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詩一篇(2021.09.06)

靴はジャングルジムの
頂に置いてきた
雨は平等に濡らすでしょ
三分降れば乾かすのに三分
そんな都合のいいわけではないでしょう
君はいつか一人になるよね
きっと誰も届かないところに一度は行く
それは孤独だろう
傘を置いてきたら君は素足で
遠い遠い墓参りまで来なくちゃね
時間はかかります
自らのミスで悪いお兄さんに
怒られたりとか
一人で駅から大声で歌って歩いて
警察を呼ばれたりとか
君の背中をたくさん押してきたけれど
だんだんとからだに
触れるのが怖くなっていった
だからか言葉を使わず
考える時間のほうが
一番長くなったある日
あるいは喋る時間のほうを
ほしくて言葉で考える時間を
その時々任せにするとか
やっぱり言葉だけからは避けちゃうんだね
あてもなく

海に大量の大きな透明なアクリル板が
浮いていて
すごく厚くて流氷みたい
上に乗るのはよくないし
(流されるから)
下に潜るのも良くないよ
(閉じ込められるから)

進んでいって
いつでもまたすぐに新しい恋を
する歳になったから
だからもうちょっとくらい
そんなことできないよというくらい
省みてみて
君が朝帰りに脇を通る
公園のジャングルジムの頂上には
誰かの靴が引っかかってるからさ

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