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体の調子を整える

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体調不良を自力でなんとかした話や、病気、入院、ワクチン接種録など、体にまつわる話。
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#顕微鏡的多発血管炎

人生2周目、床上げは済んでいる

外で働くことになった。 フルタイムで働くのは十数年ぶり。 30代までの私だったらきっと、体が痛くならないだろうか、倒れないだろうか、持病が再発しないだろうか――と不安が募り、順応できずに潰れ、「早く辞めたい」となっただろう。 だけど今の私は、一周まわって景色が変わった。ちょっとは緊張しているが、うまくやっていけそうな気がする。 不安要素はすでに潰してきた。 草刈りで体力はつけておいた。地元で約20日間開催されるイベントに「お試し社会復帰」と称して参加し、成功体験も積んで

コロナワクチン接種録(3回目)

1回目、ファイザー。 2回目、ファイザー。 3回目、モデルナ。 14:00 左肩に接種。 夕食時に前回同様、肩の針を刺したあたりが軽く痛み始める。許容範囲。 02:00 目が覚めるほどの肩の強い痛みと、猛烈な寒気。これは熱が上がるぞ、とガタガタ震えながら部屋のストーブをつけ、掛け布団を1枚増やし、首筋にカイロを貼る。 このとき、体温38.0度。 これがうわさの副反応か。 モデルナだからなのか、私の免疫の問題なのか。わからないけど、とにかくしんどい。 用意していた、胃に

私のしあわせ

朝、目が覚めて、体がまったく痛くない。 それだけで、私はしあわせ。 愛犬と散歩。 愛犬が走る。私も走る。 走っても、体がまったく痛くない。 愛犬がはしゃぐ。私もはしゃぐ。 それだけで、とってもしあわせ。 夏は草刈り、冬は雪かき。 モリモリ働いても、体がまったく痛くない。 それだけで、私はしあわせ。 そのあとちょっと疲れちゃうけど。 「助かるよ」と母がよろこんでくれる。 それだけで、私はしあわせ。 素足で廊下をペタペタ歩く。 痛くない。 それだけで、私はしあわせ。 嬉

救急車を呼ぶとき親は意外とあてにならない

呼吸困難と胸の痛みで、救急車を呼んだことがある。37歳のときだ。「なんか呼吸が苦しいな」と思ってから、ものの30分くらいで立ち上がれないほど悪化した。 例えるなら、浸水して天井まであと5cmしかないところで溺れながら呼吸している感じ。 このとき私は、心膜炎というのを起こしていたらしい。つまり、心臓を包む膜が炎症を起こしたということ。恐らく持病が関係しているだろう。 私の持病は顕微鏡的多発血管炎と言って、血栓や壊疽が毛細血管で起こりやすいのが特徴。以前医師から、 「血栓が

難病モードの私にかける言葉は、感情ベースより「淡々と」がいい

私の姉は、病で苦しんでいる人との会話が上手いと思う。あくまで私がそう思ったということで、他の人も同様に思うかはわからないが。 姉自身は、 「私は冷たい人間だと思う。相手の気持ちがわからない。だからこういう接し方しかできない」 と過小評価しているが、難病患者だった私としては、姉の「こういう接し方」がとてもありがたかったのである。 その一方で、一番傷つく言葉を発したのは母だった。   * 何年もの間、私の体を襲い続けた異常現象が難病だとわかったとき、私も両親も、まず病名が