ライナスの毛布、牡牛座さんのペロペロ
私がまだ1、2歳のヨチヨチだった頃。祖父は脳梗塞で1年ほど入院していて、祖母はその付き添い。両親は共働きで、姉は保育園へ通っていた。だから私は、昼間、母の実家へあずけられていた。
母方の祖母はいつも微笑んでいて、茶の間に座っている姿に後光が差しているような菩薩タイプだった。幼すぎて記憶もおぼろげだが、私はそんな祖母が好きだったから、よくなついていたと思う。
おやつにはよく、すりおろしリンゴが出された。
「今日のリンゴ、ちょっとしょっぱい」
「ありゃ。ほんじゃ色悪くなんない