僕の練習論。”「量より質だ!」と言って練習しない人の、練習の質は如何ほど?”
みなさん、練習してますか?
僕はしています。
さて、音楽における「練習」ですが、まあ音楽に限らずですが、こんなことがまことしやかに叫ばれていると思います。
「質の悪い練習をいくらしたって無駄。質の良い練習をして効率的に成長するのが大事。量より質だ!」と。
そう言われると何となく納得してしまいますよね。
そして、「あんまり練習しなくていい」という言い訳にもなります。
たしかに理論的には、質の低い練習をたくさんするより質の高い練習を少しするだけで良いのかもしれませんね。
とある超有名ゲームを例に挙げると、経験値1しかもらえないスライムを大量に倒すより、経験値1050もらえるはぐれメタルを倒す方が効率的です。
はぐれメタルをたくさん倒せれば、どんなに楽にレベルアップできることか。。。!!と思った事がみなさんあるはず。
でも、現実はそんなに単純ではありません。
実は、「量より質」と思って練習量が少ないままだと、結局、質の良い練習なんてできないのです。
その理由を説明しましょう。簡単です。
「質の高い練習をするためには、
"質の高い練習のための練習"が必要だから!」
そもそも質の高い練習って、はじめて楽器を触ったような人が、できますか?
ドラムで言うと、パラディドル(右左右右 左右左左の手順で叩く技術)の練習をすると効果的にスティックコントロールが身に付きますが、パラディドルなんてのは初心者にとってはかなり難しいです。すぐにはできません。
つまり、「質の高い練習ができるようになるための練習」が必要になります。
つまり、まだ経験値1のスライムしか倒せないんです。
ちびちび経験値を上げて行って、ある時、経験値135のメタルスライムを倒せるようになるのです。
でもまだまだ経験値1050のはぐれメタルは倒せません。
さらにさらに経験値を積んでいくと、ようやく、はぐれメタルを倒せるようになるのです。
ゲームにこじつけてますが、実際、こんな感じです。
まずはたくさん練習して、少しずつ地道にレベルを上げないと、質の良い練習なんてできません。
「練習をたくさんする」→「質の良い練習ができるようになる」→「練習効率が上がる」の順番ですね。
かなり質の良い練習ができるレベルになると、毎朝15分楽器に触るだけでも、ある程度の効果はあるでしょう。
でもそれはレベル100くらいの人の話。
レベル10くらいの人はもっともっと練習しないと質のいい練習はできません。
では練習は量をこなせばいいのか?
では、逆にとにかく練習量を増やせばうまくなるのか?という問題について考えましょう。
単にずっと同じ質の練習を続けてもどこかで伸び悩みが来ます。
なぜなら、レベルが上がるにつれ、次のレベルに上がるために必要な経験値も増えていくからです。
レベル1からレベル2へ上がるには経験値を10獲得すればよかったけど、レベル10からレベル11へ上がるには経験値が2000くらい必要です。
次のレベルに進むために、あなたはスライムを2000体倒すつもりですか?
って話ですよね。
同じ質の練習をがむしゃらに続けるのは、ずっとスライムだけを倒し続けてレベルアップしようとする行為に似ています。
メタルスライムを倒せる実力ができたのなら、さっさとスライム狩りからメタルスライム狩りへ移行すべきです。
とにかく、「たくさん練習する中で、質が高い練習方法を自分で見つける」っていうのが大事かと思います。
というか、そうすることでしか質の高い練習はできません。
ちなみに、技術的に難易度の高い練習だけが質の高い練習ではありません。
スネア1発の音色、動作、力加減など、初心者には感知できない様な微妙な感覚を研ぎ澄ます練習もあります。
同じ基礎練をしている様でも、その感じ方によって練習の質には雲泥の差があるということですね。
たまに、何のための練習か分からないまま練習を続けている人がいますが、そういう人はやっぱり成長が遅いです。
練習嫌いなのにめっちゃうまい人がいるんですけど?
中には、「練習なんかしたことない。練習嫌い。」って言ってて、超絶にうまい人もいます。
でも、その言葉に騙されないでください。その人が練習と思ってないだけで、きっとその人はたくさん楽器には触れているはずです。
あと、本当に練習をしてないかどうかも定かではありません。
その人が言っていることでなく、その人が実際にやってきたことを参考にするべきです。
「うまい」には必ず理由があります。
また、練習っていう言葉の響きが優等生っぽくて嫌な人は「楽器で遊ぶ」と捉え直しても良いでしょう。
実際、僕は実感としては遊んでる感じの方が強いです。
とりあえず言えることは、「たくさん練習したもん勝ち」ってことですね。
だから、「量より質だ」と言って練習しない人は、質の良い練習なんてできるわけもなく、うまいわけもないのです。
高知で音楽スタジオの経営を始めました。
八囃藏(はっそうぐら)というスタジオで、非常に落ち着ける空間です。http://hassoh-gura.com
ぜひホームページを見てやってください!
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