俵万智

歌人の俵万智です。息子が「お母さんの作るサラダって、まあまあ貴重だよね」と言ったので、はりきって作ったのが写真のサラダです。

【俵万智の一首一会⑧】ホスト万葉集から

「ごめんね」と泣かせて俺は何様だ誰の一位に俺はなるんだ  手塚マキ  二年ほど前から、一風変わった歌会に参加している。会場は、開店準備中のホストクラブ。そこに出…

【牧水の恋の歌】⑪わが妻は

わが妻はつひにうるはし夏たてば白き衣(きぬ)きてやや痩せてけり  雑誌「新声」の明治四十一年八月号に発表された一首。ついに牧水と小枝子は結婚したのかと思わせるが…

【牧水の恋の歌】⑩小鳥より

小鳥よりさらに身かろくうつくしく哀(かな)しく春の木の間ゆく君  木々の間をゆく恋人の姿は、なんと愛くるしいものだろうか。ひらりひらりと歩みを進める様子をとらえ…

【俵万智の一首一会⑦】近江瞬との出会い

何度でも夏は眩しい僕たちのすべてが書き出しの一行目 近江瞬  初夏の風のように届いた一冊の歌集『飛び散れ、水たち』。その巻頭歌に、心を奪われた。まっさらな目で世…

【牧水の恋の歌】⑨君かりに

君かりにかのわだつみに思はれて言(い)ひよられなばいかにしたまふ  「わだつみ」は海の神。君よ、もし仮に、この目の前に広がる海の神に懸想されて、言い寄られたらど…

【牧水の恋の歌】⑧ああ接吻

ああ接吻(くちづけ)海そのままに日は行かず鳥翔(ま)ひながら死(う)せ果てよいま  前号に「『情熱がセオリーを越えている!』という表現を、牧水はしばしば繰り出す…