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牡牛座として生きてゆく

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牡牛座として生きていくと決めた私の、有事の選択や、これからのライフスタイル。五感に長けた牡牛座としての生態や、お気に入りの物をしつこく愛でる習性についてなど。
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2021年4月の記事一覧

牡牛座として生きてゆく

選択肢の中から、どれかひとつを選ばなければならないとき。理屈的に正しそうなものと、なんとなく気になるもの。どちらを選ぶべきか、いつも迷って動けなくなる。 何年か前、たまたま手に取った鏡リュウジさんの著書『牡牛座の君へ』の中に、その答えはあった。他にも人生で迷いがちないくつかのことに、指針と染みるような心地良い言葉が添えられている。 この本と出会ってから私は牡牛座として生きてゆこうと決め、『牡牛座の君へ』は聖典となった。   * ブッダ、アドラー、ポジティブ、感謝、日頃

鋭いくせに、答えにたどり着かない残念な嗅覚

「感覚の牡牛座」とも呼ばれる牡牛座は五感に優れ、私も例に漏れず、仲間内では感覚が敏感な方に分類される。視力がショボショボなので五感ではなく四感ではあるが、嗅覚に関しては自分でも時々竈門炭治郎かと思う。 子供の頃、家へと続く道の途中で作りかけの夕飯の匂いを察知した、なんてのはまだ序の口で。忘れっぽい元姑と同居していた頃は、二間向こうの台所の火つけっぱなしのにおい、お湯出しっぱなしのにおいがわかるほど進化していた。 私の嗅覚は職場でも役立った。二十代の頃勤めていた生協は、無農

変化を嫌う牡牛座だから、いつもの歌を

家族の入院でパニック状態のときに、運転をしなければならない事態になった。何かやらかしそうで怖い。だけどこんなときこそ「牡牛座として生きる」だ。そう思ったら自然と、オマジナイを唱え始めていた。 「牡牛座さんは、変化が嫌い。だからいつものことを、いつもどおりに」 こんなことをブツブツ何度も繰り返しながら、出かける準備。牡牛座は変化が苦手らしいから、これはいつものことだよ〜、いつもどおりだよ〜、と自分に言い聞かせ、なるべくいつもやっている所作を踏襲する。 車に乗ってからも、オ

心底迷ったとき、牡牛座であることを思い出して適切な判断を下す

家族が救急搬送された。私はこれまで入退院が多かったから慣れているつもりではいたが、家族が、となると別らしく。いつもの家事をしながらも 「いつもどおり……いつもどおりに……」 と終始自分に言い聞かせていたあたりは、やはり私もパニックに陥っていたと思う。 その日は疲労と不安で頭痛がひどく、食欲もなかった。noteへの投稿は朝に済ませていたから、その点だけはホッとした。 この時点で、完成している下書きのストックは、あと1つ。明日はもっと忙しくなるかもしれない。そしたら書けない。

嫌いなラッキーカラーの手帳ですごした年

二十代のとき、「来年の手帳はラッキーカラーにしよう」と決めたことがある。 長く付き合った彼との別れがあり、新しい出会いには恵まれたものの、元彼との関係を超えるものには育たず。アットホームだった職場も、統合して大きくなったら人間関係がおかしくなり、なんだか体の調子も良くないような……と、心身ともに変動があった時期だった。 そういう弱った心のときに、少しでも好転してほしいと願って占いに頼るのはありがちな流れである。 調べたところ、私にとっての来年のラッキーカラーはどうやら青。し

「色に関わる仕事に向いている」と言われるが

五感に優れ、「感覚の牡牛座」とも呼ばれる牡牛座。占星術にしろ、それ以外にしろ、生年月日で見てもらうと私の場合は「色に関わる仕事に向いている」と言われがち。でも私が色について真剣に考えるようになったのは、実は二十歳を超えてからのこと。 姉の結婚披露宴が近づいたある日。振袖をレンタルするため、私は式場の衣裳部屋にいた。用意された四枚をこれから試着し、一枚を選ばなければならない。 色はそれぞれ、赤、青、緑、それと金というか黄緑というか……のグラデーションというかなんというか……

安定の好きなものか、気になるあっちか

一個ずつ種類の違うお菓子を、家族で分け合おうとして思い出す。以前勤めていた職場で、同じように一個ずつ種類の違うお菓子の差し入れがあったときのことを。 こいうとき当時の職場のルールは、「早い者勝ち」。少人数のアットホームな職場だったので、上司も先輩も新米も関係なく、どのお菓子を食べようかと箱の中をのぞき込む。 私の頭の中では、見てすぐに「これにしよう」と候補が決まっていた。前に食べたことがあったし、好みの味だし、間違いなく及第点に届く。大きな失敗がないことは確実だ。 しか