フォローしませんか?
シェア
この暗闇はあまりにも暗すぎるものでした。うっすらと光があって目を凝らすなりなんなりすれ…
『過去のお前は今のお前と同じだろうか。魔法使いよ』 「いや、わたしは老い始めた。なんだ気…
<総統>の言うことが本当ならば、この世のどこかにまだ魔女の本体がいる。 しかし<大魔…
浴槽の中で羅針盤は青く波打つ光の粒子を放ち、それが浴槽の水に充満して、それは大変美しい…
✳︎ 真夏の大きな赤い三日月の夜、そういえばあの気の毒な魔女はどうなったのだろうかと、…
<大魔法使い>の静止から一分ほど経つと、また鐘の音が鳴り始めました。 大体この鐘の音…
✳︎ <大魔法使い>は鐘の音を聞いて手応えを感じていました。 この手応えというものは、自分の中で感じるだけのものであって、周囲のヒトたちが好ましい反応をしてくれるか否かということとはまた別の問題でありましたが、鐘の荘厳でいかにも何かが起こりそうな響きは、他のヒトたちにとっても期待の持てるものであろうと感じ、胸を躍らせました。 しかし<大魔法使い>は落ち着こうと息を吸い込みました。 経験上ここで勢いにただ乗ると、上手く乗れることと、折角のこの素晴らしい流れを台無しに
<妖精ターバ>は係の魔法使いたちに<大魔法使い>から渡された荷札を見せているところでし…
「妖精さんがいるの?どこに?気付かなかったけど、<大魔法使い>の魔法はものすごく音が大き…
そして、複雑な心境になりました。 <謎の影>たちに、赤いものの匂いが見つかって、ヒト…
魔女が杯に手を伸ばして構えている間、<大魔法使い>は次の魔法の準備をしていました。 …
<大魔法使い>の魔法は、明らかに時間が狂っていました。 <大魔法使い>はすっかり過去…
「初めてですか?」 「ええ、初めてなんですよ。魔法の発表会なんて、聞いたこともないでしょ…
✳︎ 魔女は<苔のハムスター>との約束通り、近くの海と、砂浜のあるところへやってきました。 ここではパラソルを拡げてくつろいでいるヒトや、波乗りをして遊んでいるヒトがいました。 中には砂浜にただ座って、並んで話をしているヒトたちもいます。 魔女は砂浜の手前に気持ちばかりある階段の、砂を杖で吹き飛ばして、そこに腰掛けました。 「どれがヒト様の涙を吸った砂なの?どの辺に集まってる?」 魔女は鞄から<苔のハムスター>とピクシーを出して訊ねました。 「どこでも。でもき