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昨日より今日、安全運転をするだけ【東京タクシードライバー】

みなさん、こんにちは。
タクシーチャンネルのげん太です。
本日は「安全運転」についての記事を書いていきます。

タクシー業界において「安全運転」がどれだけ大事かというと、営収10万円よりも営業車を擦らないことの方がずっと大事です。どれだけ売上が良くても、事故や違反が多い人は周りの仲間、上司、会社から信頼されません。

「安全運転」の経験は日々蓄積されてくるもので、一朝一夕で身につくものでもありません。皆さんの営業所にもいるであろう「10年間無事故無違反」のすごさと、そこに向けて私も頑張っていきたいと思っています。タクシー業界において何よりも大切。それが安全運転です。

明日は我が身。タクシードライバーの事故

タクシードライバーによる交通事故は年々減少傾向ですが、やはり完全に撲滅することはできません。その中でも重大事故と言われる死亡や高度障害になってしまった人身事故も年間数件あります。私の営業所でも軽微な事故ばかりですが、(同じ人が結構やっている)事故は無くなりません。私の1社目では無事故連続記録などをカレンダーに書いていましたが、100台といった数が1日出庫していると誰かがどこかで軽微な事故をしています。明日は私が事故をするかもと思って毎出番、出庫前に気を引き締めています。

タクシー会社、1社目での話です。その営業所は10年以上、無事故無違反で安全運転のスペシャリストが多い一方、若い新人さん(私もそうでした)は、とにかく軽微な事故をやって怒られてから運転が変わる、プロになっていく営業所でした。私は無事故無違反が長く続いていますが、タクシードライバーになった当初は違反も事故もあります。営業中に事故や違反をしてしまうと大きく落ち込むし、人によっては動揺してしまって仕事どころではなくなるのかなと思います。(メンタルが持たない)

1日の無事故無違反をもっと褒めた方がいい理由

タクシー会社の営業所では朝の点呼、退社時のチェックなど、あらゆる場面で「今日も無事故無違反で」と言われます。個人的な意見ですが、帰庫してきた時にもっと無事故無違反だったことを褒めてもいいのでは?と思っています。営業所に出勤してくる乗務員は皆プロなので当然、無事故無違反で帰ってくるのですが、東京の道を隔日勤務でお客さまを探して、乗せて長時間運転の無事故無違反はすごいことです。今日も無事故無違反ですごいね、危ないことはなかった?白バイには見つからなかった、うっかり違反もなかった?っと聞かれるだけでちょっとした安全意識のフィードバックになる気もします。月の給料を貰うためには最低でも11勤務分の売上と安全運転をセットで行わなければなりません。安全運転は日々の積み重ねです。私が営業所を観察していて思うことは、褒められるだけでもっと安全意識が高まる乗務員は多いと思います。

事故はしない。もらわない

タクシードライバーなどの2種免許を持つプロドライバーは、事故をしないことだけでなく、事故をもらわないことにも気を配ります。例えば、日曜日はサンデードライバーといって普段運転しない人がレンタカーで都内へ出かけたり、他府県ナンバーが東京の道を走ることが多くなります。東京の道を走り慣れていないドライバーは急に曲がってきたり、ナビばかり見ているのでじゅうぶんな車間を取れていないことも多いです。「わ」ナンバーの車はレンタカー登録ですが、そういった普段東京を運転していない人たちの不慣れな動きにも注意を払う必要があります。またバイクのツーリングなども土日の方が増える傾向があります。バイクとの重大事故は「右直事故」が多いので自分が右折する時に「私が見えていない直進してくるバイクがいないか」は重要な安全確認です。坂道発進で言うと、赤坂のコロンビア通り等がそうですが、「坂道発進で前方の車が下がってくるかも…」という想定の下、車間距離をじゅうぶんに確保して停車しておくといった基本的な安全対策を積み重ねます。自分が事故を引き起こさないことはもちろんですが、自分が事故に巻き込まれないように周りをよく観察して、防げるもらい事故は防いでいきましょう。東京は様々な車が走っていて色々なドライバーがいます。危険そうな車には近寄らないこと、これが大切です。

