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水島新司の「ドカベン」に出てくる山田太郎の妹、サチコの名前が気になって仕方ない

2022年、1月10日に漫画家の水島新司先生がお亡くなりになった。

水島新司先生はドカベン、大甲子園、野球狂の詩、おはようKジローなどヒット作を連発した。

中でも「ドカベン」のキャラクターはとても人気があり、山田太郎、岩鬼正美、殿馬一人、里中智は最強の明訓四天王のメンバーです。

山田太郎にはサチコという妹がいてドカベン初期の連載当時は小学生低学年だった。それが「ドカベンプロ野球編」では大人なったサチコと里中智が結婚して、びっくりした。

今でも女性の名前と言えば?真っ先に出てくるのが幸子という名前だ。

なぜ幸子なのか原因は分からない。良子、昌子、美智子、律子、明子、静子ではない!とにかく幸子なのだ。

どうしてサチコが気になるのだろうか?

中学生の頃の話しだ。

友達Sに幸子という妹がいた。いつも一緒にいて、とても仲の良い兄妹だったので、たまにイジられていた。僕もこの兄妹をイジッていた。

あるとき、Sの妹にサッちゃんの替え歌を披露した。


サッちゃんはね サチコヘレナボナムカーターイザベルアジャーニペペロンチーノ2世っていうんだ
ほんとはね だけど ちっちゃいから
じぶんのこと サチコヘレナボナムカーターイザベルアジャーニペペロンチーノ2世って呼ぶんだよ
おかしいな サッちゃん

サッちゃんが言い返してきた。

「サッちゃんは、そんな名前じゃない!ヘレナ?なんとかってありえない」

「サッちゃん、これは真実なんだ。サッちゃんのお父さんが名前を付けたんだけど誰かが区長さんに『あまりにも名前が長いから短くしてほしい』と訴えたんだよ。だからサッちゃんは幸子という名前になったんだ」

「ひどーい!エーン、エーン」

この後、Sの妹のサッちゃんは泣いてしまった。あのときは、ごめんよ~サッちゃん。

サッちゃんをイジッてしまうのは、ドカベンの山田サチコの影響だ。サチコはお兄ちゃんが大好きで、野球場に足を運ぶと明訓高校の応援団長になって必死に応援する。

口に葉っぱをくわえ、図体がでかく、どぎつい関西弁の岩鬼に『ブス』と罵れられようが『なんだ!葉っぱ!』と言い返すサチコ。

天才的な守備と奇抜な打法の殿馬はマイペース過ぎるところがあり『トンマ~しっかりしろ!」と突っ込みを入れるサチコ。

小さな巨人こと里中は度胸はあるのだが、体が小さく体力がない。里中がピンチをむかえると必ず「がんばれー負けるな!」と励ますサチコ。

そして、このマンガの主人公ドカベン山田太郎は常に冷静沈着で人間の度量も大きい。ライバル達は死にものぐるいで山田太郎を負かそうとしてくる。だから人一倍大きな声で「がんばれーお兄ちゃん!」と応援するサチコ。

そうだ、一生懸命に人のことを応援するからサチコが好きなのかも知れない。

山田太郎は小学生の頃に交通事故で両親を亡くして、それから幼いサチコを育ててきた。厳しい畳屋のおじいさんと共に貧しい生活ではあったが慎ましく暖かい家庭で育った。

そんなサチコだからこそ、思いやりがあって強い子に育ったのだと思う。

水島新司の作品はスポ根マンガだけど、とても愛情があるマンガだ!

水島新司もずっとサチコに励まされながらマンガを書いてきたのかも知れない。






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