イベントで感じたことー本番編ー
おはようございます。福井では今週からがっつり雪が降っているのですが、雪が降ると年の瀬感をひしひしと感じますね。
...僕だけでしょうか?
さて、実は今週とあるイベントの準備とお手伝いでバタバタしていたのですが、がっつり現場に浸かれる良い機会だったので、その生々しい現場感を通じて感じたことをお伝えできればと思います。
「本番二分」の重要性
「段取り八分」という言葉もありますが、逆を返すと、「どれだけ準備を入念にやっても残りの2割は本番でしか対応できない」ということです。
「8割できていれば上々でしょ」と感じる方も多いと思うのですが、業界トップやプロと呼ばれる方々は、この2割のつめ方やパフォーマンスが尋常じゃなく高く、だからこそトップに立ち続けられるのかなーと感じています。
「God is in the detail.(神は細部に宿る)」という言葉が好きなのですが、まさにこれですね。
(英語で書いたのは、なんとなくカッコイイからです。)
本番ではやり直しも効かず、モノ・時間・スペース・人員などのリソースが準備段階より限られてくることがほとんどで、このような状況で細部にこだわり抜くのは相当な能力と洞察力、それから何事にも慌てない精神力が必要になってきます。
決まったことを修正するリスク
さて、ここで"本番二分"とは...?となるのですが、僕は決まったことに従えるかどうかが一つの決め手になる気がするなーと思っています。
このような表記は誤解も生みやすいので、くれぐれも慎重に言葉を選びたいのですが、この言葉の真意は「決まっているんだから従え!」という超絶トップダウン型が良いという意味ではありません。
本番に限ってという条件付きになるかもしれませんが、本番ではリソースが限られているため、より良案があるのでは?と意見を交わし、予定を変更することが必ずしも良いことではないのかなーと、今回のイベントで感じました。
例えば、来場者の待機スペースについて、このような状況だったとしましょう。
もちろんこの対応は間違ってはおらず、来場者もそれを望むことは明白で、疑う余地はないように思います。
こういったシーンは、これまで何度かイベント事業を経験した中でよくある光景なのですが、そういう状況になるとこのように、現場スタッフが機転を利かせて予定を変更する動きを取ることが少なくありません。
しかし、本来の対応であれば褒められるべき行為なのですが、リソースが限られている環境下は、それが思わぬ事故を招くことも少なくありません。
特に昨今のようなコロナウイルス環境下ですと、屋外に比べ屋内の方が感染リスクも高く、「屋内待機の環境を作って、そこまで誘導すること」にはかなりの工数と人員、時間がかかることが容易に想像できますよね。
その結果、イベントスケジュール自体が押してしまい、本来来場者が楽しみにしていた企画が短縮になるなど、本末転倒な結果となってもおかしくはありません。
こういったイベントシーンでは、運営サイドも100%の物事を把握できるわけではありません。実際に誰かが気を利かせた機転が、結果的に想定外のイレギュラーとなり、しわ寄せ的にどんどん他の計画まで崩していくのは過去何度も見てきました…。
小さな方向修正で問題に対処する
てことは、現状の問題は無視するのか?という話ですが、もちろんそんなことはありません。
こういった問題については、大きく方向転換するのではなく、進む方向(予定)は変えずに、小さく方向修正することでも対処できるかなーと思います。
例えば今回の例だと、
■風よけがある場所まで、列を移動させる
■屋内のストーブなどを外に持っていく
■来場者にカイロを配る(近くにお店があれば)
■屋内の温度を気持ちだけ高く設定しておく
■整理券を配布して、いったん解散にする(プリンターがあれば)
■「あと何分待たされるのか」をこまめにアナウンスする
など、今手元にあるリソースでできる限りの対処をオススメしたいです。
これは僕個人の考えですが、来場者が不満に思うのは『問題が解決しないこと』ではなく、『気にかけてもらえていないこと』だと思っています。
今回の例でいえば、来場者は何も『寒いことに不満を覚える』のではなく、『寒いのに運営側が何もしてくれないことに不満を覚える』はずです。皆さんも何となく身に覚えがあるのではないでしょうか?
そういったときの小さな方向修正というのは、現場の現状や、自分たちのリソースを正確に把握していないとなかなか判断しにくいと思います。
まさに、"detail"の把握です
まとめると...。
と、まあ、今回のイベントで僕の感じた現場感と『プロ』という人たち動き方を見て気付いたことをお伝えさせていただきました。
誰が考えても明白な解決方法にたどり着くのは決して難しいことではありません。
『その手があったか!』と驚き、感謝されるような打ち手を考えられるようなビジネスパーソンになりたいものですね、、、。
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