『偶然の幸運』 フードレスキューの現状や、選挙についてなど。

兄犬ウッドデッキ

フードレスキューの同志であるKING BROTHERS ゾニーの伴侶、バッチさんのガン闘病記が記事になっていた。こんなふうに生きられるものだろうか。本当にすごい人だ。 

この別れからたった4ヶ月目に「関西で食料配送したい」と連絡をくれたゾニーもすごい人だなと思う。
実際には会えてないのだけど、すぐ近くで灯りをともしてくれている気がするふたりです。

院内感染でお母さんを亡くしたことを理由にフードレスキューに志願してくれた方も居たな。家族をなくすたびに自分は、対外的なことはあまり出来なくなり、創作に打ち込むしかなくなる弱い人間なので、頭が下がる。

第五波が去り、いまコロナ禍は凪ぎの状態で、感染者からのレスキュー依頼はだいぶ落ち着いてきたが、コロナ失業、ひとり親家庭など「非感染者からの依頼」は増加傾向にあり、食料配送のための出費は最低でも月10万円を超えてくる。
その何倍もかかっていた前月ほどではないが、コロナ感染者と違って、回復(=支援終了)がこのケースの場合、なかなか見えてこない。
加算され続けていく何世帯もを、僕が個人で継続支援するのは難しいので、事情をお話してフードバンクや行政支援を紹介したりもしつつ、なんとか頑張っています。
noteに曲をアップしたりして少しは稼いだりもしなくてはだけど、3月から長期間停止せざるを得なかったアルバムレコーディングに今ようやく向き合えているところで、時間があまりなく、焦りを覚える。血管肉腫で闘病中の兄犬が元気に明るく過ごしてくれているのは救いだが、彼も心配かけまいとして気丈に振る舞っているのだろうか? 判らない。こまかい変化を見逃さないよう、目と耳を凝らして接しているが、本当のところはよく判らないまま、犬たちに元気をもらいながら、弱い一個人にも出来ることを考え続けている。


先月の総裁選以来、ニュースもタイムラインも選挙一色の祭り状態になり、今この瞬間に苦しんでいる人たちにスポットがあたりづらくなっているが、これまでの腐敗し切った内輪の利権誘導政治ではどうにもならないので、やむを得ないプロセスだと思う。
ぜひ皆さんも投票所に行ってほしい。
明確に信頼に足る候補者がいなくても、国会全体のバランスを是正する感覚で票を投じるのが良いのではと思う。
自家撞着した政治空間は刷新されるべきだ。

ただ、歴史上、誰にとっても完璧な善政が現れたことはないし、今後も永遠に現れることはない。政治とはパワーの配分調整なので、政治決定から取りこぼされ、地獄の淵に置き去りにされる人間が、途切れることなく常に現れてくる。
抽象的な勝利ではなく、具体的な支援を必要とする人々がひしめいている国であることを、どうか覚えていてほしい。

大切なのは、選挙後。
これから、どう変わっていけるのか。
それによって、たくさんの人生が、命のゆくえが、左右されることになる。

幸せで、家族がいて、仲間がいて、食べ物があるのは、たまたまなのだ。
現在の日本社会において、それは偶然の幸運に過ぎない。


noteでの記事は、単なる仕事の範疇を超えた出来事について、非力なりに精一杯書いています。サポートは、問題を深め、新たな創作につなげるため使用させて頂きます。深謝。