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論理的思考力を鍛えると意思決定の精度が上がる

みなさんこんばんは、福田達也です。

先日までの本が読み終わったので、また新しい本を読んでまとめていきたいと思います。次の本はこちら。『論理的思考のコアスキル』です。

読もうと思った経緯

以前の記事では、目の前の人に何かを伝えようとする時に、論理的に物事を整理する事が大事だという話をしました。

そのための技術が論理的思考力(ロジカルシンキング)と呼ばれる物事の考え方です。ロジカルシンキングに関する著書は世の中にはたくさんありますが、その中でもなんとなく良さそうだと思ったものが本書です。

どれだけ学びに変えられるかはまだ分かりませんが、アウトプットを通して自分の中に整理するとともに、皆さんにお伝えできればと思います。

本日は本を読む前に、著者の波頭 亮さんが論理的思考をどう捉えているかについてのインタビュー記事があったので、内容を共有するとともに、一部抜粋をして共有させていただきます。

該当の記事はこちら。原本を見たい方は是非ご一読ください。

結論に理由があることを「論理的である」という

──そもそも「論理的である」とは、どういう状態でしょう?

それに知るには、まず「論理」とは何か考える必要があります。「論理は何か」と言うと一見難しそうですが、実はいたってシンプルで「根拠に基づいて結論が成立している命題構造」のことです。平たく言えば、結論に理由があるということですね。

ただしそれが「論理的である」と認められるためには、根拠に「説得力」や「確からしさ」が求められます。たとえば「Aさんは、早起きだから、頭がいい」という論理は、根拠は示されているけど、説得力や確からしさは弱いですよね。だから論理的だとは認められません。要するに、言っていることに、きちんと説得力のある理由がついていること。それが論理的であるということです。

自分の考えていることを相手にわかってもらうためには、「説得力」や「確からしさ」のある根拠とそれをもとにした結論が必要です。それでは、この説得力や確からしさはどのようにして作ればよいのでしょうか。

タテの因果とヨコの因果を意識する

たとえば「仕事の商談に遅刻した」という問題が生じたのなら、その原因を「寝坊したから」と推測し、さらには寝坊の原因を「寝る前にマンガを読み出し、夜ふかししたから」、寝る前にマンガを読み出した原因を「やめられなくなることを予想できなかった見通しの甘さ」…とどんどん原因を深掘りしていきます。これが「タテの因果」です。

ただし現実の事象は、原因がひとつではないことがほとんどです。たとえば寝坊の原因はマンガを読んでしまったこと以外にも、アラームをセットし忘れた、疲れがたまっていた、商談相手がなじみの会社だったので油断した、といったものもあるかもしれません。これが「ヨコの因果」です。こうしたヨコの因果も捉えられないと、対策をするにも「前日にマンガを読まない」といったものだけになり、他の原因への対処ができなくなります。

そのためには、何故を掘り下げる「タテの因果」と、他に原因が無かったのかを広げる「ヨコの因果」を考える事が重要です。タテの因果を深堀りすることで結論が確からしくなりますし、ヨコの因果を広げることでこれだけ多様に考えているなら間違いないと説得力が増します。

論理的思考で意思決定と解釈の精度が上がる

合理的なビジネスを展開して莫大な収益をあげる企業でさえ、論理的に妥当ではない意思決定をたくさんします。人間はそれくらい、意思決定や判断においては不完全なのですよね。だからこそ、今後を大きく左右するような重要な局面では、論理的で蓋然性の高い意思決定を意識的に行い、うまくいく可能性をできるだけ高める。そのために論理的思考があるのです。

ものごとを「解釈」しやすくなることです。何が起きていて、その背景には何があるのかが「分かる」ようになる
要は、あらゆるものごとを「セルフチェック」できるようになる。これができると、世の中の景色は大きく変わります。

論理的思考力が備わると、意思決定の際に様々な情報を整理して蓋然性の高い結論を出すことができます。また、タテの因果やヨコの因果を意識する癖がつくことで、ものごとの背景を考える力がついてきます。

考え方のフォームを身につければ論理的思考力は誰でも伸ばせる

前編で述べたとおり「論理的」とは、結論に説得力のある根拠があることです。そして論理的思考力を身につけることとは、思考を論理的に展開するための「考え方のフォーム」を身につけることに他なりません。「フォーム」なので、練習すれば誰でもできるようになります。

論理的思考力のトレーニングは、いわば「脳の筋トレ」です。正しいフォームで繰り返し練習することで、着実に力が伸びていきます。そのかわり、短期間で劇的に伸ばすことはできない。したがって、それこそ「結果にコミットする」ではないですが、正しいフォームを教えるだけでなく、「正しいフォームでやり続けさせられる」ところまでコミットするのが、本当にいい研修やセミナーだと思います。

野球やテニスのフォームと同じように、論理的思考も考え方の「フォーム」です。であれば、再現性があり誰でも身に着けることができます。一方で身についていない人が多いのも同じような理由で、身につけるのには努力が必要で、世の中のノウハウ本では結果にコミットをしていないからです。

論理的思考には知識と経験も重要

前述の論理的思考の主要スキルを充分に発揮するには、結局のところ、知識と経験が不可欠だからです。たとえば「適切な言語化」は、そもそも対象を適切に表す言葉を知らなければできません。また「分ける」と「繋げる」も、対象と照らし合わせて有効になる知識・経験がないと、何もできません。当然ながら「定量的な判断」にしても、対象に見合った定量的知識や、確率・統計の概念を知らなければ行えません。

スポーツのフォームと同じように、論理的思考力を十分に発揮するためには、実践が欠かせません。日常や仕事の様々な領域において、「タテ・ヨコの因果」を意識することと、「蓋然性の高低」を考えることを続けていくことが重要です。

まとめ

今回は本を読むにあたって、著者がどのように論理的思考を考え、著書としたかについてのインタビュー記事を紹介しました。

論理的思考力は身につけることは大変ですが、意思決定の精度を高めたり、相手に伝わるように説明するために非常に重要なスキルです。インタビューを通して更に確信が深まり、読みすすめるのが楽しみになりました。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いできるのを楽しみにしています。

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