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【WCSマスター部門Top16】ロストギラティナデッキ解説(立ち回り中心解説)



はじめまして、BUと申します。
ポケモンカードはジュニア時代(20年前)に始め、一時休止して7年前に再開しました。
昨年度、初めてWCSに参加しましたが、世界の壁は高く、day1で敗退してしまいました。
BO3の大会の楽しさや海外選手とポケカする楽しさを知り、今シーズンはEUICやOCICにも参加でき、充実してました。
幸い、今年もCSPで日本代表の権利を獲得することもでき、WCSに参加することができました。
EUIC、CL新潟、JCS、WCSとロストギラティナデッキを使い、CL新潟ではbest16、WCSでもbest16の結果を出すことができました。
今シーズンも終わりましたので、この節目に、5ヶ月ほどずっとこのデッキを使い続けてきて得た各対面のプレイイングについて意識してることをまとめてみることにしました。

使用デッキ

Day1, Day2ともに同じデッキを使用しました。

デッキコードはこちらです。

https://www.pokemon-card.com/deck/thumbs.html/deckID/F5F5fk-K76eWh-F1ddVf/


Day1
1 フュージョンミュウ先○○
2 パオジアン後×○○
3 アルセブラッキーケッキング後○○
4 一撃ルギア後○×- 
5 インテウーラ後××
6 サーナイト先○×○
7 ロストカイリュー先×○○
8 インテウーラ〇〇


Day2

1 アルセジュラブラッキー後○○
2 アルセブラッキーケッキング後○○
3 サーナイト後○×-
4 フュージョンミュウ後××(WCS top8)
5 パオジアン後○○
6 ロストカイリュー先○○
7 一撃ルギア後○○
8 フュージョンミュウ後××(WCS優勝者)

一般的には不利対面だと言われる一撃ルギアに1勝1分で勝ち越し。
またサーナイトにも1勝1分で勝ち越しています。
ベスト8をかけた最後の試合で、WCS優勝者に屈しました。


特徴は
①頂への雪道4投
②ジェットエネルギー4投
③マナフィ不採用
です。

ちなみに採用枚数は異なる部分は多いですが基礎となる雪道4枚の原案は、こちらのNoteからです。ありがとうございます。大変参考になりました。

https://note.com/ichyo_poke/n/naa312c2679fa

「頂への雪道」の価値

・このデッキは「頂への雪道(以降「雪道」)」を極めて高く評価し構築しました。
・雪道の価値はグラフで表すと大体このような感じです。あくまで傾向を掴むための図なので、細かい数字は気にしないでください。


パオジアン、寒さに弱すぎ

・縦軸が価値の高さ、横軸が時間・サイド経過を表しています。
・アルセウス以外は、終盤に雪道+ツツジorナンジャモは強力な干渉となることから、雪道は後半に置くものという認識も強いと思いますが、アルセウスやルギアなど、前半の雪道に特に価値が高い相手も一定数います。

ー前半で特に雪道が強い対面ー


【アルセウス系統】
・スターバース以降は雪道を貼りたい側のデッキで雪道を割る手段が少ない
【ルギアVstar】
・アッセンブルスターを止められる可能性がある
【ミュウVmax】
・本来はバトルVIPパスなどを選びたい最初のウッウロボ(表)や森の封印石を雪道を割るカードに割く必要があり後半の要求を増やせる
【パオジアン】
・パオジアンが水エネを山から持ってこれない
・ゲッコウガでの2ドローができない
・よく採用されるアルセウスがスターバースできない

ー後半で特に雪道が強い対面ー

【ルギアVstar】
・手札干渉後のネオラントが当たり札にならない
【ミュウVmax】
・手札干渉後に割られる可能性が低く止まる可能性がある
【パオジアン】
・自ら積極的にポケストップを貼って必要札を用意するデッキのため、後からの雪道を割るカードが少ない
【サーナイトex】
・ツツジを打たれる際にキルリアやサーナイトが無いと復帰しにくい
【ロストバレット】
・水ロストの場合→かくし札が打てず手札干渉が刺さりやすい
・赤ロストの場合→リザードンが起動できない。より価値が高い

アルセウス系統は特に、序盤の雪道が極めて強い一方、スターバース以降では、ほぼ有効に使えません。
一方、ルギアはアッセンブルスターを言うための要求を上げることが出来るため、序盤での価値は高いですし、後半もネオラント→ボスを言わせない価値が高いです。
ミュウにも最初からの雪道を要求し続けることには大きな価値があります。

元々の雪道が2投程度のロスギラはルギアやミュウに不利寄りです。
ですが、苦手な相手はいずれも雪道への耐性が低めで、そういった意味で序盤に圧倒的に触りやすい雪道4は強力です。

雪道を4投した場合に、雪道に序盤で触れる確率ですが、
1回はなえらびをするだけで約50%、
1回はなえらび+1回アクロマで約70%です。
更に、はなえらび前にバトルVIPパスを使っていた場合には更に確率が上がります。
(以下サイトで簡単に計算できます)

以上より、特にBO3では安定したゲームプランとして期待できます。

https://zk-phi.github.io/handanalyze/

また、序盤から雪道の要求を押し付け続けることで、仮に序盤の要求を相手が乗り越えていたとしても、最終盤の雪道+手札干渉の際に相手の当たり札が減ります(パオジアンなどはそもそも回答札が無くなることもあります)。
序盤で置く雪道のメリットを最大限に享受しつつ、後半の雪道ツツジ、雪道ナンジャモの成功率を高めてくれることから、4投となりました。

雪道4投構築の場合、前回CLでの懸念であったサーナイトに明確な勝ち筋があったこと、また不利よりの対面であるフュージョンミュウやルギアに対しても5分の勝負にまで上がっていたことから使用を決定しました。

以上が雪道4投ロストギラティナの概要紹介です。

以降は、以下をより詳細に説明します。
-各対面での立ち回り、ゲームプラン
-採用不採用カード(含む、マナフィ不採用理由、ジェット4枚の理由など)

既に日本では環境が「黒炎の支配者」へ動いているため、主に立ち回り中心の説明になります。
特に、ロストギラティナをWCSのデッキとして選択するに当たって有利不利をはっきりさせる必要があったサーナイトに対する立ち回りはかなり細かく研究したため、参考になるかと思います。

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