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ボクらの世界

「世界の果てって、the end of world なの? edge of  the world  なの?」
「終わりと縁の違い」
「直訳?」
「夢が世界だとすると、目が覚めて夢が終わるのは the end 。夢をあらわす輪郭がedge かな」
「輪郭?先っちょとは違うの?」
「世界の先っちょ?」

「地球平面説って知ってる?」
「世界は平たい水の上に浮かんでいるんだよね」
「大抵はね。世界のあちこちで昔はそうだと信じられてた」
「地球が丸いなんて、今でもピンとこないときない?これが地球です、って見せられているのが本当の地球なのかな?って思うこともある」
「なかなか疑り深いね」
「海の向こうに別の国があるかのように作られている可能性だってある」
「そりゃあすごいや」
「俺は、自分の目で見たものしか信じない」
「今度、ハワイにでも行こうか?」
「マジ?」

「夢を見たんだ。おまえが、そこが世界の果てだと言う夢を。街を歩いていていつも渡らない橋を渡ると、途端に景色が変わる。建物ひとつない。ただ真っ直ぐな道路がどこまでも続いている。でも、それは見せかけで、『ほら、ごらんよ。あそこからは絵だよ』っておまえが言うんだ。よく見ると、ホントに壁に描かれた絵なんだ。でもそれを見て俺はがっかりもしているけど、ホッとしていたんだ。未知の世界なんてない。そう思えるのが嬉しかったんだ」

「君が居なくなったら僕の世界は終わる」
「大袈裟だよね」
「でもさ、『キミ』がいる世界といない世界は違う世界なんだよ」
「パラレル的な意味で」
「割とリアルな意味で」
「その『キミ』はボクでいいのかな?」
「そう思ってもらっても構わないけど」
「けど?」
「かわいい彼女に言ってみたいものだよな」
「そうだな。俺もかわいい女の子に言いたいし、言われてみたい」

it’s a small world ?…  expanding world ?