事故の示談は絶対にしないこと

万が一、業務中に事故を起こしてしまった場合、会社や警察に相談せずに相手と示談をしてしまうと最悪クビになります。必ず「その場で」警察を呼んで処理しましょう。間違っても事故相手から「1万円で頼むわ」とか言われて受け取ってしまわないように。些細な車体の傷も隠さないで処理、報告することが大事です。今の時代、あらゆる手段で調べると隠し事は大体わかってしまうものです。逆に、自分が乗る車に傷やへこみがないかは必ず出庫前に点検をするようにしてください。私たちが乗っていない時についた傷でも、出庫前に点検をしていなければ(傷を見つけて指摘しなければ)私がつけた傷としてカウントされてしまうこともあります。

事故をしてしまった時は、必ずその場で警察や会社に報告すること、出庫前に必ず自分の車を点検することはやってほしいです。

安全運転は運転性向よりもスキル

安全運転は気持ちのもちようや運転性向もありますが、スキルが必要だと考えています。具体的に言うと、右折時の視線や一時停止時の左右確認、安全確認を見切る早さ、やり方などは一度指導を受けた方がいいでしょう。この安全運転のスキルを確認する場所が、二種免許取得時ではないでしょうか。タクシー業界はタクシー未経験で二種免許を持っていない人を好んで採用していますが、運転の変な癖があったとしても1週間みっちり二種免許の教習所に通えばプロの教官がなんとかしてくれるだろうと…。逆にタクシー経験者や自分で2種免許を取ってからしばらく経っている人の方が、安全運転の基礎を忘れていたり、自己流の運転癖がありそうで怖いなと感じます。これからの方はひとまず二種免許、今までの総復習のつもりで安全運転を集中して学んで、一発合格できるといいですね。

疲労があると普段できることができなくなる

最も事故が起きやすい時間帯は、16:00というのを聞いたことがあります。夕方に事故が起きやすい理由は、眠くなったり疲労感、倦怠感を感じやすい時間だからです。(夕方、夕日の視界不良もあるらしいです)タクシードライバーの隔日勤務は長時間労働です。勤務の後半になればなるほど、疲労が蓄積していきます。連続運転が続いたり、勤務後半で疲労が出てきたら自分の体力を過信せずに休憩するようにしてください。疲労感があると普段できている「一時停止」や「左右の確認」など基礎的な安全運転の動きにキレがなくなってきます。このくらいでいいやと思ってヌルッと一時停止をしていると事故や違反につながる可能性が出てきます。疲労感があるといつもの安全運転ではなくなる…これは覚えておいてください。(隔日勤務だから事故が多い、日勤だと少ないというデータはないです。日勤は交通量が多いので事故は起きやすいと思います。)

昨日より今日、安全運転をすれば楽しく仕事ができる理由

昨日の出番よりも今日の出番をより安全運転で仕事すること。そういった意識が徐々に事故や違反を減らしていきます。しっかり一時停止をするから、その場でお客さまに気付いて乗せられることも増えるでしょう。(東京では一時停止の場所でお客さまが乗ってくることもあります。六本木エリアなど)まだタクシードライバーになっていない人から見ると意外かもしれませんが、売上と安全運転は両立します。レベルの高いドライバーはどちら両立させています。流し営業が激化していた昔は、売上の高いドライバーは無理をするために事故が多かったです。今も無理をしているドライバーはいます。「流し営業」でとりあえず歌舞伎町に突っ込むだけでは体が疲れてしまい事故が増えます。そうではなく、流し営業に加えて付け待ち、アプリ配車などを体系的に学んで23区全域で仕事をしながら、要所はきちんとロングを狙って乗せること。この考え方が東京のタクシー営業スキルの基礎です。基礎の営業スキルも、私がセミナーで教えている中級上級者の営業スキルも「安全運転」の土台の上に成り立ちますので、昨日よりも今日、今日よりも明日、安全運転をするようにしてみてください。

本日は安全運転についての記事でした。

安全運転ができるようになると仕事の質が高まると思っています。
10年間の無事故無違反や充実したタクシードライバー生活を送られている方の仕事の質は高いです。

タクシー業界での仕事、まず第一歩は「安全運転」からですね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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また次の記事でお会いしましょう。

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