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LIVE備忘録 vol.18 【伝説のライブを観た】

『カネコアヤノ Livehouse Tour 2024』 at Zepp DiverCity  day2 


伝説のライブを観た。




6月5日 (水)


5月から2ヶ月かけて全国を回るLivehouse Tourの折り返しである東京公演。
2日目のこの日はCSテレ朝による生中継も入っていた。

実に昨年の早稲田祭以来半年ぶりのカネコアヤノ。
4月17日に新曲を2曲リリースし、最新AL『タオルケットは穏やかな』とはまた雰囲気が変わっていてワクワクしていた。






カネコアヤノのツアーグッズ、基本的にめちゃめちゃ素敵なものばかりだが、今回は特に良い。



特にTシャツが素敵で、白は絶対に手に入れたいため、コアタイムよりも15分早く研究室を出た。



残念ながらツアーT(白)は全部売り切れてしまっていたため、ツアーT(スミ)のみを買った。

 今まではソフトドリンクしか選んだことがないが、なんだかこの日はアルコールに呼ばれた気がしたため、メダルを“檸檬堂”と交換する。

やっとこさ入った会場は超満員で、なんとか先週の小山田壮平ツアーの時とほぼ同じ位置に陣取る。





時間きっかりに4人が出てきて、それぞれの配置についた。地味に初めて観る、4人が向かい合う形の配置。




それぞれの楽器かま気まぐれに囁くようなアンサンブルからライブが始まった訳だが、、、



伝説のライブだった。



ここまで観てくださった方、大変申し訳ありません。今回のLIVE備忘録はサボります。

普段はそれぞれの曲に対して感じたことだったりを綴っているが、今回のLIVEは無理。
あまりにもエグすぎて、自分の雑魚語彙力では全く伝えられませんわ。

ですので、印象に残った部分だけを綴っていきます。本来LIVE備忘録ってそれでいいんだけどね。普段ダラダラと書きすぎですわ。



“花ひらくまで”、好きなんだよな。ライブの定番曲。林さん、ファイヤーバードを使ってた。
ライブで聴いて、「この曲こんなに好きだったんだな」ってなる曲あるじゃん。それ。
終始静けさを保ったまま曲は進み、最後のロングトーンで大きな歓声が上がると最高のライブの幕開けですよ。


“車窓より”で雰囲気が落ち着くんだけど、タイトなドラムがよりポップに曲を昇華していてドキドキするんだよな。いつもカネコアヤノの声にリバーブがかかるんだけど今回はそんなにかかってなかった。



そして林宏敏の歪んだギターのリフから始まった曲に会場大爆発。
“ロマンス宣言”だぁぁぁあああ。
一時期海外のmemeになってしまって雑に消費されていたこの曲。カネコアヤノの封印曲についてそこまで詳しくないが、今回のツアーから5年振りにセトリ入り。
謝りたくなさすぎるカネコアヤノの咆哮にぶん殴られてもう。



そんで“愛のままを”が続けばもう満足です。ニヤニヤ止まんねぇよ!
音楽性とバンドメンバーの変化的に、もう去年のZeppツアーみたいなアレンジを観ることは出来ないだろうけども、エグセトリにニヤニヤ止まんねぇよ。

“気分”では音源とは異なりギターのブラッシングが入ることでかなりパーカッシブになり、とても新鮮。だけど最近は割とこの弾き方かしら。


ここからバラード調の曲が続くが、タイトなドラムによってややパーカッシブになっていた印象。
ライブ定番曲の“春の夜へ”。この曲、歌詞凄い。めちゃめちゃ好きです。
たしか“月明かり”で天井からミラーボールが降りてきて、ステージ4人のシルエットが壁に浮かび、とてつもなく幻想的だった。

そんでふと思ったんだけど、カネコアヤノって全然歌詞間違えないよね。今まで歌詞を間違えて歌ってるところを見たことないかも。


“わたしたちへ”のイントロが聴こえてくると観客から大きな歓声が上がる。今回のライブ、というか最近のライブでは、どの曲もアウトロでの激しいアンサンブルが音源よりもずっと長く鳴らされているが、この曲は特に長かった気がする。
頭を振ったり恍惚な表情でギターソロを奏でたりする3人とは対照的に、終始横にゆらゆらと揺れているベースの飯塚拓野の姿が印象的だった。

続く“ぼくら花束みたいに寄り添って”は、2021年の武道館以来にライブで聴いたわけで嬉しい嬉しい。

そして軽快なギターの音色が聴こえてくると大歓声。“とがる”だぁぁああぁぁあぁあ。
「カネコアヤノが歌詞を間違えているのを見た事がない」とか言ったけど、Aメロで「わたしの花は」で「あなたの花は」って歌ってた。けどそんなの関係ねぇよ!

