ヨナ抜き音階と千本桜

ボカロの有名曲の千本桜
これも5音階っぽいけど

・エンディング部分
どみbふぁーふぁーそそー そしbどふぁみbそー
どみbらbーそーふぁーみbー ふぁみbそしbどー

らbがちょっとはみでているけど

といきなり脱線してしまったけど (後述)
もっとわかりやすいところから

・Aメロ
どーどーしbどみbみbふぁ どーどーしbどしbそしb
どーどーしbどみbみbふぁ そーふぁーみbーどー

どー」を2回からはじまり一瞬「しb」へ降りて最高音「

これはマイナー系
どれみbふぁそらbしbど
   
ど みbふぁそ しbど   
123b456b7b1の 26(ニロ)を抜いたもの
1 3b45 7b1 になる。

マイナーペンタトニックともいう

まだエンジンかけたばかりなので、音域は低い「しb」から「
と属音を超えるような音域にはいかない狭い範囲でくすぶっている。
どで終わっているけど 解決したい感じでいくのが
王道のAメロ
最低音はなんと低い「」 ボカロだからなせる広い音域。

どーどーしb を3回も出してくるけれど
それぞれ後半がことなる 最初の3回がハンバーガー的
4回目は変えて 下降して、「」にもどり区切りがはっきりしている。

Aメロはこれを2回繰り返す

・Bメロ
みbーれーどーしbー しbーどしbそふぁそー
そしbどーふぁーれみbーれしbどー

Aメロの最後ののばして下降するフレーズを受け継いで
Bメロが始まるのも とてもやさしさを感じる
サビへとつなぐ変化の途中部分

最低音はなんと低い「ふぁ」まで落ち込んでいる。

Bメロのそしbどふぁーれー はマイナーペンタが属音の「」始まりの調に
一瞬ずれたところかも。

そらbしbどれみbふぁそ
そ  しbどれ ふぁそ       1 3b45 7b1

マイナーペンタは、よく近親調へうごく
ジャズのアドリブっぽい感じにもなってかっこいい。

Bメロ部分は
うろうろする 曖昧な部分なので、こういう浮ついた部分になる。
うろうろがまざっている=名曲が多い。

一瞬ずれるところが入って、「おやっ」となるところも、味わい深い。

・Bメロ後半
みbーれーどーしbー しbーどしbそふぁそー
そしbどどーどみbーふぁー れー

出だしの部分は同じ形で入り
サビへつなぐように変化する新しい部分も
基本の5音だけで構成されている
かわりに新しいリズムになっていて、これも「おおっ くるか」みたいな期待が高まる そして サビへ

・サビ
どみbふぁーふぁーそそー そしbどふぁみbそー
どみbふぁーふぁーそそー そらbそふぁみbみbー

らbがちょっと例外だけどらbそふぁみbみbへ向かってなめらかに変化している音なので一瞬なのでほぼ5音 前後のがすこしうわずった感じか
このなだらかに下がっていくは 頻出しているので、ここでずれても統一感があるのでOK

こういう下降系の変化でのばしている部分では5音から外れた音は
よくでてくる気がする。
呼び込み君の 
そーふぁーみーれー みたいな部分とかにあらわれるふぁー
なだらかに下降しているフレーズには そのスケールから少し外れた、より細かい音が使われることで、嘆きっぽさがあらわれるのだろうか
あえて5音階の跳躍を避けて細かく刻む。
なだらかに最終音へつながる場合は、この跳躍を無視しても良さそうである。

らbの解釈
もうひとつは
らbが含まれるマイナーペンタ
ふぁの下属音からはじまる

ふぁらbしbどみbふぁ
に一瞬ずれたという解釈もできる

マイナーペンタは容易に近い調から借用できてしまう
その安定感と曖昧感を漂う感じは 心地よい酔いをもたらすのかもしれない。

・サビ後半エンディング部分
どみbふぁーふぁーそそー そしbどふぁみbそー
どみbらbーそーふぁーみbー ふぁみbそしbどー

最後「どー」の主音が高いところで終わっている
力強い終わり方、そのまま 印象的な高速フレーズへつながる

・イントロ・間奏・アウトロ
ふぁーそーどしbどしb ふぁーそーどしbどしb
ふぁーそーどしbどしb みbーれみbれーどーしb

ふぁーそーどしbどしb ふぁーそーどしbどしb
ふぁーそーしbーみbーれみbれどしbーそー

ボカロの曲って高速なのが特徴で、この
ふぁーそーどしbどしbの畳みかけ3連続とかは とても印象に残る
そして3回やったら、4回めは違うもの
2回目のところは、3回目の途中から違う方向へ変化し
最高音「みb」がここにでてくる

低い「しb」から高い「みb」までオクターブ超えの広い高速なフレーズでたたみかけてくる。 いやおうなしに盛り上がる。

・イントロ・間奏・アウトロ の最後
どーしbどみbーどふぁそーふぁそしbみbそしb
みbーれみbれどーしbーどー

ふぁみbそしbどしbそふぁどーみbーふぁーそー
高速かつ最高音「みb」周辺で繰り出されるので魅了される部分

どーどーしbどー
どーどーしbどー

最後は2回終わり部分を繰り返し 本当に終わりですという、一瞬アンコール的に終わりを繰り返す。
そしてこの音型はAメロの出だしと同じ。
主音を2回連打して伸ばしている。  
呼び込み君の「どどどれみー」の主音連打と同じ効果。

何度でも繰りかえしても飽きさせない。 それぞれが絡み合う構造。
美しい。


・マイナーペンタ(マイナー系ニロ抜き)とヨナ抜きの関係
上の説明は主音を「」において説明していたけど

どれみそらど のヨナ抜きにもマイナーペンタが含まれていて

ど みbふぁそ しbど に近いのは
ら ど れ み そ ら

と「」の平行調「」から始まる ヨナ抜きとしてとらえることもできる。
5音階の関係はいろんなところへ抜け出していける面白い構造だったりする。

そして親しみやすく聞きやすく覚えやすい。 
しかし歌うとなると 千本桜はその音域の広さと高速フレーズで「ボカロ向け or 歌唱がうまい人向け」として代表しているように感じる。

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