馬のタイプから考えるNHKマイル📝

天皇賞春に続き、馬のタイプ別に好走しそうな馬を割り出す感じがしっくりきたので、今週も同じようなパターンでやってみようと思います。

1. NHKマイル過去の好走馬分析

【2021年】

短評
前半3ハロン33.7、後半3ハロン34.7
1000m56.9秒
バスラットレオンが落馬、外からピクシーナイト(後のスプリンター)が逃げて、そこそこ締まった流れに。
レース特徴
かなりペースが流れ、中団以降の差し馬が大外を回して存在感を出す展開に。前が崩れて一気に飲み込む量が求められて、前走不完全燃焼組の2頭が強烈に突っ込んできた。逆に先行しながらもグレナディアガーズは量のストックで粘り込んだ。前走頑張った馬は沈んでいった。

1着シュネルマイスターSC

闘争心がありながらしっかりとした精神力があるタイプでなかなか崩れづらい。戦績から見てもこのカテゴリーでは量が豊富だし、弥生賞でしっかり先行して、今回は差しにそのエネルギーをぶつけて差しきった。

2着ソングラインSL(C)

量が豊富で桜花賞はアクシデント+苦手な右回りということもあり凡走。逆にエネルギーを使わなくて良かったか。得意の左回りでかつ量が活かせることで気持ちよく差してきた。紅梅賞の1400のハイペースで先行している経験があったので必然に闘争心のスイッチは入ってた。

3着グレナディアガーズ sSLK

闘争心と量を活かしてドドドドとくるタイプであり、ただレンジは1200、1400で、かつ長い直線でしぶとくというより、コーナーからの加速で緩めずに一気に押し切りたいタイプ。阪神、中山コースが合う。加えて当時は手前の関係で左回りは不安があった。レースは長い直線でかつマイル戦と苦手なカテゴリーながらうまくスピードを殺さず外からいって粘り込んだ。3着以降の馬は量で抑え込んだかたち。

人気馬凡走

9着ホウオウアマゾンsSC(L)(4番人気)

前走重馬場で華麗に圧勝するもエネルギーの消費が激しく当日はマイナス10キロと完全にリズムを崩し、反動がやってきた。その前の臨戦からやや交互を刻むようになっていてもう少し間隔をあけて競馬したら良かったか。

【2020年】

短評
前半3ハロン34.1、後半3ハロン34.5
1000m58秒
レシステンシア(後のスプリンター)が逃げて、そこそこ締まった流れに。
レースの特徴
先行勢が押し切るかたち。強風の影響もあったか、ややパワーのいるかたちになり、後方勢には分が悪い展開。桜花賞の反動のハンデはあるも、先行に圧倒的な量のレシステンシアがおり、これを交わすには、ある程度の量と先行力が必要だった。

1着ラウダシオンS(LC)

闘争心主体で、1200、1400を中心に使われていて、Sの活性は十分。またG3のファルコンSで2着と量も一定量の証明があった。あとは不良、重の馬場で好走しており体力、パワーがあって、良馬場開催ながら強風の中のパワーのいる中をしっかり突っ込んできた。

2着レシステンシアSSCK

阪神JFをレコードで逃げ切る怪物で闘争心主体は言わずもがな、G1の実績もあり、量も十分であった。一方で春は3戦目と疲労もあり、相手関係次第ではやられる危険性もありながら、結果的に相手が弱く3着以下は量でねじ伏せられたか。

3着ギルテッドミラーSC(L)

1400、1600、1800のさまざまな距離を走りながら、それなりにしっかり好走しており、真面目さ、そして量の豊富さを感じる。前々走の1400のレースでうまくSが活性化した感じで、その後のアーリントンもハイペースでSの活性維持で、本番もうまくリズムにのれた感じ。あ、アーリントン2着で量の証明はある。

4着タイセイビジョンSC(L)

朝日杯2着や京王杯圧勝で量の証明は十分で、1200、1400を使われておりスピード慣れもできており、Sの活性も十分だった。最後は運がなかったか首差で負けたが、前走のアーリントンが余計だったか。集中力系じゃないところでの馬体重減少で、反動があったかな。

人気馬の凡走
13着サトノインプレッサLS(C)(3番人気)

中距離を中心に使われていて、量はあるものの、Sが活性化されていない感じ。スローの上がり勝負が多く、スピードレースに対応出来なかった。

【2019年】

短評
前半3ハロン33.9、後半3ハロン34.6
1000m57.8秒
イベリス 、クリノガウディーが逃げてペースは流れる。
レースの特徴
近年ではかなりペースが流れ、中団以降の差し馬が存在感を出す展開に。前が崩れて一気に飲み込む量が求められて、前走不完全燃焼組の3頭が強烈に突っ込んできた。逆に前走頑張った馬は沈んでいった。

1着アドマイヤマーズSCK

マイルや中距離を中心に使われており、さらには重賞勝ちをおさめており、量は十分。また基本的に先行脚質があらわすように、闘争心が主体でさらには一度叩いてパフォーマンスを上げる集中力もある。皐月賞で軽く凡走した後のマイルという得意カテゴリーにやってきて、ここぞと言わんばかりに好走した。

