限築杯で魔王と呼ばれた男

▽まず初めに
参加費は無料です。必ずご寄付を。

第二回となる限築杯を開催していただき、参加者、運営の皆様、スポンサードしてくださった方々に最大の感謝をお伝えしたく存じます。
誠にありがとうございました。

それでは不遜な文章をご覧ください。

▽前回からの燻り
前回の限築杯は優勝するつもりで臨んだにも関わらず9位とシングルエリミネーションにすらはいれなかった。

この熱は忘れられない。
リベンジをしたい。

くすぶるタールはそこに。ただ燃え上がる日を待っていた。

第二回限築杯が告知された時、僕はリベンジに燃え、前以上に鯖の対戦募集に顔を出した。
そうして、前回から持っていた野望を叶えようと身をやつした。

  名誉回復したい。
  このレギュレーションで偽りなく一番になりたい。
  そのためにはーーーー相手も強くなければいけない。
  そうして実った果実を全て平らげる。
  それを果たすことで完璧な勝利を夢見た。

大会の練習期間は前回と同様、僭越ながらも参加プレイヤーのデッキ作成、プレイへのアドバイスを行い、大会の練度を上げることに腐心してきた。
気づけばPC前にはインベイジョンブロック以外のカードは無くなり、デッキは常に4個ある状態になった。
対戦募集を自分からかけておいて対戦相手が希望するデッキを用意して対戦した。
手元にないデッキはすぐ組みなおし、5分後に対戦を再開することもあった。
いつしか反論は10枚になり、神秘の蛇は11枚になった。頭の混乱も8枚、沿岸の塔も8枚。あぁ、頭の混乱は12枚必要だった。失敗した。

そうして過ごした準備期間は蜜月の日々だった。
もちろん、インベイジョンブロック構築と、である。
毎日3時間程度は鯖に居座ったと思う。
それでも時間が足りない。
これ以上は捻出できなかった。
仕事は気づけば係長になり、残業が増えた。
過ぎたことに嫁も貰った。二人の時間もいくらか取らなければーーーーーまさか殺戮されたいとは思わないだろう。
回避行動を取りつつ、激怒に震えた。

そうしてーーーー不遜と取られてかまわないが、参加者の練度の向上に間違いなく自分のアドバイスや指南は影響を与えられたと思っている。

つまるところ果実は実ったーーーーー後は勝つだけである。

▽デッキリスト
[土地]
4《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
4《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》
4《沿岸の塔/Coastal Tower》
1《クローシスの地下墓地/Crosis's Catacombs》
5《島/Island》
4《平地/Plains》
3《山/Mountain》

[クリーチャー]
4《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
4《ガリーナの騎士/Galina's Knight》
3《ゴブリンの軍団兵/Goblin Legionnaire》
1《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》
4《稲妻の天使/Lightning Angel》

[スペル]
2《選択/Opt》
1《禁制/Prohibit》
3《火+氷/Fire+Ice》
2《天使の盾/Angelic Shield》
1《急流/Rushing River》
2《吸収/Absorb》
3《ウルザの激怒/Urza's Rage》
3《嘘か真か/Fact or Fiction》
2《予言の稲妻/Prophetic Bolt》

[サイドボード]
2《撹乱/Disrupt》
2《オーラの旋風/Aura Blast》
3《反論/Gainsay》
1《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》
2《十二足獣/Dodecapod》
2《ラッカボルバー/Rakavolver》
1《窒息の旋風/Suffocating Blast》
1《偽り/Jilt》
1《不寛容の仮面/Mask of Intolerance》

デッキはStar Spangled Slaughter。
ベストデッキではない。ベストは憤怒機レスドロマーコンである。
メタの間隙を突くならBBBである。
だが、トレンチのついでにコツコツ調整していたところ、マナ基盤を安定させられる75枚が作れてしまった。
スクリューしないSSS。夢物語だと思っていた。
調整段階では深紅の見習い僧を入れたりしたが、クローシスの地下墓地を使って25枚の土地を採用することでスクリューを防止しつつ、満足に戦えるデッキになった。
とはいえ選択するには障害が多かった。
大会には恐らく不利なトレンチが多い。それにSSSはプレイが最も難しい部類のデッキである。
こんなしんどいデッキを使うくらいならドロマーを使うべきだ。
6回戦を満足に戦うならプレイの比較的簡単なトレンチでもいい。

しかし僕はこれから並み居るプレイヤーを打倒していく。
Star Spangled Slaughter。
血塗られた、虐殺の星条旗の名前はあまりにマッチしていた。

最後に、アドバイスを贈った幾人かに言われた「魔王」の字名が決め手だった。
虐殺を果たし、旗を掲げよ!

▽戦績
スイスラウンド
トレンチ:〇
クローシス:〇
トレンチ:〇
BBB:〇
ドロマー:〇
ドメイン:ID
SE
UGクロックパーミッション:〇
クローシス(2戦目のお相手):〇
ドメイン:×


かくして魔王は、勇者に打倒された。

▽振り返って
優勝は出来なかったけれど、それなりに結果を残すことが出来、SE1戦目のルールミス以外は丁寧なプレイが出来たと思う。
予選から暴れに暴れ、鎬を削り、ギリギリでの勝利を何度も積み重ねた。
出来過ぎだと思う。
多くの参加者に強豪であると認知していただいたことも光栄だし、もうこれ以上の成果はでないかもしれない。


でも、まだインベイジョンで遊び足りないんだ。

たちばな

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