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MacBook Pro という「オーディオ機器」をさらに究める(CDリッピング&スピーカー的音質向上)

私の場合、CDを買ったり借りたりすると、まずやることは「CDのリッピング」。CDを macOS の「ミュージック(旧 iTunes)」アプリで読み込ませデータ化して、以後はもっぱら「ミュージック」で音楽を聞きます。
逆に言えば、CDを再生するのは一度きりで、買ったものは(データロストで再度読み込ませるとかない限りは)手放すまで手つかずで残ります。ほぼ新品同様。

で、普段音楽を聞くのが MacBook Pro(16インチ)なのですが、これが思いの外いい音がする。デスクトップ・リスニングに徹するならば、外付けスピーカーなど要らないと感じています。
ただし、昔の MacBook Pro と違って、何年も前から、CD/DVDなどを再生するための光学ドライブは内蔵されなくなっています。よって、外付けの光学ドライブが必要になるのですが、今までは、7,000円ぐらいのドライブを使用していました。

今回は、光学ドライブのアップグレードを軸に、「MacBook Pro というオーディオプレイヤー&スピーカー」の音質をもう一歩高めてみようという企画です。

光学ドライブをアップグレードする

アナログ時代のレコードやカセットならば「値段アップ=音質アップ」の公式がほぼ当てはまっていたのですが、デジタル時代は「情報さえちゃんと読み込めればいいじゃないか」ということで、光学ドライブは「読めりゃいいじゃん」ぐらいにしか考えなくなっていました。
しかし、光学ドライブの入口である「読み取り機構(光の反射でデジタル情報を読み込む+データ補正)」はアナログ的ともいえ、そこで安普請してしまうと、ディスク内部の情報に欠損が生じてしまうことになりかねません。
そのあたりに力を入れているメーカーが、オーディオメーカーとしても有名なパイオニア。オーディオCDの読み取り(だけでなく、デジタルデータを正確に読み取る)性能を高めたドライブを商品化しています。

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これが今回所望した商品「BDR-XS07JL」。ソフトウェアバンドルがなく、ゆえに Windows にも Mac にも使えるというものですが、薄型のスロットローディングというスタイルは、どちらかといえば Mac ユーザーにアピールするものでありましょう。

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この「PureRead4+」が、CDリッピングの性能を高めてくれる効能を持ちます。Mac 側は、このドライブが送り出す音楽データを受け取るだけで、今までより高品質な音楽を楽しめるという寸法です。

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で、いいドライブにはいいケーブルを、ということで、標準添付のUSBケーブルではなく、Amazon でオーディオ向けUSBケーブル「unibrain USB Type-C to Type-A 3.0 ケーブル 50cm(送料込みで3,800円)」を調達。

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これ経由で MacBook Pro と接続し、いざ実験開始。
まずは標準の「ミュージック」アプリでCDをリッピングします。

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すると、この段階で既に音質が向上。特に、金管楽器とバイオリンの高音域で、耳を突き刺すような不快感が解消しました。さらには、音場が広がったようにも感じられました。これらは、今までの安物ドライブではロストしてしまっていた情報だと思われますが、それらもしっかり拾い出してくれています。

リッピングソフトを変更する

私はCDのリッピングの際、ファイル形式(コーデック)は「Apple Lossless(ALAC)」で行っています。MP3と違って「可逆圧縮」であり、理論上は元のCDの音質を損なわずファイルサイズを小さくできるというものです。一般的には「FLAC(フラック;Free Lossless Audio Codec)」の方がよく使われますが、Apple製品ではまだ正式には対応していません(QuickTime Player で直接再生することは可能)。手持ちのデジタルデバイスはすべて Apple 製品である私としては、ここは Apple Lossless 一択です。

ただ、これも長年言われていることですが、「ミュージック(iTunes)」のコーデック(Codec)は今ひとつ質がよろしくないらしい。その代わり、フリーソフトの「XLD」を使った方がいいらしいと。

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すると、さらに音質が向上。ドライブは入れ替えてしまった後なので、向上幅はそんなに大きくなく、かなり「重箱の隅」的聴き方をしないと、変化は感じ取れません。

なお、「XLD」は、CDのリッピングだけでなく、ファイル形式(コーデック)変換にも使えますので、例えば、FLAC形式で入手したハイレゾ音源を Apple Lossless に変換する、といった用途にも使えます(というか、元はそのためのソフトだと思いますが)。

MacBook Pro の下にインシュレーターを入れる

CDから取り出したデジタルデータの質は向上したとして、では、スピーカー再生の質を向上させることはできるのか?

オーディオマニアの方なら、スピーカーを平置きするのではなく、何らかの「ゲタ」を履かせていると思います。これも細かく追究しだすとキリがない(ゲタの履かせ方はどうか、3点支持がいいのか4点がいいのか、ゲタの材質はどうか、木材か金属か、はたまたその形状は.......)ので、今回は「投資がムダになったとしても、まあ諦められる範囲の金額」で試してみることに。こちら↓です。

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audio-technica ハイブリツドインシュレーター AT6089CK(8個1組)
これを、MacBook Pro の奥の方(ディスプレイ側)の底面に2個設置。コルク面の方をデスクに、MacBook Pro 本体側はゴム足に触れさせず、本体とインシュレーターが直接接するようにします。

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音質向上的な理想は、手前側(キーボード・パームパッド側)にもインシュレーターを置くことですが、タイピングに差し障る(MacBook Pro 本体が水平にスライドしてしまう)ので、実用的ではありません。MacBook Pro の発熱抑制も兼ねて、このスタイルでよしとしましょう。

これで、デスクトップ・リスニング環境としてはかなり上質の音を出してくれるようになります。最近は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の劇伴曲集「Shiro SAGISU Music from “SHIN EVANGELION”」やテーマソング「One Last Kiss(のハイレゾ音源;リンク先はe-onkyo)」をよく聴いていますが、今回手を加えたことで、さらに何度も聴き込んで味わえるようになりました。特に、シンエヴァの劇伴曲集は、クラシック・ポップス・ロックのおいしいところをふんだんに盛り込んであり、何度聞いても飽きません。

これ以上を望むなら......いよいよホンモノのオーディオに手を出さねばならなくなりますが、そこまで入れ込む必要があるのかどうか、思案の日々が続きそうです。

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