伝書鳩(配信中の伝言行為)は何故基本NGなのか? VTuberの事例に学ぶ

※2022年5月4日追記
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 時折Twitterなどで反応があるので追記しますが、当記事は「何故配信界隈で伝書鳩がNGとされてきたのか?」という疑問に対し、個人的な見解を示しているだけの記事であり、注意喚起の意図は全くありませんのでご了承ください。
 配信上のルールは配信者それぞれによって異なり、「自分の配信上では無関係な人物の名前が書かれても全く気にしない」と明言されている方もいます。
 伝書鳩は絶対に駄目なことだとは思わずに、各配信者の定めたルールに従うようにしましょう。
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 配信界隈で言う「伝書鳩」とは、「○○(他の配信者など)が××(配信主)のこと、こう言ってたよ」と、配信のチャット欄などで伝える行為のことである。広義には「○○から来ました」系のコメントも伝書鳩にあたるとされている。こうした行為は配信者によっては禁止事項として配信の概要欄に記載していることもある。それ以外の場合でも基本的にはNG行為であると考えるべきだろう。

「どうして? 私の好きな配信者さんはそんなこと言ってないよ? 楽しくお喋りしてるだけなんだからいいじゃん」などと言う人もいるかもしれない。確かに場合によってはOKとされたりNGとされたりするので判断が難しい行為ではある。まずは何故NGとされることが多いのか考えてみよう。

 1.配信の主役はあくまで配信者であるため

 伝書鳩に限った話でもないが、配信と直接関係のない話はなるべく振らない方がいいという不文律がある。もちろんフリーテーマの雑談配信であるという場合もあるだろう。

 しかし、その場合でも他の配信者の名前を出すと、その配信者のことを知らない視聴者は置いてけぼりになってしまうし、アンチが多い配信者の名前だったりするとチャットが荒れる原因になってしまう。その配信者が別の配信者のもとでも、みんなが知っていて好意を抱いているとは思わない方がいいだろう。

 また、逆に広く好感を持たれている配信者の名前だったとしても、名前を出すことで視聴者がそちらの配信に行ってしまうということもある。宣伝行為だと思われることもあるので、やはり自重するべきだろう。

 VTuberの事例で言えば、たとえVTuber同士で仲が良いとしても実のところ他企業所属のライバルであるということもあるし、同じグループだとしても配信中によく分からないネタが書き込まれると不快に思う人もいるので気を付けたいところだ。

 2.伝言ゲームなので、正しく意図が伝わらないことがある

 自分では正確なニュアンスで伝えているつもりであったとしても、伝言には必ずどこかに錯誤が混じる。前後の文脈が分からない一文を伝えることで、思わぬ悪評を生むきっかけになってしまうかもしれない。正確さを確かめるために確認しに行こうという話になれば、配信の流れを止めてしまうことになる。

 そもそも何か伝えたいことがあるのならば、視聴者を介さずとも直接伝えている。端的に言ってしまえば余計なお世話なのである。

 VTuberの事例でもやはりTwitterでつながっていたりDiscordなどで裏でやり取りしている場合もある。そうした場所で当人同士で話した方が話がこじれることはない。

 また、マインクラフトの共通鯖で遊んでいる場合などでも、「〇〇は今どうしてるのかな?」などと配信者に言われない限りは逐一その状況を伝えるのは控えた方がいいだろう。そうした場合は配信の盛り上がりにつながることも多いので、判断が悩ましいところではあるが、少なくとも間違った情報を与えて混乱を生まないようには注意したい。

 3.他の配信者のところで名前を出して欲しくない配信者もいる

 冒頭でも少し触れたが、配信者によっては「私は伝書鳩されても気にしないよ」と言う配信者もいるかもしれない。しかし、名前を出される配信者の気持ちはどうだろうか。配信者同士でファンであるということもあるし、推しの配信に迷惑をかけたくないと思う配信者もいるのだ。

 VTuberの事例で言えば、エルフのえるが好きなケリンはTwitterで下記のように述べている。

 この宣言のあと、ケリンはエルフのえるの配信には一切チャットしないようになっている。自分の気持ちはさておき、推しに迷惑をかけないようにしたいと考えるのはVTuber界隈らしい特徴と言えるかもしれない。

 ミライアカリも活動初期にはよく他のVTuberのチャット欄に現れることがあったが、現在は同じ事務所の場合などのみに抑えているようだ。

 また、アイドル部のもこ田めめめのファンであるピンキーポップヘップバーンも決してめめめの配信には顔を出さず、Twitterでコメントをするに留めている。これに対してめめめも事務所に許可は取ったとしたうえでピンキーのことを話題にしている。

 しかし、そこまで慎重に動いたにもかかわらず、一部では何故かピンキーを批判する者もいた。話が脱線するため多くは語らないが、この件に関してピンキーには一切の非はなく、めめめも最大限の気を遣ったにもかかわらず、そんな事態となったのだ。別の配信者の名前を出すということはそれだけリスクのある行為であり、視聴者側としては配信者が話題に出すまでは極力話題に出さないように心掛けたい

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