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生きる力

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戻ってきた実家での田舎暮らし。里山の風景。染みるご近所付き合い。親類のありがたみ。母から学ぶ農作業。できなくてもいい。知っておきたい。
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#ツバメ

ツバメたちの巣立ち

うちの巣箱で生まれたシジュウカラは、数日前、いつの間にか巣立っていた。 「なんだ、あいさつもしないで」 母が寂しそうにぼやく。 毎日シジュウカラのヒナを狙っていたスズメたちも、ぴたっと来なくなった。 車庫に巣を作って住み着いたツバメたちも、ついに巣立ちのときが来た。卵のカラを見つけた7月3日から、きっかり3週間後のこと。 朝、2階の部屋にいた私の耳に聞こえたのは、すごくたくさんの鳥の声と、母の叫び声。 これは何かあった。 ツバちゃんたちが天敵にでも襲われたか。 慌てて

ツバメのヒナが生まれたようです

今朝母が、白く小さなものを、テーブルにコロンと転がした。卵の殻である。 「お! 生まれたの?」 我々との激闘の果てに、車庫で巣を作り、何日も卵をあたためていたツバメ。ようやく生まれたか。 「ツバちゃんの巣の下に落ちてた」 卵がいくつあるのかはわからないが、まずは1つ。 さっき車庫に行ってみたが、ヒナの鳴き声は聞こえないような。生まれたばかりだからか? 元気に育ってほしいものだ。 これから巣立つまでが、天敵との戦いである。愛犬オオキイノ(ゴールデンレトリバー)には、引き続

今年のツバメハイツは入居OKです

5月頃から、毎年恒例、ツバメたちが我が家の内部見学にやってくる。それは街なかでも同様で、もうじき地元の店先では、逆さに開いたカサが多数出現することだろう。 カサの上にはツバメの巣がある。ここのツバメ一家が旅立つまで、カサはひたすらフンを受け止め続けるのが仕事だ。その間地元の人たちはあたたかく見守る。 うちの親も小鳥が大好きで、かつてはツバメも毎年のように受け入れ、ヒナが巣立つまで、大切に見守ってきた。その証として我が家の車庫には、「ツバメハイツ」と呼ばれる歴代入居ツバメの