_タクシードライバーは見た__深夜の公園_のコピーのコピーのコピー__1_

#タクシードライバーは見た「人は見た目じゃないと言うけど」前編

深夜2時、繁華街からは離れ、ひと気のない場所で乗って来た。
男二人と女一人。
そのうち一人の男は腕まで見えるくらいタトゥーが入っている。

時間帯といい、乗る場所といい、見た目といい、
どうしても偏見なしに見ても良くは思えない。
時たまある警戒したくなるお客様。

タトゥーのお客様は助手席に座る。
時間も時間、場所も場所、見た目も見た目、
全てを含めたうえで助手席。
警戒心が高まるはずだが、何故か消えた。

そのタトゥーのお客様に、柔和で温かなモノを感じた。
フィーリングと言うべきものかもしれないが、
「なんか喋りやすい」「なんか合う感じする」
その類いのやつ。

乗って早々、ネームプレートの僕の名前を気になって聞いてくるところも
警戒心を拭うのに役立った。

人懐っこいのかもしれない。
今思うとそう感じる。

目的地へ向かう道中は、見えてくるお店での思い出をあれこれ語る。

10m進むたびに、
「この店は誰々と初めて会った」
「このお店は頑張ってお金払ってお蕎麦食べた」
「このお店ではよくリリックを書いていた」

いろいろ面白いが、リリックを書いていたというあたり、
ラッパーなのかもしれない。

中でも気になったのは、
「裁判沙汰を起こしたお店」
というエピソード。


続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?