21XX年プロポーズの旅 (9)
(承前)
- 9 - 僕は扉についた小さな窓から、"王国"の兵士達を閉じ込めたコクピットを覗き込んだ。
ガラハッドは俯いたままだ。先ほどまできっちり整えられていた白髪はすっかり乱れており、毛先からポタポタと水が垂れている。左腕の義手は肘から先が取り外されており、部屋の隅に転がされている。他の兵士たちはもがいているが……縛っているのは僕特製の逃走用ネットだ。そうそう外れるものではない。
「"オクト"ー。たぶん大丈夫だよ!」
「ありがと、"レオン"」
僕はコクピットを離