助成決定で広がるtatamamaの未来│4つの事業について紹介
こんにちは。双子や三つ子などの多胎育児を支援する一般社団法人tatamamaです。
私たちは「タタママの笑顔溢れる、居場所をつくり続ける」をミッションに掲げ、日々活動しています。
この度、日本財団と公益財団法人キリン福祉財団からの助成金受給が決定しました。
活動への助成金が得られたことは、tatamamaが継続的に活動していくための大きな大きな一歩です。
今回の記事では、採択決定に至るまでの流れとともに、私たちが理想とする社会実現に向け、tatamamaが取り組む具体的な活動内容をご紹介します。
助成2団体のご紹介
まずは今回、私たちが助成を受ける日本財団と公益財団法人キリン福祉財団をご紹介します。
日本財団
日本財団は、「痛みも、希望も、未来も、共に」を活動理念に掲げ、「みんなが、みんなを支える社会」をつくることを目指す財団です。
行政や企業、NPOなどあらゆる立場の機関が連携し、持続可能な社会変革をもたらすことを目標にしています。
下記の6つのジャンルを軸に、社会課題の解決に向けてさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
なかでも、「子ども」をテーマにしたプロジェクトには、海に関する問題解決に関心を向けてもらうための「海と日本PROJECT」や、福岡県の小学生を対象に「まちの課題解決に取り組むヒーローたちを取材しよう!」と題したワークショップが含まれています。
キリン福祉財団
公益財団法人キリン福祉財団は、福祉の合間に置かれがちな人や、地域社会を支える人々の活動を支援している財団です。1981年にキリンビール株式会社創立75周年を記念し、福祉専門の財団として設立されました。
児童・青少年福祉事業をはじめとした4つの計画事業があり、社会課題の解決に向けた活動をサポートしています。
令和4年度には29個ものプロジェクトや団体を支援し、その総額は77億円以上にのぼります。
助成金が必要な背景と申請に至るまでの経緯
2023年7月の設立から現在に至るまで、tatamamaは個人や企業からのご寄付に支えられながら活動を続けています。
善意の寄付を通じ、当事者・非当事者問わずさまざまな方とのご縁がつながることに感謝すると同時に、ご支援いただいた方々に安定した活動実績を報告する責任があると考えています。
団体の活動を持続可能性あるものにし、より拡大していくことも目指し、助成金申請を決意しました。
申請は初めての経験。明確なひな形がないものもあり不明点が多いなか、試行錯誤しながら必要書類等を準備していきました。
「20年後、社会はこうなっていたらいいよね」
「そのためには、まず5年後にこういった目標を置きたいね」
目指す社会像を起点とし、5年後、10年後のビジョンを明確にしながら、理事3人で具体的な事業計画を作成するなかで、わたしたち団体のミッションもよりクリアになっていったと感じています。
tatamamaが取り組む4つの助成事業を紹介
ここからは、助成金申請にあたって提示したtatamamaの4つの事業を紹介します。
交流会・専門家による相談会
tatamamaでは毎月、コンセプトを変えながら多胎育児当事者向けの交流会を開催しています。開催方法はZoomを使用したオンラインのものから、リアルで開催するランチ会などさまざまです。
日ごろ、後回しになりがちな家族全体の写真が撮れるよう、リアル開催の会ではプロのカメラマンを呼び、タタママ(多胎児ママ)やタタパパ(多胎児パパ)、子どもたち同士が交流している様子などを撮影しています。
各イベントには保育士や助産師、シッター、大学生、先輩双子ママ・パパなどがスタッフとしてサポートに入り、子どもたちはもちろん、タタママやタタパパも楽しめるよう、あたたかな雰囲気作りを心がけています。
参加者からは、
「子どもが生まれてからゆっくり美味しいご飯を食べたのは初めてでした。双子育児の悩みに共感したあえたり、先輩ママにさまざまな情報を教えていただいたり、とても楽しかったです。」
「同じ双子育児をされている方々と交流する機会が少ないので新鮮でした。共感できることも多く、いい時間を過ごすことができました。」
など、たくさんの喜びの声をいただいています。
さらに、保護者のみでゆっくりと交流してもらうことを目的に、定期的に完全託児スタイルのランチ会も開催しています。託児は、業務提携先でもあるコワーキングスペース「CREATIVE ROOM」に依頼しています。
「普段、双子ママと交流する機会がなかなかないので、こんなにも多くの双子ママとお会いできて嬉しかったです。」
「託児があったので集中して意見交換ができました!」
