鍵盤弾きの指使いについて

音楽は12の調(CFBbEbAbDbGb(F#)BEADG)
とその平行調(AmDmGmCmFmBbmEbmAbmDbmGbm(F#m)BmEm)
あわせて24の調が弾ければ、
ほぼすべての音楽が弾ける。

メジャーとその平行調を4度ずつずらして弾いていく
メジャーからマイナーへは短3度下げ、
マイナーから、平行調の4度したの調は長3度下げ
と順に選んでいくと
CAm,FDm,BbGm,EbCm,AbFm,DbBbm,GbEbm,BAbm,EDbm,AGbm,DBm,GEm
と弾いていくと24の調をすべて弾くことができる。

で、鍵盤楽器の場合、弾きやすい調とそうでない調があると思う。

この違いは、何かというと、 
指の長さの違いからくるのではと考えてみた。

・ハノンの指使い

ハノンの後半あたりにあるスケールの練習で、指使いが書かれており、自分はこれをただひたすらに弾いていたら、なんとなく弾けるようになっていたのだが、もう少し手を見つめて考えてみたところ

親指が圧倒的に短い。(個人差はあるかもですが)

この親指をいかに使うかが、鍵な気がした。

・Cメジャー
どれみふぁそらしど
右手指番号:12312341

指は親指から小指に向かって12345 と数える。
もし、一番最後の音が端の音なら、小指を使ってもよい。
折り返す時は、1234の指を使う。

Cメジャーはすべて白鍵なので、鍵盤の距離はどこからはじめても一緒。
この場合、半音の含まれる「みふぁ」と「しど」のところで、親指を
くぐらせると、最小の距離で指が動かせる。

親指が短いので、他の指の下をくぐらせることができる。

この、くぐらせる がうまくできないと、 スケールを弾いている途中で指が足りなくなったり、 突然の跳躍が発生し、音を外しやすくなる。

「みふぁ」は31の動き、「しど」は41の動きで、
しどの方が難易度が若干高い。

半音の含まれる「みふぁ」と「しど」のところで、親指を下からくぐらせる利点は、もう一つあって、
もし臨時記号で#や♭がでてきたとしても、
「みふぁ」と「しど」の間に黒鍵という少し奥にある鍵盤は出てこないため、 指が迷いにくくなる。

・Aマイナー
Cメジャーの平行調
C(ど)から3度下がった音のA(ら)の音から始まる、
すべて黒鍵のスケール。 (自然短音階の場合)

すべて白鍵なので、
Cメジャーと同じように
12312341
でもいいし
ここでも「みふぁ」「しど」
のところで親指をくぐらせて
しどみふぁそら
34123123
でも良さそう。

・1からはじめる場合のメリットは
主音が親指始まりなので、Cメジャーと同じ考えができる。

あと、自然短音階ではない場合、
F#を弾かなくてはならい時 つまり「ふぁ」を親指にできない時
半音あがって黒鍵になってしまうような場合は、
「み」を親指にした方がよい。(後述)
1234123 の方が都合が良い 

・3からはじめるメリットは、
平行調の「ど」が親指、と意識できるかも。
と、「みふぁ」「しど」の間に黒鍵がでてこないので、
絶対このタイミングで親指をくぐらせるのが有利になる。

「ふぁ」「ど」の音は ほぼ親指で弾くの確定と覚えておくと良さそう。

・Fメジャー
bがBにつく調 ふぁそらしbどれみ
「ふぁ」「ど」を親指で弾きたいので
1234123

・Dマイナー
「ふぁ」「ど」を親指で弾きたいので
23123412


・BbGm
♭2つ Bb,Ebにつく
「ど」「ふぁ」を親指で弾きたいので、
2123123
2341212

・EbCm
♭3つ Bb,EbAbにつく
2から始める「ど」「ふぁ」を親指で

・AbFm
♭4つ Bb,Eb,AbDb
2から始める「ど」「ふぁ」を親指で

・DbBbm
♭5つ Bb,Eb,AbDb,Gb
2から始める「ど」「ふぁ」を親指で

・GbEbm
♭6つ Bb,Eb,AbDb,Gb,Cb
「ど」に♭がついてしまったので
「し」が白鍵になるので、
「し」を親指で弾く

・BAbm
これ以上♭つけると考えるなら
FbについてCbメジャーになるけど 
それはあまり出てこない(でなくはないけど)ので
なので、ここからは#系でも考える

BメジャーG#マイナーは
#5つ F#,C#,G#,D#,A#
1231234
3412312
ここで、親指が

「ふぁ」が「み」
Eにずれる。 半音下にずれた形

親指側にずれるという感じ。

Cb,Abmでもある
b7つ Bb,Eb,AbDb,Gb,Cb,Fb

ふぁb=み

このキーになってくると黒鍵が多くて楽譜はややこしいけど、
手の形はとても理想的
親指を
Bに合わせると 黒鍵の位置が 他の長い指がちょうど自然にあたり
それぞれの鍵盤を包み込むようになる

鍵盤への距離が手の形にあっている。
ので、難しい早い曲とかの場合、白鍵ですべて書かれているよりも都合が良かったりする。

・EC#m
#4つ F#,C#,G#,D#
さらにずれて
「みら」が親指
1231234
3412312

C#m
いきなりの指から始めるのは弾きづらい場合は
最初は2から始めてもよいかも。
2312312

3本しか使わない3本指エンジンになる。
親指を好きな白鍵に置くことで、他の黒鍵へスムーズに変化できるように動かす。このとき何個か先の音をみて、親指が白鍵におちつくところにもっていければ、自然な指使いになるはず。

「みら」が親指 白鍵が親指 というルールは変わらない。

「みら」は主音と下属音の関係でもある。これらの半音下の音はあるけど
それ以上細かくはならないので、この短い距離で親指をくぐらせる。

上の方でDbmで書いたのは
Dbの導音がCで書けるからで、
C#mの場合B#になる。(和声的には正しいけど、譜面はちょっとびっくりするかも)

・AF#m
#3つ F#,C#,G#
1231234

ここでは、「られ」が親指。
主音と下属音の関係

上の方でGbmで書いたのは
Gbの導音がFで書けるからで、
F#mの場合E#になる。

・DBm
#2つ F#,C#

「れそ」が親指
主音と下属音の関係

・GEm
#1つ F#

「そど」が親指
主音と下属音の関係

と・・・ 2週目
・CAm
までもどってきて
「どふぁ」は主音と下属音の関係だった。

・FDm
「ふぁしb」が主音と下属音だけど
しbは黒鍵なので親指は遠いので、弾けない。
しbの近くの「ど」を親指で弾くことで落ち着く。

・BbGm
「しbみb」が主音と下属音だけど
どちらも黒鍵なので
「ど」「ふぁ」を親指で弾く。

ここからしばらくフラット系が続くので、
「どふぁ」が親指安定になる。


ということで、右手に関しては
主音、下属音を親指で弾く。(スケールの半音、短2度の次ところ)
主音、下属音が黒鍵になった場合は、近くの白鍵にずらす。(2または3の指からはじまる)

もし、黒鍵を親指で弾こうとするとおかしくなりがち。
(ただし、黒鍵しか弾かないフレーズの時は親指が黒鍵になる時もある。)

鍵盤を弾く指を選ぶロジックって結構複雑なのかもしれないけど、
基本、親指が白鍵に収まるのがだいたいにおいてよい。あとは、決めた指を迷わないように指を運べれば、選択肢もいろいろある感じ。

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