に役に立つ。特に良いのが馬の呼び出しだ。呼び出す際、プレイヤーは三角ボタンを長押しするだけで一瞬で馬を召喚&騎乗することができる。ダッシュと同じ手軽さで使えるため非常に便利だ。

チャレンジ

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広大なフィールドには大量の謎解きだったり、チャレンジが用意されている。
例えば、石板の絵柄を合わせるパズルだったり、火のついた弓矢を使用し、全ての松明に火をつけるだったり、最初のうちは新鮮で非常にのめり込めるだろう。
チャレンジは、スピードランなどが多い。どちらもクリアすることで強化アイテムや武器を得ることができるので、見かけたら積極的に遊んでみるのが良いだろう。
チャレンジは千里眼と呼ばれる能力を使用することで簡単に見つけられるので、活用すると良いだろう。

武器と防具

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マップ各地のチャレンジをクリアすると、武器や防具が手に入ることがある。武器はそれぞれ特殊な能力がついており、場面によって切り替えることができる。
無理して集めないでも、初期の防具で十分に戦えるので、やり込み要素と考えて良いだろう。

マップ

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最初、マップは全て霧に覆われている。4つの像の頂点にあるビューポイントで、フィールドを見渡すことで初めて霧が晴れ、マップを確認することができる様になる、よくあるシステムなので分かりやすいし、何より高所から眺めるフィールドは非常に美しい。また、像などの重要な地点にはファストトラベルが可能となっている。ファストトラベルのロードは5秒ほどで完了するため、ストレスなく快適に使用することができる。

祝福

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この4つのフィールドにはそれぞれ神の像が建てられている。付近にはその像のモデルである神が、何かしら困った状況に陥っているのだが、この神々が非常に良いキャラをしており、クリアする頃には全員大好きになっていた。その神を助けることが基本的なストーリーの進め方となる。神々を助けると、祝福を得ることが出来る。祝福には一度生き返れる能力だったり、矢の補充時間を短くするものなど、あれば非常に役に立つものが多い。ゼルダBOTWの英傑たちと同じだ。
また、神々を助ける際には、特殊なダンジョン攻略をするのだが、このダンジョンが良く出来ているものが多い。ちょうどよく頭を使う謎解きが多く、つい時間を忘れて解いてしまうだろう。また、ダンジョン内にはボスが待ち構えている。

ダンジョン

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マップ各地に紫色に光る穴が存在する。この穴の中に落ちると異世界のような場所にワープし、ダンジョンを開始することができる、ゼルダBOTWで言う祠だ。ダンジョン内には謎解きが用意されていて、謎を解きクリアすることで、強化アイテムを得ることができる。この謎解きが面白く、少なくとも中盤あたりまでならダレずに楽しく遊ぶことができるだろう。様々なギミックが用意されているので、つい他のダンジョンも探検したくなるだろう。

戦闘

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戦闘時、剣、斧、弓、の3つが主な戦闘方法だ。
剣は素早い攻撃を得意としている、連続攻撃などもしやすく、非常に使いやすい。斧はグルグルと斧を振り回す攻撃で、広範囲の敵に攻撃することができるため、囲まれた時などに非常に役に立つ。弓矢は空中に飛ぶ敵や、遠くからペチペチするときに使用した。Rボタンを押すことで矢を操作することができる。これにより戦闘にもダンジョン攻略にも独自性が出て非常に良いと思った。また、弓矢は時間経過で補充されるため、撃つのを渋る必要がないのもグッドだ。

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戦闘中は回避やパリィがかなり大事になってくる。回避やパリィをタイミングよく使用すると、一時的に時間の経過がスローになり、敵に大量のダメージを与えることができる、コンボを重ねることで攻撃力も上がっていくため、スロー時に一気にコンボを稼ぐと非常に効率よく戦闘を進めることができる。また、敵を攻撃することでスタミナが回復するため、一気に畳みかける爽快な戦闘も可能だ。このシステムは他のゲームではみたことがないが、とても良かったので是非積極的に導入して欲しいと思った。

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また、このゲームでは物語の進行と共に特殊な技を使用することができるようになる。石などを持ち上げて投げつけるヘラクレスの力(もろゼルダbotwのマグネット)だったり、地面から大量の矢を放出し、敵を上空に持ち上げる技など計6個の特殊技を解放することができる。技を使用する際にはスタミナを使用するので注意しよう。

十字キーには回復アイテムが割り当てられている。
戦闘中など、一瞬で選択し実行することが可能なため、非常に快適だった。

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神々の広間

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神々の広間ではプレイヤーの強化が行える。コインを使用してスキルや能力を解放したり、スタミナを強化したり、武器を強化したり、薬を制作したりすることが可能だ。他にもキャラクリをやり直すこともできる。また、クエストの受注も可能となっている。クエストはデイリーと固定に分かれているようで、クリアすると報酬を得ることができるようだ。

