見出し画像

“人生ゲーム”での勝者は誰か?

子供の頃、ボードゲームの「人生ゲーム」でよく遊んだ。 
車に小さなマッチ棒のような人を一人乗せて、スタートするゲームだった。職業は止まったマス目で決まった。給料もそれに合わせて決まる。職業のマス目ゾーンを通り越すと、アルバイトになってしまう。意外とシビアなゲームを小学生の時になんとなくやっていたものだ。ただ、なぜか結婚のマス目は、全員止まるようになっていた気がする。ルーレットを回しながら、マス目を進んでいき、家を買ったり、子供ができたり、お金で得したり、損したり。そうやって進んでいく。 
そして、最初にゴールをした人は、一番お金を多くもらえる。参加者みんなゴールして、最後にそれぞれ手持ちのお金を数え、一番多くお金を持っていた人が勝ちとなるゲームだった。

※私が小学生だった90年代の「人生ゲーム」のバージョン(おそらく「人生ゲーム(4代目)」)なので、違う年代のものでは、また違う内容かもしれませんが。


なにかの小説で、登場人物が「人生ゲームでの勝ちって誰?」と聞くシーンがあって、その答えが、最初にゴールした人でも、最後にお金を沢山持っていた人でもなかった。

「そのゲームを一番楽しんだ人」。
そういう答えだった。
その小説の内容は、忘れてしまったのに、その会話部分がずっと頭に残っている。

現実の人生もまさに、どんな状況だろうと関係なく、今を楽しんでいる人が一番いい生き方をしているのではないか。お金持ちとか貧乏とか、名声があろうがなかろうが、すべて関係なくて。
私は今をおもいっきり楽しめているだろうか。時々、さまざまな邪念が入って、〝今〟を無駄にしてしまっている時があるような気がする。お金をもっと稼いで、いい家に住みたいと思ったり。そう思っている時、今いる場所に満足していなくて、今を無駄にしてしまっているような気がする。1日があっという間に過ぎてしまって、こんな簡単に過ぎていいのだろうかと思う日もある。毎日、同じ家にいて、毎日同じような風景を見て、毎日似たような道を歩いて、こんな風に過ごしてしまっていいのだろうかと。
でも、そんな風に思っていたら、もったいない。映画「About Time」のように、毎日の暮らしを大切にしなくては。


この記事が参加している募集

思い出のボードゲーム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?