かわる!かわる!かわる!かわる!
かわってく景色を受け入れろ

とがる

2番Aメロの「今日は楽しい」を叫びながら歌いやがって、会場大爆発。
時折叫びながら踊りながら歌うカネコアヤノに、もう抑えきれんよ。
ほんまにええんですか、こんなの!楽しすぎる。


曲が終わると会場のあちらこちらから歓声が上がり、左前の方から聴こえた「さいこうです!!」の叫びに、堪えきれず「ありがとうございます笑」と呟くカネコアヤノ。

ずっと変わらず繊細な歌声で届けられる“閃きは彼方”、意外とセトリに入らないことが多い“祝日”に続いて聴こえてきた軽快なストロークにもう、やめてくれぇぇぇ!たまんねぇよこのライブ!
あまりにも神セトリすぎて卒倒。
2023年の武道館で弾き語りで聴けて満足だったのに、遂にバンドでも聴けてしまったよ“恋しい日々”。

「冷たいレモンと炭酸のやつ」
で観客の大合唱が起こり、全く意識していなかったが自分も“冷たいレモンと炭酸のやつ”を買っていたあ〜〜〜ああ〜〜〜ああ〜あ〜あ〜!!!

ハイスピードで駆け抜けつつ、絶対に明日の目覚ましをかけたくないカネコアヤノの叫びにもう、さいこうでーーーす!!

“腕の中でしか眠れない猫のように”もさぁ、めちゃめちゃ久しぶりに聴いた気がするし、“カーステレオから”は初めて聴いた、と思えば5年ぶりの披露だったっぽいし。
こうやってフォーク寄りの楽曲もずっと歌い続けてくれていることが嬉しいし。


ラスト2曲は新曲。
“ラッキー”の怪しいギターの音、ベースの音に、かわいらしいカネコアヤノの声が乗せられて、妖しいメロディーが流れていく。
“さびしくない”はよりミニマルな印象だが、妖しい夜の街から少し外れた静かな道を歩いている感じ。
明らかに『タオルケットは穏やかな』に入っていた曲とはどちらも雰囲気が全然違う。
かわってくんだな、カネコアヤノは。かわってく景色を受け入れろ、ってことだ。

カネコアヤノ、林宏敏、飯塚拓野の3人がそれぞれの楽器を高くあげ、坂下ひかりのドラムできっちりとライブを締めようとするが、なかなか締まりきらずにダメ押しのように「ジャーン」を繰り返す4人が素敵だった。↓インスタのハイライトからどうぞ。



カネコアヤノがメンバー、スタッフ紹介をして、会場全体にたくさんの感謝を述べて、林宏敏はピックを観客席に投げたり手渡しをしたりしながら下手へ退場していくと、マネージャー(ムーミンちゃん)のアナウンスが。あまりにもカネコアヤノに似すぎている喋り方に感動しながら、アンコールなしのあっという間の100分間だった。









伝説のライブでした。

昔のフォークソングも、ポップスも、バラード的な歌も、新しくなったカネコアヤノバンドとして完成されていて、1年前とは全く異なる雰囲気になっていて。

カネコアヤノは“作詞家”である以上に“音楽家”であることを実感したライブだった。 新しいことに挑戦し続けているし、こんなにも毎回変化している。

しかも今回のツアー、セトリがそれぞれの公演でかなり違うっぽいし。

ライブで聴いてなおも感じたけれど、新曲の2曲はこれまでのカネコアヤノとは全く違う。『タオルケットは穏やかな』のリリース後にライブを観た時は「カネコアヤノはシューゲイザーバンドになったんだな」と思ったが、“もしも”にこれまでとは違う雰囲気を感じつつ、その方面を突きつけめていった結果の1つのような“ラッキー”と“さびしくない”を聴けば、坂本慎太郎やbetcover!からの影響が見えた(気がする。適当なこと言っててすみません)。

2~3年前のカネコアヤノバンドは圧倒的な“一体感”があった。ひとつのチームである4人が抜群のグルーブで作品を作り上げていた。
そこからメンバーが2人変わった今。全員が強い個性で以って別方向を見ているようだけど、何故か以前とは負けず劣らずの抜群のグルーブ感がある。
もちろん昔の雰囲気が恋しくなったりもするけど、絶えず変わっていく彼らを観るのが楽しすぎるんだよな。

毎回思いつつ今回はなおも思ったけれど、音源でカネコアヤノを好きになった人がライブを観に行ったら、めちゃめちゃ沼にハマるか、むしろ嫌いになってしまうかのどっちかなんじゃないかしら。

それでも、というかだからこそ、これからも
「とがってるかなりね わかるだろ」
と歌い続けてほしい。



さよーならあなた。






セットリスト]
1. 花ひらくまで
2. 車窓より
3. ロマンス宣言
4. 愛のままを
5. 気分
6. わかりやすい愛 丈夫なからだ
7. 春の夜へ
8. 月明かり
9. りぼんのてほどき
10. わたしたちへ
11. ぼくら花束みたいに寄り添って
12. とがる
13. 閃きは彼方
14. 祝日
15. 恋しい日々
16. 腕の中でしか眠れない猫のように
17. カーステレオから
18. ラッキー
19. さびしくない

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