インベイジョンブロック構築大会 限築杯Vol.2 詳細

最近ミドルスクールにお熱のたちばなです。
おつかれさまです。
インベイジョンブロック構築の記事って需要あるー?!って呟いたら思いのほか反響をいただきましたのでいくらか記事を書こうと思いました。
んで、興味のある人たちに向けてインベイジョンブロック構築の魅力とは。みたいなものをあげたかったんですが、限築杯の当時の気持ちや、使用デッキを解説し一旦クローズしたいという思いがあります。
このデッキを選択した理由。各カードの採用理由。などなど全部をここに置いていきます。

前回Note:https://note.com/tatibanan7/n/n97f16d9f171f

・プレイヤーとして強くなった自覚
毎日何時間も狂ったように(シャッフルしすぎで血豆できたのは笑った)インベイジョンブロック構築を練習していました。
全てのアーキタイプを要望に応じて作成し、延々対戦をしていくうち、ふとレベルアップに気づく瞬間がありました。
それは、初めててむるさんのBBBとマッチしていた時でした。
てむるさんは手ごわいBBBの使い手で、対戦しながら1つ1つのプレイに意味が見いだせ、「まだまだ強いプレイヤーがいる、なんと素晴らしいことか」と一人でウッキウキになっていました。
てむるさんの行動は予想した行動と限りなくマッチしていました。
神秘の蛇を構えているように見えるが、実際は火力かバウンスを構えている。こちらにもアタッカーがいるにも関わらず2体のクリーチャーがアタックに来ている。土地は緑緑が出る。第二メインに土地をプレイしてキッカーインカヴー。
予想が出力されるまでのラグも殆どない。マッチは勝ったような覚えがありますが、このゲームは勝敗以上に重要なものをもたらしてくれました。
ゲームが終わった後、確信めいたものを持ちます。
「もしかしてーーーー自分は第一回の時より高いステージでプレイできているのでは?」と。
鯖にいる対戦相手の練度向上のため、ほぼすべてのアーキタイプをプレイし、フォーマットの全カードリストを眺め、75枚に収め、対戦を省みる行動は、結局のところ自身のプレイスキルの向上にも寄与していました。
今度こそ結果を残せる、いや優勝できる。そう確信した瞬間でした。

・デッキ選択
前回Noteでデッキ選択をした理由は傾いたものであったと書きましたが、ことの起こりはSSSの調整を第一回限築杯から続けていたところからです。
「このSSSはクソデッキだ。マナベースが終わっている。ゴブリンの軍団兵は2ターン目にプレイできない。こんなデッキでGPに入賞しているのは何らかの間違いだ。」そう悪態をつくほど、SSSの調整は難航を極めていました。
スクリューがたびたび起こり、2ターン目に熊が出せないとトレンチコントロールの出来損ないと化すこのデッキはプレイ難易度もさることながらデッキの構築にも配慮を求めてくるじゃじゃ馬でした。
しかし、メタがトレンチコントロールや赤いデッキに寄ってきたため、「いっそ今のメタゲームなら深紅の見習い僧とゴブリンの軍団兵を入れ替えてしまってもよいのではないか?」という発想に行きつきました。いつだっておのこはソリューションが大好きなのです。
この調整は上手くいきました。序盤に赤が不要なためタッチ赤にできるのです。そして深紅の見習い僧は相手が赤いときはガリーナの騎士と組み合わせで盤面を支配し、赤くないときはサイドに引っ込めるだけのスペースが確保できていました。
SSSの調整は続きました。
深紅の見習い僧入りSSSはメタにも噛み合い、いよいよ愛着も湧いてきました。見習い僧出して翻弄する魔道士で排撃を指定するとトレンチコントロールが泡を吹いて死ぬことや、BBBに対して安全に稲妻の天使で制空権を取れること。火炎舌のカヴーを相手がクリーチャーをコントロールしていなくとも安全に出せることなど採用するメリットが非常に大きかったのです。
が、「つまんねーなこの調整。」
頭のおかしいこのプレイヤーはせっかくの閃きを溝に捨てる決断をしました。今振り返っても面白みが欠けていたから以上の理由がなかったように思います。

