詩 君へ
何度、扉を叩けば君は出てきてくれるだろうか
君が出たくないだけなのに
執拗に僕は扉を叩き続ける
呆れた顔ならそれでいい
笑っているならもちろんそれでいい
ただ悲しい顔ならどうしよう
そう思うと思わず叩いてしまう
何度も何度も
僕にはどうする力もないのかもしれないのに
ひたすらに君の表情を想像する
君の感情を想像する
そのうちに想像は膨張して
僕を埋め尽くしていく
近くにいるなら抱き締めてしまえば
それだけで大丈夫な気がするのに
こんな風に体に君を纏いながら僕は生きていくだ
君の存在や薫りが僕から溢れ続けている
君のことを思い続ける僕の内から
もう僕らは一つなんじゃないのかなって
思ってしまうぐらいに
僕の体から君が薫る
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