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映画を準備から完成まで見届けてわかったこと

⚠︎映画のタイトルは書いていません。
ツイッター・インスタグラムご覧の方はタイトルわかるかと思いますが、このnoteは感想でも宣伝でもないので、ここではナイショでお願いします。
内容や撮影中の出来事も記載していません。オフィシャルなコメントではないので、そのあたりご了承をお願いいたします。


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先週、新宿の映画館で映画を観ました。
上映時間をインターネットでチェック、チケットを買って、いつものように上映の10分前にシアターに向かったのですが、少しだけ緊張感があり、今までと違う気持ちで客席に座っていました。
その映画は昨年の4月、地元・名古屋で撮影したもので、お仕事として初めて参加した映画でした。

90分の映画は、いつもより短く感じられました。


映画づくりに携わり始めてからわかったこと、それは、人の目に触れない作品の方がこの世には多いということでした。
映像作品は、自主制作も含め、国内で年何百、何千本と作られています。
その中でも途中で企画倒れになってしまったものや、予算の関係で撮影が続けられなくなったもの。完成はしたものの事情で公開までいけなかったもの、公開してくれるメディアを探せなかったもの。
沢山の映画を週替わりで上映する映画館があるにも関わらず、全体から考えると、劇場公開される映画は一握りだと思います。

公開を前提に作っている映画やドラマでも、不安定なバランスの上で成り立っています。
一つ目の関門は、まず撮りきれるかどうか。
多くの人が関わるからこそ、スケジュール調整が難しいですし、撮影は天候にも左右されます。
昔はよくあったという、「女優さんが機嫌を損ね、控え室から出てこない」なんて事があれば、それこそスケジュールの見通しが立たなくなってしまいます。
(昔話だと思います。私は遭遇したことないです)

そして二つ目の関門は、公開されるかどうか。
編集や仕上げは予定通りいったのか、そして上映してくれる映画館があるのか、とか。
つい先日もあったけど、キャストのスキャンダルでも公開が中止になったりするわけです。

映画作りに準備から携わり、その作品を映画館で観ながら、ぼんやりとそんな事を考えていました。
映画館で映画が観られるって、作り手からすると幸せなことなんだなって。

このnoteを書きながらも、再度、私たち作り手は、デリバリーまでデザインしないといけないんだろうな、と感じています。
私は現場で走り回るお仕事だったので、撮影が終わったらお仕事終了、なのかもしれません。
でも、監督やプロデューサーはこうして映画が公開された今、完成のその後もデザインしていくべきなのかなって。

パンフレットがその良い例のような気がします。
インタビューやコメントを掲載して、映画のストーリーに映画作りの裏側のストーリーを足して観客を愉しませてくれるものです。
プレスのインタビュー記事もその一つですよね。


もう少しデリバリーの話は深められそう。
しばらくまた考えてみようっと。

ちなみに、今回はパンフレットにプロダクションノートとして寄稿させていただきました。
劇場へお越しの際は、お買い上げいただかなくて大丈夫ですので、パンフレットをパラパラとしていただけると嬉しいです。

#映画 #映画製作 #映画のウラ側 #作品のデリバリー


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