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「判断」

さて今回は、「判断」について書こうと思います。
事業を継続していくには、良い「判断」が求められます。
仕事にはそもそも、絶対の正解はないので、その都度、どちらに進むか求められた時のために、良い判断が出来るように準備しておく必要があります。
大型の投資などは、失敗すると損失も大きいので、どうやって決めた(判断した)のかを問われることがありますが、ほとんどあまり考えずに決断しています。数億円、数十億円のプロジェクトであっても、悩んで悩んで、熟考して決めた、というような感じではありません。
それは、具体的になる何年も前から考えてきているからで、その案件が来た時には、ほぼ答えは決まっているからです。

それとは逆で、答えが出ない時があります。
それは日々の業務の中で、小さな課題が目の前に現れた時などです。もっと別の角度から考えてみたかったり、違う数字を見てみたかったり、根本的に初めから考え直してみたかったりするからです。
そんな時に、すぐに答えを欲しがり、とりあえずの答えを知りたがる人がいます。
仕事を早く進めたい気持ちは分かりますが、ルーティンワークのように手際よく捌いていく仕事がある一方、アートのように正解がないものを捻り出す仕事もあるのです。
すぐに答えが知りたい人にとっては、小さな課題に時間をかけて考え直すやり方は、ストレスが溜まり、イライラしてしまうでしょう。
きっと経験不足から、想像力が足りないのかもしれませんね。
僕は、1日中考え事をしていることも多いので、何かを聞かれて、なんとなく答えた時など、まだこちらは考えていたり、聞いていなかったりするのですが、それで仕事が進んでしまうと後で困ることになります(こちらが悪いのですが)。

先日もお店でミーティングをしていた時に、他のスタッフが報告をしに来ました。僕がふんふんと返事をしていたのですが、スタッフが去った後に、なんて言ってた? と目の前のメンバーに聞いたら、ビックリしていました。
多分、ほとんどのことを聞いていないんだと思います。でも必要なことは聞いています。というよりも、こちらから質問しています。

なんだか、人の話は聞かない人、みたいになっていますが、社会人としてのコミュニケーション能力という文脈だと、全然ダメで自信もありません。
話を「判断」に戻すと、重要な「判断」こそトップの仕事であり、「判断」の良し悪しで会社の方向が変わります。
1年に3回、重要な「判断」を未来に向かって正しく出来れば、会社は良い方向に進むでしょう。

しかし、大きな「判断」よりも重要なのが、「判断」した事さえも自分で気付かない程、簡単に「判断」しているような仕事です。そして、後から考えて重要だと思う「判断」や「決断」も、時間が経つとほとんど忘れてしまっていて、また目の前のことに振り回されています。
「判断」というのは、熟考しつくしてやっと辿り着いた答え、というよりも、毎日の何気ない一つ一つの小さな確認の繰り返し、のようなものだと思っています。
長いことよく考えてから決めるのが正しい。と言う風潮がありますが、素早く判断出来る状態を作っておくことの方が、大切だと思います。
事業成功の秘訣は何ですか? という質問に対しては、秘訣はないと答えていますが、あえて秘訣は何か、と答えるのであれば「素早く判断をし、諦めずに長く続けること」かもしれません。

重要な「判断」がいつ訪れても対応出来るように、準備を怠らず、頭をフル回転させ、良い機会に備えたいと思います。

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