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コードギアス 反逆のルルーシュから考える核兵器

アニメで考える社会問題
本日は「コードギアス 反逆のルルーシュ」を通して核兵器について考えていきましょう。

「コードギアス 反逆のルルーシュ(以後:ギアス)」は2006年に第1期、2008年に第2期、2019年に劇場版が公開されました。

本作は「神聖ブリタニア帝国」によって占領されてしまった日本で繰り広げられています。
ブリタニアの王子だった主人公のルルーシュが謎の仮面の男である「ゼロ」と名乗り、日本解放のために戦うレジスタンスを取り込んで「黒の騎士団」を作り、ブリタニア軍と戦います。
ブリタニア軍には少年時代に一時を共にした友人の「枢木スザク」が所属しており、彼はブリタニアの中から日本の独立を目指します。
そんな彼らの関係性が作品の序盤から終盤まで重要になっていきます。

ギアスの重要な要素はもう2つあり、「ギアス」と「ナイトメア」です。
「ギアス」はルルーシュをはじめとした一部の人間が使うことができる特殊能力
で、その能力は人によって様々です。
ルルーシュは相手にどんな命令でも従わせることができる能力ですが、ほかのキャラクターは、相手の思考を読んだり、記憶を書き換えたりと様々です。
次に「ナイトメア」、ザックリ言うとロボットです。
元々はブリタニアが製造した戦術兵器でしたが、後に日本側も対抗策として製造、ストーリー中盤以降はナイトメア同士の熱い戦いを見ることができます。
量産型はそれほど特徴ではありませんが、スザクが乗る「ランスロット」と黒の騎士団所属の「紅月(こうづき)カレン」が乗る「紅蓮」はとてもかっこよく、2機の戦いは手に汗握るものがあります。

そんな「ランスロット」ですが、第2期の終盤である兵器を搭載します。
それが戦略兵器である「大量破壊兵器フレイヤ」です。
フレイヤは「戦争を変える兵器」とも言われており、リミッターを解除して起動すれば、半径100㎞を焼失させることができる凶悪な平気です。
「ランスロット」のパイロットであるスザクは最初、使わないようにしていましたが、戦いの終盤でとあることがきっかけで使用、自分が住んでいた町を焼失させました。

フレイヤみたいな兵器、現実にもありますよね?
そう、「核兵器」です。
では、本題に入りましょう。
日本人にとって核兵器は忌むべき存在です。
約80年前、日本にそれは2つも投下され、多くの人が犠牲になりました。
そんな核兵器は現在、多くの国に配備されており、次の戦争が起きないための「抑止力」として扱われています。
この状況はギアスにも似た感じに描かれています。
ランスロットが使用したフレイヤは同じタイミングに何個か製造されており、ブリタニアの第2皇子であるシュナイゼルによって奪取、「天空要塞ダモクレス」に配備され、全世界をフレイヤの射程圏内におき、人々を恐怖で従属させることで世界平和を実現しようとします。
私がギアスをテーマに核兵器を取り扱おうと思ったのはここが理由です。

現在の世界は、国同士が核のボタンをちらつかせながら行っている、緊張ありきの世界平和です。
もちろん、その裏では戦争や内戦が日々起きており、真の世界平和には程遠いのは間違いありませんが。
しかし、核兵器という抑止力を皆が持っているからこそ、それ以上の大きい戦争が起きていないのもまた事実です。
核兵器がない世界が構築できれば、もっと国は対等な会話のテーブルに着けるのかもしれません。
しかし、最終的に国の優劣を決定させるのは武力であると歴史は語っています。

日本は核が使われた唯一の国であり、その悲惨さを知っているからこそ、核は持つべきではないと思う気持ちがあって当然です。
しかし、ギアスの世界でもあったように日本は今、「核兵器という恐怖におびえる平和を謳歌している」とも言えます。
はたしてそれは正しいのでしょうか?
シュナイゼルはフレイヤによって世界を「今日」という時間で固定させる平和を構築しようとしました。
それは、日本が核の恐怖を知り、敗戦してから何も変わっていない「今」と変わらないんじゃないでしょうか?
ルルーシュのように「明日」を望むなら、私たちはどうすればよいのでしょうか?勿論、核兵器が正しいとは私も思いません。
ないに越したことはないですし、核は平和に使われるべきだと思います。
逆に持つことが叶えば、その分発言力は増しますし、自衛手段としても有用でしょう。(その前に各国から制裁があるとは思いますが….)

正直、これを書いてるなかでも私は答えを出せずにいます。
持つべきだと思う自分もいれば、持たないべきだと思う自分もいます。
現在、核の傘に守られていますが、それが何かの拍子でなくなったら?
色々な状況が想定される中で、一概に「必要だ!不要だ!」と決められないのはきっと皆さんも一緒だと思います。
締まらない感じになりましたが、これからも日本人として、熟考していければと思う次第です。

今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。

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