こうして阿呆はマナベースの再調整を決意しました。
24枚~26枚の土地に住処ランドの是非、選択の枚数、彩色の宝球の採用。メインボードの色拘束の強いカードの枚数調整といろいろな角度から勘案し最終的に熊の枚数を減らしたり、クローシスの地下墓地の採用を行うことで着地しました。あの土地基盤含めた75枚は仕事中に考えました。
なんなら一回提出したにもかかわらず、マナ拘束を緩める調整をかけてでんちゅうさんに泣きついて一回再提出してる。大会運営に迷惑をかけるクズ。

そんなSSS調整中に「現在のメタゲームの最適解」とドロマーコントロールの調整を終了し、参加者に公開したりもしてました。
このドロマーコントロールはフリープレイの勝率は8割近くあり、正直大会で使う選択肢もないこともなかったのですが「公開した方が面白い」と面白おかしい方向にかじ取りしました。もしSSSで入賞できていなかったらこの選択を3年くらい後悔していたでしょう。

話をSSSに戻して採用カードの理由説明に進みます。

・カードの採用
▽土地
25枚です。フラッドを嫌うのではなくフラッド受けのカードを採用してます。
▽クリーチャー
深紅の見習い僧:浜で死にました。
ガリーナの騎士:この環境は熊におまけでプロテクションをつけてますがやりすぎです。メタが歪むパワーがあります。ガリーナはサイズ感に赤耐性がマッチしている上に環境に赤が跋扈しています。SSSがBBBより明確に優位な点がここです。大会では赤系コントロールをボコスカ殴り倒しました。一番血に塗れてる。
翻弄する魔道士:指定が難しいのはまま事実ですが、基本的に除去を言えばOKです。後半は相手のハンドが透けるので余計楽です。練習量が一番生きるカードであり、僕を決勝に導いたカードです。
ゴブリンの軍団兵:生きている火力にも見えますが白の能力も光ります。軽減能力はむしろダメージスタックルール関係なくいつでも使えたので予言の稲妻をプリベントして稲妻の天使を生き残らせることもありました。
ただし色拘束が厳しいので3枚です。
火炎舌のカヴー:BBBやその他生物デッキにインチキじみた性能をしていますがドメインやトレンチに対して無力な生物のため、深紅の見習い僧がいなくなった後どんどん枚数が減りました。
メタの産物です。
稲妻の天使:素晴らしいスタッツですが赤や反論が多いため少し弱い環境でした。介護してあげないと着地しません。とはいえクロックが大きく、警戒のおかげで相手のアタックの如何によってハンドも予想しやすい。見た目以上にパフォーマンスが高いです。

