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全体主義にご用心

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

「全体主義」という言葉があります。

全体主義とは「全体があるからこそ個が存在することが出来る」という考えのもと、個人より国家利益を優先させる権力思想や国家体制のことを言います。

つまり個人は全体のために奉仕すべきという思想です。

一言で言えば「反個人主義」や「反自由主義」といったところでしょう。

戦前の日本は全体主義国家でした。

これは私の意見ではなく、日本政府がそう認めています。

ですので過去の国会においてもこのような答弁が実際に行われています。

海部俊樹文部大臣
戦前の教育というのは、一言で表現しますと、富国強兵という言葉がありましたように、全体主義的なそういった思想が非常に背景にあった。
全体主義の中で人間一人一人の大切さとか尊さというものを大切にしようという配慮が戦前の一時期の教育に欠けておったということ、それは御指摘のとおり

第104回国会 衆議院 文教委員会 昭和61年5月14日

町村信孝文部大臣
戦前は個人の権利というものが非常にある意味ではミニマイズされていた、社会全体の責任とかそういうことが非常に強調されてきた、全体主義的な国家であったという見方もある

第142回国会 衆議院 文教委員会 平成10年3月11日

安倍晋三総理大臣
言わば政党間の争いがある意味猖獗(しょうけつ)を極めるところもあり、その中において政治に対する信頼も低下をしていたということもあったという指摘もあるわけでございますが、その中においてだんだん全体主義的な雰囲気が醸成されてきたという指摘もある

第186回国会 参議院 予算委員会 平成26年2月6日

当たり前ですが「全体主義」というものは、ある日突然「はい、今日から日本は全体主義になりました」というものではありません。

上記の答弁にもあるように、教育やまたメディアの喧伝によって少しずつ刷り込まれていき、社会全体にそのような空気が作り上げられていきます。

そうした空気を背景に、政府による経済や国民生活への統制が強められ、権力を増大させていった結果が全体主義なのです。

ですので戦前の日本も、国民が決して全体主義を望んだわけではなく、気が付けばそのようになっていたということでしょう。

もう一度言いますが、全体主義とは「全体があるからこそ個が存在することが出来る」という考えのもと、個人より国家利益を優先させる権力思想のことです。

つまり個人の権利や利益などよりも、国家の利益を優先し、個人は全体のために奉仕すべきという思想です。

そしてこのようなものは、「全体主義は素晴らしい」と言いながら近づいては来ません。

少しずつ自由を蝕みながら刷り込まれていき、気が付けば強大な権力を持つ政府に統制されていくことになります。

さて、税金を用いた公的事業において「経済効果」を持ち出してそれを正当化することはよくあることですが、これが「少しずつ行われる全体主義への刷り込みではない」と言い切れる自信がみなさんにはありますか?

私にはこれは「社会的利益があると信じて財産を献上しろ」と言っているのと同じに聞こえます。

それはまさしく「個人は全体のために奉仕すべき」という考えに他ならないのではないでしょうか?

また「公務員給与を真っ先に上げることで社会全体の賃上げを促すことは正しい」という論調もそうです。

50%にもなる税と社会保障の国民負担率を下げれば公務員を含む全国民の可処分所得が増えるという事実を無視して、「あなたが払った税金を公務員給与を上げることに使えば社会全体が豊かになる」という考えは「個人の利益よりも国家の利益を優先しろ」という全体主義丸出しの思想でしかありません。

同様に「政府に文句があるなら日本から出ていけ」というのも統一思想が根底にあるからこその暴論ですし、個人の財産権を軽視し補助金事業を称賛したり、「積極財政」という言葉のもとで「政府支出こそが社会を豊かにする」と政府の肥大化を推進している人たちも、意識こそしていないでしょうが「全体があるからこそ個が存在することが出来る」という全体主義思想に憑りつかれているとしか私には見えません。

個人が自主的に社会に奉仕することと、強制的にさせられるのとでは全く意味が違います。

「政府など存在しなくてもいい」なんてことは決して思いませんが、過去に全体主義に染まってしまった日本であるからこそ、個人を大切にし、権利や自由を手放さないようにしたいものです。

ということで今日の記事はここまで。

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