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【無料】あと267日(たぶん):5月第5週

5月31日
 小春志姉さんとの会の二回目が無事に終わった。「二人で熱気ある場を作って、それを仲間に提供する」というのが、この会を始めた理由の1つで、今のところそれが実現できていて誇らしい。姉さんや自分は自主興行をはじめそういう現場で落語をやる機会がままあるけど、二ツ目になりたての後輩だとなかなかそうは行かず、そうなると自分がやっている落語の客観的な評価に触れることできない。そもそも自分の落語に力があるのか無いのかすら確かめられないのは明らかにマイナスでしかないから、ちゃんと面白いことをやればそれに見合った笑い声が返ってくる環境で落語をやらせてあげたい。

 今週は明らかに調子が上向いてきた。羅房の日誌の方には書いたけど、作業時間もグンと増えてきた。この勢いはいつまでも続くものじゃないと知っているけど、ひとまず今のうちにグワーっと進めたい。

 公開した田中光さんとの公演ダイジェスト。基本的には常に改善点を探す性分だから、こんなことは滅多にないけど「いやぁ良い会だなぁ」と惚れ惚れする。明らかに落語家になる前の僕が見たら嫉妬する内容になっている。今回の表現だと「そもそもこれは落語じゃない」とラベリングされる可能性は大いにあるけど、自分としてはそこを「どうすれば落語になるか」のバランスについて随分考えてきたし、ちゃんと落語の範囲で成立させられている気がしている。
 新しい落語論を書いていて気づいたのは、従来の落語からは少しはみ出たことを表現したいと思っている僕だからこそ、逆に「落語かどうか」について徹底的に考える癖がついていることで、それは落語の解像度を高めることに大いにつながると思っている。


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