▽スペル
選択:スクリュー回避のためにプレイすると2点以上のダメージが確定する(ペインランドスタートの為)ため枚数は多すぎると寿命が縮みます。3枚が限度です。
禁制:ベスト呪文です。吸収は色拘束が強く構えにくいのに対し、予見されずキッカー呪文やドロマーの2マナアクション、青系サイド後の反論をカウンターできる優れた性能です。キッカーすることで嘘か真かまで触れるのも見逃せません。2枚も全然あり。
火+氷:3枚以上にすることでBBBとのマッチアップを決定する呪文です。除去に加えて稲妻の天使を安全に通す為に青マナをつぶす使い方がベターです。SSSは除去が優秀過ぎるので取捨選択が難しいですが3枚以上が必須と考えます。
排撃の不採用:便利なバウンスですが翻弄する魔道士で指定することも多いため不採用です。お陰で5/5を連打される負け筋がありますが禁制や天使の盾、急流で何とかします。
天使の盾:熊環境を一方的に叩ける上に稲妻の天使が予言の稲妻や火炎舌のカヴーで倒れなくなるすごい呪文です。排撃を採用していない一番の理由。
急流:5/5やサイド後も回答が少ない集団監禁などのどうしようもない連中を戻すための採用です。75枚で置物に対応できるカードの枚数をいい感じに水増しできます。特に重ね張りに対応できること、ミラーの相手の情緒と盤面をぐちゃぐちゃにすることに寄与します。
吸収:弱いけどこの世には生かしておけない呪文が多すぎる。
ウルザの激怒:BBBのガイアの空の民を叩き落す仕事がメインです。ここの枚数を減らすとスキジックにも抵抗できなくなるので絶対に2枚以上必要です。
噓か真か:分け方ミスってくれたらその場で勝つので4Kill製造機です。今回は相手がみんな強かったけど。4枚でもいいです。フラッド受けかつ、基本的に稲妻の天使を通す犠牲。
予言の稲妻:最初の提出したリストは1枚でした。反論にも撹乱にも引っ掛かるしタフネス5が落とせない微妙な性能ですが稲妻からウルザの激怒を探すことが出来れば3分の1のライフを吹き飛ばせるすごいカードでもあります。フラッド受けもあり多分2-3が多分適正枚数。

▽サイドボード
撹乱:メタが熟成してみんな知ってる呪文になってしまいましたが、こっちには氷があるしよけられない瞬間は絶対に来ます。3枚でもよかった。
オーラの旋風:置物はエンチャントしかない環境のため、特にドメイン戦で非常に強力。集団監禁や破滅的な行為を無視して殴り続けることができます。次元の被覆よりアグロなら優先採用。
反論:嗜み。トレンチに対してはあるだけ入れられるも、ドロマーやドメインに4枚入れても効果がないため3枚。基本的に色を問わない撹乱の方がINしやすいです。
火炎舌のカヴー:メインから追い出されたやつ。コントロール相手でも生物が予想される場合はサイドから100%IN。翻弄する魔道士、無明の予見者をぶっ飛ばす等しました。
十二足獣:シングルエリミネーションがデッキ公開性じゃなかったら絶対採用してない。サイドにいるのがバレたらどうせジェラードの評決減らされるため。入ってるだけで効果のある魔除け。サイドインはほとんどしません。
ラッカボルバー:環境最強生物。BBBをぶちのめす最高の1枚。メインの生物のタフネスが低いため5を用意するために採用しています。
窒息の旋風:ネタでもなんでもなく、対抗呪文に神の怒りがついているこのカードが弱いはずがないんです。しかし、生物が入っていないといけないのと、バレると弱いので1枚だけ。「すべてを失え。」
偽り:大会で採用していたの僕だけで椅子から転げ落ちました。プロテクション赤を倒せることに加えて緊急時は2マナで唱えられるため5/5対策もできます。急流より強いこともしばしば。みんな採用しよう・・・?
不寛容の仮面:ドメイン専用稲妻製造機。まさかこれ1枚に減らしたら決勝で1回も引かずに負けることになるとは・・・。破滅的な行為で流させてその後置けば、ほとんどの場合でドメインの速度では間に合いません。

以上が採用したカードの所感です。
難産だったので愛着もでてしまい、デッキ名も相まってこれで出ました。
また、環境理解度は僕が参加者の誰よりも高かったと自負しています。
その理解度から裏打ちされて繰り出す翻弄する魔道士やインスタントのやり取りは厳しいゲームをひっくり返すことができ、良い選択だったと思います。

・最後に
この環境で遊ぶのは次がいつになるかわかりませんが、いましばらくはインベイジョンブロック構築に関しては自信をもって強いプレイヤーだと言えます。
鼻につく文章で見るに堪えないと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、たゆまぬ練習とちょっぴりの頭のおかしさで勝ち得たものは確かにあった。

ありがとう限築杯、ありがとうインベイジョンブロック構築。
夢中になることの素晴らしさを、忘れずに生きていきたい。

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