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"パーシモンホール公演"のその先に。vol.57〜晴天の5月30日〜

5月30日がこんなにいいお天気だったとは。
そう思うと悔しくて泣けてきた。

本来だったら今日は”めぐろパーシモンホール”での単独公演。
15人がステージに上がり、『けものたちの名前』のストーリーが完結するはずだった。

(B)【ROTH BART BARONめぐろパーシモンホール】配置変更0311

ここ3ヶ月、何ができたのだろうと振り返ると、残念ながらパーシモン公演を実施するために予定していた音楽的にも豊かだっただろう時間を過ごせたようには思えず、午前中はすっかり家族の時間となった。始業式のみ登校した1年生の息子と、4年生の娘の自宅学習に随分と時間を割いた。これはとても幸せな時間だったと説明せざるを得ない。

そんな中、一つ興味面白かったのは動物や恐竜に夢中の息子の図鑑の中に、「人間はもともと4足歩行で森の中で住んでいたが、平原に追い出された。するとライオンやけものに襲われた、2足歩行で立ち上がるとその身長の高さに襲われることがなくなったそうだ。」というエピソード、進化論?

ライブハウスが悲鳴をあげているここ3ヶ月間、次のツアーを検討する我々も、ここ40年くらいのライブハウス文化を考えるとそろそろ進化できたら良さそうな気がしている。今考えているのはツアー全会場で配信ライブも並行して実施、真冬のライブハウスも臆することなく営業できるリアルとオンライン、2レイヤーのオーディエンス。

そう考えると5Gの幕開けとともに、<配信>というワードでときめかせてくれる(きっと、全国各地のロットのファンも)今日の日を迎えられることが一つとても有り難く、小規模でも一つの実験結果が得られる貴重な機会。テストケースを重ねていくことで、そんな機会を与えてくれた<月見ル君想フ>のタカハシさんを始め、スタッフの皆さんをいつか恩人のように思う日がくるかもしれない。

実験ということで配信ライブは世界中のライブハウスが様々な取り組みを初めていると思うのだが、ロットならではの今回の試みとしては、ライブでは通常の配信ライブメニューに加え、追加で¥1000 のオプションメニューとして、Video Clipper という iphone 限定の配信アプリでのマルチアングルライブも実施する。

VideoClipper_告知用

配信者はロットのコミュニティ PALACE のメンバーで集い好きな場所から好きなアングルでライブを配信、それを参加者は好みのカメラを選びながらもう一つ、好きな映像を見ながらライブを楽しむことができる。早速、コミュニティで募集したところこんなご時世ながら会場にきてくれる4人のメンバーから応募してくれた。ありがとう。こういった実験的な試みも今日があってこそ。

4年前に三船が書いた「HAL」という曲は、当時 Frank Ocean がステージからイヤフォン越しに音楽を届けた映像にインスパイアされて作ったに違いないと思っているのだが、今日は、その感覚をロットの文脈で今を生きるもどかしさみたいなものに響かせながらオンラインで表現、非常に2020年らしい立体感のあるライブをお客様へお届けできるような気がしている。

ぜひ、本日の20時、スマートフォンやタブレット、PCを起動しながら世界中で繋がろう。

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続く。

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