惜しい点

さて、ここからは惜しい点について語ろうと思う。

PS5の機能

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PS5にはアダプティブトリガーとハプティックフィードバックと言う非常に面白い機能がある。しかしこのゲームではこの二つの機能を全く活かせていない。パッケージなどにはトリガーエフェクト&振動機能対応と書いてあるにも関わらず、ゲームプレイ中恐らく一度も振動が来ていない。そして、ジャンプなどの一切関係のない場面でトリガーエフェクトが起動する。なんと、UBIは振動するシーンにトリガーエフェクトが起動する設定にしてしまっているのだ。こんなこと言いたくはないが...バ、バカなのか...?ジャンプをするたびにトリガーがシャカシャカと微妙に揺れる。私はコントローラーが壊れそうで怖いので振動をオフにした。結果トリガーエフェクトは消えたので、UBIのミスで確定だろう。PS5版の機能を楽しみにしていたので本当に落胆した。修正をするかパッケージからトリガーエフェクト&振動機能対応の表記を消すかしなければならないレベルだ。

苦痛な謎解き

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謎解きは種類が多く、飽きさせない工夫が良く見える。実際中盤まではすごく楽しめたのだが、中盤あたりから、謎解きだけでなく操作性の悪さでイライラすることが多くなり、それ以降謎解きはただの苦痛となった。操作性を少し悪くすることで難易度を上げる、と言うのは良くあるが、このゲームは操作性を悪くする謎解きの選択を間違えている。一度間違えると相当前の場面からやり直しになったりするのだ。操作性の悪さを面白さに直結させる努力をもう少ししたほうが良かっただろう。また、後半の謎解きは正攻法が何か分からないものが増える。無理やりクリアしたが、それが正攻法だったのかも分からずモヤモヤする。例を出すなら、一定の重さの物体を乗せなければいけない台に、乗せるものが近くに見つからず、遠い場所から時間をかけて石を運んできてクリア、などだ。もっとプレイヤーに伝わりやすいものにしないと快適なプレイをしてもらえないだろう。

フリーズ

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ある時、ファストトラベルをしたところ、フレームレートが10ほど落ち、5秒に1回ほど1秒程度のフリーズを繰り返す様になった。再起動したところ直ったが、是非修正してほしいものだ。

クリア後

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このゲームはクリア後の世界を遊ぶことができない。ラスボスに攻める直前のデータか、ニューゲーム+で新しく物語を始めるしかないのだ。ゼルダBOTW をリスペクトする気持ちはわかるが、少しマネすぎだと感じる。

マネしすぎ

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このゲームがゼルダの伝説BOTWをリスペクトし製作していると言うことは最初にも説明したが、このゲームはゼルダBOTWの真似をしすぎていると感じる。マップの配置だったり、4人の神とその能力だったり、クリア後遊べなかったり、マグネキャッチだったり、祠だったり。私たちプレイヤーはゼルダの伝説BOTWを求めているわけではない、リスペクトをするならば、それよりもっと面白く進化した作品を提供してほしいのだ。もちろん戦闘などの面で差別化は図れているが、これではゼルダの伝説BOTWに勝つことは難しいだろう。

キャラクリ

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このゲームのキャラクリはバリエーションが少なく、あまりオリジナリティのあるキャラクターを作ることができない。個人的には許容範囲だが、嫌な人もいるだろう。

総評

イモータルズフィニクスライジングは主人公フィニクスの成長を、コメディ調のストーリーとギリシャ神話を組み合わせることで暗すぎず子供でも楽しめる良いストーリーに完成させている。謎解きは退屈なものが多く、後半はただただ苦痛になってしまうのが非常に悲しい。PS5版に限っては致命的ともいえるトリガーバグが存在しているが、それ以外は許容できる範囲のバグしかなく、快適に遊ぶことができるだろう。非常に楽しく遊べる面白いゲームだった。

〜クリア時間21時間〜

ここまで読んでくれてありがとう、読みにくい文章だっただろう。と言うことで、イモータルズフィニクスライジングについてのレビューを終えようと思う。非常に良いゲームだったので、購入を躊躇している人は是非手に取ってみてほしい。それと、4時間プレイした感想の記事が4500PVを突破した、本当にありがとう。この記事がいいと思ったらいいねをくれると励みになる。また、質問などあればnoteのコメントかツイッターにでも送ってくれれば喜んで答えさせてもらう。ではまた。



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