2着ケイデンスコールSC(L)

マイルや1800を使われており、さらには重賞勝ちもあり量は十分。スローの上がりで相手をおさえこむのがかたちだった。しかも後々の結果論になるのだが、この馬は左回りで威力を発揮するのと叩いてリズムを乗せるタイプだった。

3着カテドラルSC(L)

中距離を中心に使われており、量はしっかりありそうなところ。また逃げレースの経験もあり闘争心はありそうで、アーリントンでしっかり差しに回って勢いに乗ってきてた感じ。反動も気になるところだが、それを乗り越えてきた。リズムは大事。

人気馬の凡走
5着グランアレグリアsSCK(1番人気)

先行レースが多く、闘争心は十分で、重賞実績もあり量も十分だった。一方でこの馬は、使い詰めると反動というかパフォーマンスが落ちるところがあり、その点は考慮が必要だった。今でこそだいぶLも乗ってきた感じはするが。

【2018年】

短評
前半3ハロン34.4、後半3ハロン34.8
1000m58.0秒
テトラドラクマが逃げるも、ダノンスマッシュ、ミスターメロディの後のスプリンターがかかりながら、前にいって、ペースはそこそこ流れた。
レースの特徴
中団後方からの差しがズバリ決まった感じで、前目で押し切るには量がさほどないメンバー構成で差し馬に出番が回ってきた感じ。差し馬も、しっかり量があって勢いがあるのと、前走不完全燃焼組がやはり突っ込んできている。

1着ケイアイノーテックSC(L)

1600だけを使われており、重賞もそこそこの戦績をおさめて量は十分。まとまっている感じの馬が、前走絞って激走して、反動も気になるとこだが、馬体を増やさずにきて、集中してきていたのかなというところ。前走の勢いに乗ってくるのは注意したほうが良いか。大外からすべて差し切った。

2着ギベオンSC(L)

中距離を中心に使われており、量はそこそこに。ただ初めてのマイルということもあり、Sはさほど活性化されていないが、もともと先行するレースがあるように本質的にSを保有していたか。うまくペースに反応し、中団から前が潰れた中をしれっと差してきた感じ。

3着レッドヴェイロンSC(L)

中距離を使われており、上がりも速く量はありそう。逃げの経験もあり、S質もそれなりに活性化したなかで、最後しっかり差しに回ってきた。

2. 過去4年まとめ

❶メンバー構成にもよるが、前半3ハロンが速く、S質が求められる。もしくは、逃げ、先行を経験し、Sが活性化されている。

❷ペースが速い上に緩みづらく、さらに東京コースらしく、量で前目押し切り、量で差し切れる馬は強く、重賞実績やマイル以上での実績、量で差す競馬をしていると良い。

❸要警戒:前走先行しながら差されて凡走した馬、特に苦手なカテゴリーから得意のマイルにやってくるのは怖い
ラウダシオン、レシステンシア、アドマイヤマーズ、ソングライン

❹要警戒:前走差し切れなかった差し馬
ケイデンスコール、カテドラル、ケイアイノーテック、ギベオン、レッドヴェイロン、シュネルマイスター

⑤前走好走して反動が出そうな馬は要注意
グランアレグリア、タイセイビジョン、ホウオウアマゾンなど

3. NHKマイルに合うタイプとは?

タイプ
SCなど闘争心主体で精神力が強い負けん気の強い馬がよい。
量による判断
A:量が豊富な馬は、Sが活性化されて、先行凡走、または集中モード
B:量が相対的に少なく、スプリント向きは前走凡走してエネルギーを温存しているタイプがよい。馬体増やして凡走してここで研ぎ澄ます集中タイプ。

4. 2022年のNHKマイル

♣︎タイプ臨戦から高評価したい馬

A:セリフォス SC❶❷
A:タイセイディバインSC(L)❶❷❸
A:マテンロウリオンSC❶❷❹
A:インダストリア SC(L)❷❹
B:キングエルメスSC(L)❶❸
B:トウシンマカオSC(L)❶❸
B:アルーリングウェイ sSC(L)❶❷❸
B:オタルエバーSSC(L)❶❷❸
✳︎A、Bは先述の量のタイプによる区分け

♦︎タイプ臨戦から半信半疑な馬

A:ダノンスコーピオンSC❷⑤
A:ソネットフレーズSC(L)❷
B:プルパレイsSC(L)❶❷⑤
A:ソリタリオSC(L)❷❹

♠︎タイプ臨戦からから軽視したい馬

カワキタレブリーSL(C)
ジャングロSSC(L)⑤
ダンテスビューSC(L)
ステルナティーアSL(C)
ディオSC(L)
デルマグレムリンLC

次回予告

予想の際に、少し面白い試みを思いついたのでチャレンジしてみようと思います。あの馬は量を発揮できるか?個々の馬のフォーカスから相互作用、全体を見渡す?

さて、馬のタイプからどこまで迫れるでしょうか。乞うご期待!









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