などの声があがりました。出産前に準備しておくべきものや保険の話まで、双子妊娠中にこそ知っておきたい情報をシェアできることが、参加いただいた方の満足につながっていると感じています。
子育ては一人でも、多子でも、多胎でも大変です。それぞれの親にとって、悩みの種類や困りごとも違います。
多胎児の親ならではの悩みをシェアできる交流会の場は、多胎育児当事者にとって安心感を得られる場所となっています。
この他にも、以下の専門家をお呼びした相談会を開催しました。
tatamamaでは今後も、参加される方のニーズに応じさまざまな形で交流会や相談会を開催していきます。
SNSによる多胎育児支援の情報発信
多胎育児を支援のため、SNSによる情報発信にも力を入れています。
SNSごとにチームを分けて運用しており、活動の認知拡大とともに、非当事者に多胎育児のリアルを伝えるコンテンツを発信しています。
主な媒体は次の5つです。
上記でもっとも力を入れているのが公式LINE。法人設立前の「タタママプロジェクト」から運用しています。
双子判明から妊娠中、出産、誕生と各フェーズごとで必要な情報を分類し、タタママが知りたい情報をいち早く得られる場として運用しています。
多胎育児に必要な知識はもちろん、以下のような先輩タタママ・タタパパの子育て・出産体験なども掲載し、よりリアルな声を知ることもできます。
双子用抱っこ紐おすすめ4選
双子妊娠中の兄弟児との関わり方
双子の授乳体験談
最初の1ヶ月の乗り越え方
また、Instagramにも力を入れており、イベントの告知や開催したイベントレポート、多胎育児に必要な情報について画像をメインに発信しています。
さらにFacebookでは、以下を含む日々の活動報告に加え、法人設立のためのクラウドファンディングの様子も中継しました。
大田京子福岡県議会員との意見交換会
バーチャル空間「oVice(オヴィス)」を活用したオンライン交流会
TVQでの多胎特集放映
tatamamaではそれぞれのSNSを活用し、多胎育児当事者・非当事者に向けて引き続き情報発信をしていきます。
行政・病院・医療関係者・保育士との連携強化
タタママの孤立を防ぐため、行政や病院、医療関係者や保育士などとの連携強化も進めています。
一般的に多胎育児には以下のように困難な状況が想定されます。
これらを少しでも解消し、ひとりでも多くのタタママの笑顔につなげるべく医療機関や行政に対し働きかけを行っています。
たとえば、団体紹介チラシを多胎児出産ができる病院で設置いただいたり、多胎児の妊婦さんが母子手帳を受ける際にはチラシのみならず、「ふたご手帖」もあわせて配布するよう依頼しています。
※ふたご手帖=双子の妊娠や出産、育児専門のサポートガイドブック
2023年には、大田京子福岡県議会議員との意見交換会も実施。タタママに必要なものが何かを集めたリアルな声を届けました。
その結果、2023年9月21日、福岡県議会の一般質問にて「多胎児家庭への支援について」の質問が取り上げられ、「ふくおか・まごころ駐車場」の利用期間延長につながっています。
詳細は下記の記事でくわしく解説しています。ぜひご覧ください。
その他にも、交流会のサポーターとして活動を支援していただける医療関係者や保育士、プレファミリー教室や相談会に登壇していただける専門家も随時募集しています。
tatamamaでは、多胎育児にかかわるすべての方々が連携し、「多胎児ママにやさしい街は、すべての人が暮らしやすい街」が実現できるよう活動を続けます。
「多胎シンポジウム in FUKUOKA 2024」の開催
事業紹介の最後は、7月に開催する「多胎シンポジウム」です。多胎育児や支援の現状を、より多くの方に知っていただくことを目的としています。
当シンポジウムでは、多胎児妊娠・出産についての講演のほか、古賀市長・田辺一城氏に登壇いただき、男性側から考える子育てをテーマにお話いただきます。
具体的なスケジュールは次のとおりです。
継続的な活動のためには資金が必要
今回の記事では、今後引き続き取り組む助成事業4つをご紹介しました。
一般社団法人tatamamaは2024年7月で団体設立一周年を迎えます。現在までも新聞社やテレビ局をはじめ、多数のメディアに取り上げていただき、わたしたちの活動が少しずつ認知され始めています。
今後も活動を継続していくためには、同じ想いに共感してくださる仲間や活動資金が必要不可欠です。
tatamamaでは、団体の活動を寄付という形で支援してくださる方を募集しています。1回2,500円から支援が可能で、この金額でふたご手帖2冊を配布できます。
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